最高峰更新マスターでアーカイヴされている当店の“WAR Tour”サウンドボード・シリーズ。そのトドメの一発とも言うべきデジタル放送マスターが永久保存決定です。そんな本作に刻まれているのは「1983年7月3日ウェルフテル公演」。ベルギー最大級の音楽祭“ロック・ウェルフテル”に出演した際のステレオ・サウンドボード録音です。本稿に目を留められた方ならご存知と思いますが、昨今の当店ではU2のサウンドボード・アルバムが連発。特に『WAR』時代に関してはほとんどのサウンドボードが過去最高のクオリティでアーカイヴされています。本作は、そんなシリーズの最新弾です。まずは、そのコレクションを整理しつつ、ショウのポジションをツアー・スケジュールで確認してみましょう。1982年《9月ー10月『WAR』制作》・12月1日ー24日:欧州#1(20公演)←※HAMMERSMITH PALAIS 1982 1983年《2月28日『WAR』発売》・2月26日ー4月3日:欧州#2(29公演)←※TIFFANY'S 1983・4月23日ー6月29日:北米(48公演)←※DENVER 1983他・7月2日ー8月21日:欧州#3(5公演)←★ココ★・11月16日ー30日:ハワイ/日本(7公演)これが“WAR Tour”の概要。「北米」レッグは『DENVER 1983』を代表に挙げていますが、他に名盤『BOSTON 1983 2ND NIGHT』や『US FESTIVAL 1983』もあります。本作のウェルフテル公演は、その直後に行われた「欧州#3」の2公演目。このレッグからは『LORELEY FESTIVAL 1983』も人気ですので、より詳細に見ておきましょう。・7月2日:トルホウト・フェス(ベルギー)・7月3日:ロック・ウェルフテル ←★本作★・8月14日:ダブリン公演(アイルランド)・8月20日『LORELEY FESTIVAL 1983(西ドイツ)』・8月21日:カルヴォイヤ・フェス(フィンランド)“トルホウト・フェス”と“ロック・ウェルフテル”は両方ともベルギーの音楽祭で、2日連続で行われるのが通例です。“ロック・ウェルフテル”と言うと1982年のプロショットを思い出される方もいらっしゃると思いますが、あれは1つ前の“OCTOBER Tour”。本作は、2年連続出演の“WAR Tour”篇なのです。さて、そんなショウはベルギー最大のフェスだけあってラジオ放送も実現。本作は、そのFMサウンドボードの最高峰版。これまでのシリーズと同様に海外のU2研究家が選定したベスト・マスターからCD化された銘品なのです。実際、そのクオリティは過去最高。なにが素晴らしいと言ったらマスター鮮度。何しろ、本作は80年代当時のエアチェックなどではなく、近年のデジタル放送バージョンなのです。そのため、放送ノイズやダビング痕、経年劣化の類はゼロ。局マスターのサウンドが劣化なしにCDに移し替えられているのです。そんな究極ジェネ・サウンドで描かれるのは、シーンの大物ではなく、挑戦者として燃えたぎっていた若きU2。上記のように『LORELEY FESTIVAL 1983』の直近でもありますが、セットは異なりますので比較しながら整理しておきましょう。ボーイ・Out of Control/Twilight/An Cat Dubh/Into the Heart/I Will Follow その他・WAR(闘):Two Hearts Beat As One/New Year's Day/Sunday Bloody Sunday・その他:Gloria/11 O'clock Tick Tock(★)※注:「★」印は『LORELEY FESTIVAL 1983』のFMサウンドボードで聴けなかった曲。……と、このようになっています。フェス出演なのでショート・セットでもありましたが、さらに放送枠に沿って2曲「Surrender」「"40"」もカットされていました。その短さが残炎ではあるものの、シンプルに「大は小を兼ねる」とならないのが音楽の面白いところ。ただでさえ全員が20代前半の若さ爆発な上に、ショートセットだから全編緊張感が途切れず全力疾走のまま駆け抜ける。しかも、その短い時間に他のどのバンドよりもファンを獲得しようという熱気も濃縮。通常のフルコンサートとは次元の違う熱量を発散しているのです。中でも聴きどころなのが「11 O'clock Tick Tock」。単に『LORELEY FESTIVAL 1983』で聴けなかったというだけでなく、この日は同じフェスに参加していたSIMPLE MINDSのジム・カーが飛び入り参加。「Someone Somewhere In Summertime」を熱唱。観客も大合唱で応えます。後にリリーホワイト・ファミリーとして知られる事になる両雄の豪華共演が楽しめるのです。野心に燃えるロックバンド然としたパフォーマンスが脳みそに直接流し込まれるサウンドボード・シリーズ。その最新弾にして、“WAR Tour”末期の新名盤です。これまでの傑作群で証明されてきた研究家のディープな選択眼に適った最高峰マスターを永久保存した1枚。「1983年7月3日ロック・ウェルフテル公演」のステレオ・サウンドボード録音。海外のU2研究家が選定したベスト・マスターで、そのクオリティは過去最高。何しろ、近年のデジタル放送バージョンだけに放送ノイズやダビング痕、経年劣化の類はゼロ。局マスターのサウンドが劣化なしにCDに移し替えられている。SIMPLE MINDSのジム・カーも飛び入り参加する「11 O'clock Tick Tock」(「Someone Somewhere In Summertime」をカバー)も楽しめる新名盤です。
Festival Grounds, Werchter, Belgium 3rd July 1983 STEREO SBD(UPGRADE)(51:26)
1. Intro by Radio DJ 2. Out Of Control 3. Twilight 4. An Cat Dubh 5. Into The Heart 6. Two Hearts Beat As One 7. New Year's Day 8. Sunday Bloody Sunday 9. Gloria 10. 11 O'Clock Tick Tock / Someone Somewhere In Summertime (with Jim Kerr from Simple Minds) 11. I Will Follow
12. Outro by Radio DJ Bono - Vocal The Edge - Guitars Adam Clayton - Bass Larry Mullen Jr. - Drums STEREO SOUNDBOARD RECORDING