新型コロナ・パンデミックを乗り越え、3年ぶりに復活したニック・メイスン率いる初期フロイド復刻プロジェクトSAUCERFUL OF SECRETS。その第一報となる最新ライヴアルバムが2作同時リリース決定です。本作は2連作同時リリースの第一弾。「2022年4月19日オックスフォード公演」の超極上オーディエンス録音です。当店ではSAUCERFUL OF SECRETSのデビューギグからリアルタイム・レポートを重ねてきましたが、彼らの新作は3年ぶり。その間に公式作品『LIVE AT THE ROUNDHOUSE』も登場しましたし、良い機会ですので彼らの歩みを全体像で振り返ってみましょう。2018年・5月20日-24日:英国#1(4公演)・9月2日-21日:欧州#1(15公演)・9月23日-29日:英国#2(6公演)2019年・3月12日-4月22日:北米#1(28公演)・4月29日-5月4日:英国#3(5公演)←※公式・7月3日-27日:欧州#2(15公演)2020年《9月18日『LIVE AT THE ROUNDHOUSE』発売》2022年・4月13日ー5月11日:英国#4(21公演)←★ココ★・5月14日ー7月13日:欧州#3(39公演)・9月22日ー11月1日:北米#2(28公演)これが現在までに公表されているNICK MASON'S SAUCERFUL OF SECRETSの活動全景。本来であれば『LIVE AT THE ROUNDHOUSE』のリリースに合わせてライヴ活動を再開する予定でしたが、そこで新型コロナ禍が発生。予定されていたライヴは延期となり、2022年の春になってようやく実現したのです。本作は、そんな現行“ECHOES Tour”を伝える音の第一報。「英国#4」の5公演目で記録されたライヴアルバムです。そんなショウで記録された本作は、ザ・極上。とにかく文句の付けようがない。芯は極太だわ、猛烈にオンだわ、鳴りは上品でゴージャスだわ、そのくせディテールも細やかだわ……。すべてが素晴らしい。ムリクリ難クセを付けるなら開演時に録音者本人と思われる声援が入っていることですが、それにしても演奏中にしゃべるわけではありませんし、待望のツアー再開に感極まるムードがリアルでもある。2022年のオーディエンス録音はここまで凄いのか……そんな技術の進歩そのものに感動するレベルの録音なのです。その極上サウンドで描かれるのは、3年を経てひと味趣向の変わった2022年のフルショウ。今年初公開となった新ネタもありますので、チェックしながら全曲を整理しておきましょう。シド・バレット時代
・夜明けの口笛吹き:Lucifer Sam/Interstellar Overdrive/Astronomy Domine/Bike・神秘:Remember A Day/Set The Controls For The Heart Of The Sun/A Saucerful Of Secrets・シングル他:Arnold Layne/Candy And A Currant Bun(★)/Vegetable Man/See Emily Play その後・モア:The Nile Song・原子心母:If/Atom Heart Mother・おせっかい:One Of These Days/Fearless/Echoes(★)・雲の影:Obscured By Clouds/When You're In/Burning Bridges(★)/Childhood's End※注:「★」印は2022年になって登場したレパートリー。……と、このようになっています。PINK FLOYDのデビューシングルから『雲の影』までという初期にこだわったコンセプトは従来通りで、新たに3曲が導入されました。そして、本作はセットに加えて演奏ぶりもポイント。何しろ、本作は再始動から5公演目で、まだまだこなれていない。もちろん、しっかりとリハーサルを重ねたであろうアンサンブルに迷いも危うさも感じませんが、ふとした時にスキを見せる。ショウの序盤なら「Fearless」、中盤なら「The Nile Song」で出だしを間違えており、やり直しているのです。もちろん、場内は笑いに包まれ、ムードは何ともアットホーム。そんな和やかささえも美味しいライヴアルバムなのです。どんなバンドでもツアー初期は試行錯誤が面白いものですが、本作はその好例。磨き抜かれた演奏の鋭さや緊張感は今後の楽しみに取っておくとして、本作から流れ出るのは、今でしか聴けないフレッシュな現場なのです。その一部始終を超極上サウンドで体験できるフル・ライヴアルバム「2022年4月19日オックスフォード公演」の超極上オーディエンス録音。芯は極太だわ、猛烈にオンだわ、鳴りは上品でゴージャスだわ、そのくせディテールも細やかだわ、すべてが素晴らしい。2022年のオーディエンス録音はここまで凄いのか……そんな技術の進歩そのものに感動するレベルです。ツアー5公演目のフレッシュな雰囲気が素晴らしく、出だしをトチってやり直す「Fearless」「The Nile Song」の和やかなムードも美味しい最新ツアーの第一報です。New Theatre, Oxford, UK 19th April 2022 ULTIMTE SOUND
Disc 1(72:16) 1. Intro 2. One Of These Days 3. Intro 4. Arnold Layne 5. Fearless (False Start) 6. Fearless 7. Obscured By Clouds / When You're In 8. Candy And A Currant Bun 9. Vegetable Man 10. Lucifer Sam 11. Intro 12. If 13. Atom Heart Mother 14. If (Reprise) 15. Intro
16. Remember A Day 17. Band Introductions 18. Set The Controls For The Heart Of The Sun
Disc 2(70:20) 1. Intro 2. Interstellar Overdrive 3. Astronomy Domine 4. The Nile Song (False Start) 5. The Nile Song 6. Intro 7. Burning Bridges 8. Childhood's End 9. Intro 10. See Emily Play 11. Echoes 12. Crowd 13. A Saucerful Of Secrets 14. Bike 15. Outro
Nick Mason - Drums Guy Pratt - Bass, vocals Gary Kemp - Guitar, vocals Dom Beken - Keyboards Lee Harris - Guitar