現在、コレクター界で台風の目となっている“GRASPOP METAL MEETING”。その傑作ライヴアルバムが4作一挙リリース決定! 本作は、その目玉でもある鋼鉄神JUDAS PRIEST篇です。そんな本作に吹き込まれているのは「2022年6月18日デッセル公演」。“GRASPOP METAL MEETING”の3日目トリを務めた際の強力オーディエンス録音です。“GRASPOP METAL MEETING”と言えばオフィシャル級プロショットのラッシュでも記憶に新しいところですが、すべての出演者が配信されたわけでもありませんでした。現在、そうした未配信バンド達のオーディエンス録音が発掘中。本作は、そのJUDAS PRIEST篇なのです。今週は“GRASPOP METAL MEETING”のIRON MAIDEN篇やSAXON篇も同時リリースとなりますが、これらはすべて同一録音家による姉妹作。同一録音家コレクションでヘヴィメタルを代表する3バンドをフル体験できるのです。また、このショウは鋼鉄神の50周年ツアーの一幕でもある。前回レポートからレッグも変わりましたので、今一度ツアーの全体像からおさらいしてみましょう。2021年・8月15日『BLOODSTOCK OPEN AIR 2021』・9月8日ー26日:北米#1(13公演)《9月26日:リッチー・フォークナー緊急手術》2022年・3月4日ー4月13日:北米#2(23公演)・5月31日ー8月7日:欧州#1(33公演)←★ココ★
・10月13日ー11月2日:北米#3a(14公演)・11月5日:ロックの殿堂セレモニー・11月7日ー11月29日:北米#3b(15公演)2023年・5月3日ー6月14日:欧州#2(19公演)これが現在までに公表されている“50 HEAVY METAL YEARS Tour”の全体像。今年は悲願のロックの殿堂入りも決まり、11月のセレモニーではK.K.ダウニングとの共演も期待されています。現在はそれに先立つヨーロッパの夏フェスを巡業しており、本作はその「欧州#1」9公演目にあたるコンサートでした。そんなショウを記録した本作は、ダイレクト感とダイナミズムを併せ持った名録音。前述の通り、IRON MAIDEN篇/SAXON篇と同録音家コレクションで、サウンドも酷似。反響ゼロの野外らしいタイトなダイレクト感が素晴らしく、同時にPAの出音を機微まで拾っているからこその厚みがスペクタクルも描き出している。冒頭「Battle Hymn」で重低音が強すぎでビビリが発生し、続く「One Shot At Glory」でセッティングを修正しようとしたのか音質が不安定にもなりますが、その後は安定。バランスも整ったタイト・サウンドで重金属祭りを存分に味わえるのです。そのメタリック・サウンドで描かれるのは、北米レッグとはひと味違う50周年ツアーのフルショウ。ここでその内容も整理しておきましょう。70年代/80年代・殺人機械:The Green Manalishi (With The Two Prong Crown)/Hell Bent For Leather・ブリティッシュ・スティール:Breaking The Law/Living After Midnight・復讐の叫び:You've Got Another Thing Comin'/Electric Eye・背徳の掟:Freewheel Burning/The Sentinel・その他:Victim Of Changes/Diamonds & Rust/Turbo Lover 90年代行・ペインキラー:One Shot At Glory/Hell Patrol/Painkiller・ファイアーパワー:Lightning Strike ……と、このようになっています。生演奏ではなくSEとして流される「Battle Hymn」や「The Hellion」は省略しています。フェス出演ということもあってか、北米レッグに比べると曲数を絞り込んだ濃厚セットに変化しました。それに伴い。セットの狙いも変質。これまではできるだけ多くのアルバムから満遍なく選ぶ集大成コンセプトでしたが、欧州レッグではアルバム枠に拘らない人気曲を集成している。言わば、「ヒストリカル」から「グレイテスト・ヒッツ」になっているのです。もちろん、そんな中でも「One Shot At Glory」オープニングや「Lightning Strike」に雪崩れ込む純メタリックな流れ、美味しい復活曲「Hell Patrol」といったツアーの象徴はしっかりと堅持されています。それにしても、今年の“GRASPOP METAL MEETING”は豪華でした。シーン復活を待ちに待ったメタル・バンド達が出演枠を奪い合うように集い、鎬を削るような熱演を繰り広げた。それこそ、80年代のMONSTERS OF ROCKやROCKPOP FESTIVALを思い出させるような濃厚・重厚な重金属祭りでした。その中でも格別の存在感を放っていながらプロショット配信のなかった重鎮たちのライヴアルバムが一挙大公開。「2022年6月18日GRASPOP METAL MEETING」の強力オーディエンス録音。IRON MAIDEN篇やSAXON篇と同じ録音家コレクションで、タイトにしてダイナミックな名録音。反響ゼロの野外の旨みたっぷりで、PAから吐き出される出音をダイレクトに録音。距離感がまったくない極太芯が直球で記録され、それに伴ってディテールも鮮明。出音を機微まで拾っているせいか骨太なだけでなく肉厚で、パンデミックの反動で希代の重金属パラダイスとなった2022年グラスポップを現場体験できる新名盤です。Festivalpark Stenehei, Dessel, Belgium 18th June 2022 PERFECT SOUND Disc 1(41:26) 01 War Pigs (Intro) 02 Battle Hymn 03 One Shot At Glory 04 Lightning Strike 05 You've Got Another Thing Comin' 06 Freewheel Burning 07 Turbo Lover 08 Hell Patrol 09 The Sentinel Disc 2(46:07) 01 Victim Of Changes 02 The Green Manalishi (With The Two Prong Crown) 03 Diamonds & Rust 04 Painkiller 05 The Hellion 06 Electric Eye 07 Hell Bent For Leather 08 Breaking The Law
09 Living After Midnight 10 We Are The Champions (Outro) Rob Halford - Vocals Richie Faulkner - Guitar, Vocals Andy Sneap - Guitar, Vocals Ian Hill - Bass, Vocals Scott Travis - Drums