ブレイクスルーを果たし、初のヘッドライナー・ツアーで世界制覇に乗り出した『WAR』時代のU2。その極上サウンドボード・アルバム2種が最高峰マスターCDで登場です。本作は、2作同時リリースの第二弾。「1983年3月24日グラスゴウ公演」。そのステレオ・サウンドボード録音です。『WAR』時代と言えば、公式映像『U2 LIVE AT RED ROCKS: UNDER A BLOOD RED SKY』が象徴として君臨しており、は名作サウンドボード『HAMMERSMITH PALAIS 1982』も同時リリース。そんな中で本作のポジションはいかなるものなのか、当時のスケジュールの中で確認してみましょう。1982年《9月ー10月『WAR』制作》・12月1日ー24日:欧州#1(20公演)←※HAMMERSMITH PALAIS 1982 1983年《2月28日『WAR』発売》・2月26日ー4月3日:欧州#2(29公演)←★ココ★・4月23日ー6月29日:北米(48公演)←※映像版UNDER A BLOOD RED SKY・7月2日ー8月21日:欧州#3(5公演)・11月16日ー30日:ハワイ/日本(7公演)これが『WAR』時代のU2。同時リリースの『HAMMERSMITH PALAIS 1982』はアルバム発売前の“PRE-WAR Tour”であり、公式『UNDER A BLOOD RED SKY』は全米ツアーの記録でした。それに対し、本作のグラスゴウ公演はその合間。「欧州#2」の23公演目にあたるコンサートでした。このショウは知る人ぞ知る通好みなサウンドボードが残されました。と言うのも、当時のラジオでFM放送されたのですが、その放送局がスコットランド西部のローカル局“RADIO CLYDE”。日本や米国はもちろん、英国の全国放送も行われず、ショウの完全放送でもなかった。そして、放送エリアの狭さは録音した人が少ない事に直結し、音の良いエアチェック・マスターが残される可能性も低くなる。もちろんFMサウンドボードですから激レアというわけでもありませんが、大定番にも至ってこなかったのです。しかし、可能性は低くてもゼロではなかった。そう、本作は遂に発掘された「極上級マスター」からダイレクトにデジタル化した最高峰盤なのです。しかも、今回の新発掘マスターはネット他でも出回っていない。デヴィッド・ボウイやピンク・フロイドなど、当店では海外の音源研究家が厳選したマスターをご紹介することがありますが、本作はそのU2版ともいうべきもの。同時リリースの『HAMMERSMITH PALAIS 1982』と合わせ、現存するベスト・マスターでの永久保存化なのです。実際、本作の過去最高。冒頭のラジオDJがやや不安定(従来知られてきたマスターでは聴けなかったパート)ですが、それは数秒だけの話。演奏が始まる頃にはビシッと安定し、「完全オフィシャル級」と呼べる極上サウンドが脳みその流し込まれる。もちろん、サウンド・クオリティ自体も過去最高で、幾つかある従来マスターと比較しても低音の解像度も素晴らしく、厚みがあっても濁りや曇りはない。こんなに素晴らしいマスターが現存していたとは……リリースの『HAMMERSMITH PALAIS 1982』にも言える事ですが、この研究家がいかに膨大な音源知識を持っているのか、それをデータや言葉でなく音質で証明するかのようです。そんな極上サウンドボードで描かれるのは、公式映像『UNDER A BLOOD RED SKY』とも異なるショウ。残念ながら“RADIO CLYDE”ではショウの完全形を放送したことがないのですが、それでも音楽アルバムとしては十分な約53分楽しめ、美味しい貴重曲もある。ここで公式作や姉妹作『HAMMERSMITH PALAIS 1982』と比較しながらセットを整理してみましょう。アイリッシュ・オクトーバー(5曲)・Gloria/I Threw A Brick Through A Window/I Fall Down(★)/October/Tomorrow(★*)●WAR(闘)(4曲)・Seconds/New Year's Day/Sunday Bloody Sunday/Two Hearts Beat As One(*)その他(4曲+α)・ボーイ:A Day Without Me/The Cry-The Electric Co./Out of Control(*)・シングル:Party Girl(*)※注;「★」印は公式映像『UNDER A BLOOD RED SKY』で聴けなかった曲。「*」印は同時リリースのサウンドボード・アルバム『HAMMERSMITH PALAIS 1982』で聴けない曲。……と、このようになっています。また、U2は有名曲の断片を織り込んで演奏しますが、この日はそれも面白い。「The Electric Co.」に差し込まれた「Send in the Clowns」はわりと定番ですが、スコットランド民謡「Loch Lomond」はグラスゴウならでは。当時、世界を席巻していたマイケル・ジャクソンの「Billie Jean」やチャビー・チェッカーの「Let's Twist Again」は、“WAR Tour”の定番でもありました。そして、貴重なのが「Out of Control」で登場するTHE ALARMの「Blaze Of Glory」。この日の他には32年後の”INNOCENCE + EXPERIENCE Tour”しか確認されていないという激レアなパフォーマンスなのです。本作の約2ヶ月前に発売されたシングル『New Year's Day』が全米10位を記録し、活動規模がグッと大きくなった1983年。そんな時代の熱演を脳みそに直接流し込んでくれるサウンドボード・アルバムの大傑作です。研究家秘蔵の最高峰マスターを永久保存した1枚。「1983年3月24日グラスゴウ公演」のステレオ・サウンドボード録音。海外のU2研究家が監修した極上級マスターからダイレクトにデジタル化した最高峰盤で、そのサウンドは「完全オフィシャル級」。残念ながらショウの完全形は放送されませんでしたが、公式映像『UNDER A BLOOD RED SKY』でも聴けない「I Fall Down」や激レアなTHE ALARMの「Blaze Of Glory」も織り交ぜた「Out of Control」も美味しいショウを極上サウンドで楽しめます。Tiffany's, Glasgow, Scotland 24th March 1983 STEREO SBD *STEREO FM BROADCAST (53:20)
1. Gloria 2. I Threw a Brick Through a Window 3. A Day Without Me 4. Seconds 5. New Year's Day 6. Sunday Bloody Sunday 7. The Cry / The Electric Co. 8. I Fall Down 9. October 10. Tomorrow 11. Two Hearts Beat as One 12. Out of Control 13. Party Girl STEREO SOUNDBOARD RECORDING