1998年東京ドーム公演の名音源にして再リリースが渇望されていたタイトルのブラッシュアップ版「TOKYO 1998 1ST NIGHT」と「TOKYO 1998 2ND NIGHT」の登場は思わぬ相乗効果を生み出すことになりました。これらのタイトルのリリースをきっかけとして98年来日の新たなオーディエンス録音の提供者が現れたのです。嬉しいことに、今回提供された音源が今までトレーダー間にも出回ったことのないものであったことはもちろん、98年東京ドームから別の日を捉えていてくれた音源が提供されたという。先のタイトルのリリース時にも申しましたように、あれだけのアイテムを生み出したバビロン・ツアーの活況は遠い昔。このあおりを受けて来日公演アイテムも影が薄くなってしまったという状況の中で待望の再リリースが大好評となっている訳ですが、もちろんマニアから「他の日もリリースしてもらえないだろうか…」という声が多数寄せられていたものです。先のリリースが東京ドーム最初の二回と大阪最終日だけでしたので、なおさら他の公演の新たなリリースや音源の発掘が待ち望まれていた。そんな中で遂にマニア狂喜の新たなオーディエンス録音のリリースが遂に実現。こうして提供された独占入手音源なのですが、特筆すべきはその音質の良さ。何しろ98年の東京ドームでのオーディエンス録音ですので、ここでも同会場特有のエコーは避けられない。ですが、そうした中で両日の音源ともに演奏を大きく拾った音像であり、中でもキースのギターが大きめという魅力的な録音状態。それどころか「TOKYO 1998 1ST NIGHT」と「TOKYO 1998 2ND NIGHT」をも超える良好な音質といえ、これほどの良好オーディエンスが今まで眠っていたということに驚きを禁じえません。そんな今回の独自音源からまず東京ドーム三日目。驚くほど聞きやすい録音状態であり、長らく現行アイテムが市場から姿を消していた日ですので、正にマニア待望と言えるはず。この日は98年来日公演の中ではもっともマニアックなレパートリーが飛び出してマニアを狂喜させた一日ですのでなおさら。バビロン・ツアーは開始当初からレアなレパートリーを矢継ぎ早に導入してみせた攻めの姿勢が話題となっていました。そうした中でも世界中のマニアを驚かせたのが「Sister Morphine」。70年代はおろか、今まで一度もライブ披露されたことのない曲がセットインした衝撃は相当なものでした。それ故に東京ドームに参戦したマニアはこの曲がいつ披露されるのだろう…と固唾を飲んだもの。バビロン・ツアーは多くのレパートリーを抱えており、もしかしたら日本では披露されないのでは?と不安を覚えたマニアもおられたはず。それだけに、この日のステージで披露された時の衝撃といったら。それを物語るように、今回の音源において同曲が始まると、思わず「おぉぉぉぉぉ!」と歓喜の声を上げるマニアの声が捉えられています。当然でしょう。このレアで重厚な演奏から一転して盛り上げる「It's Only Rock 'n' Roll」の演奏とのメリハリも素晴らしく、満員御礼でミックがハッスルした「TOKYO 1998 2ND NIGHT」からの勢いが持続している事がはっきり解ります。しかしさらなる驚きが。この日のネット投票(今やおなじみとなったシステムが導入されたのもバビロン・ツアーからでした)で選ばれたのは「Shine A Light」。95年の日本公演の後からステージで演奏されるようになっただけに、あの時は地団駄を踏んだマニアの留飲が下がる選曲でもあった。それにこの日は「STICKY FINGERS」と「EXILE ON MAIN ST.」二枚のキラー・アルバムからレアな二曲が演奏されたという点でも極めつけな一日だと言えたのではないでしょうか。「Happy」に「Before They Make Me Run」というスタンダードを完全に排除してみせたキース・コーナーの選曲もバビロン・ツアーらしいところで、なおかつこの日は「All About You」が98年来日公演で唯一披露された日としてもマニアを大喜びさせたのでした。結果的にこの日演奏されたレア・ナンバーはすべてテンポの遅い曲ばかりだったのですが、そういった曲でもじっくり聞き入る日本人との相性が抜群で、重厚な「Sister Morphine」、歌いこみ系R&Bバラードの「Shine A Light」そしてキースが優しく歌う「All About You」のどれもが素晴らしい出来栄えを示している点もこの日の大きな魅力であり、今回の音源の音質が良いのでリアルに伝わってきます。そして98年の来日公演は熱心なファンが東京ドームに集結することができたことで、これらの盛り上がりがまたアツい。今度は「All About You」が終わったところで歓喜の声が飛び交います。そこは確かに大きな音量で捉えられているのですが、むしろ「遂に聞けた…」という喜びがひしひしと伝わってくるので、そこは同じマニアとして聞いていると共感できる場面かと。そんな充実の一日を捉えた独占入手音源ですので、今回はライブ開始前と終了後にもディスクのスペースを割いています。たたでさえ攻めのステージが評判となっていたツアーが遂に日本に上陸してくれた…とドキドキしながらストーンズの登場を待ちわびたあの時のことを思い出されるのでは。その反面、今回のテーパーはライブが終わるやいなや会場をそそくさと抜け出そうとしている様子が捉えられているのが微笑ましい。これまで眠っていたことが信じられないほどの良好オーディエンスで演奏内容は極上、そしてドキュメントとしての価値も高い初登場オーディエンスで伝説の98年東京ドーム三日目!初登場音源・ツアーNo.1の極上音質!!Live at Tokyo Dome, Tokyo, Japan 16th March 1998 TRULY PERFECT SOUND(from Original Masters)
Disc 1 (79:59) 1. Pre-Show ★17分26秒収録 2. Introduction 3. Satisfaction 4. Let's Spend The Night Together 5. Flip The Switch 6. Gimme Shelter 7. Sister Morphine 8. It's Only Rock 'n' Roll 9. Saint Of Me 10. Out Of Control 11. Shine a Light 12. Miss You
Disc 2 (78:06) 1. Band Introductions 2. All About You 3. Wanna Hold You 4. Little Queenie 5. Let It Bleed 6. Like A Rolling Stone 7. Sympathy For The Devil 8. Tumbling Dice 9. Honky Tonk Women 10. Start Me Up 11. Jumping Jack Flash 12. You Can't Always Get What You Want 13. Brown Sugar