2015年、新作「WAR OF KINGS」のリリースを3月に控えつつ、一足先に来日を果たしたEUROPE。今回、話題になった「WINGS OF TOMORROW」完全再現は、30周年となる2014年からやっていますが、それはあくまでホンの数回のスペシャル・ギグで、ほとんどが通常セットリストのライヴでした。アルバム完全再現の記念碑盤「WINGS OVER KAWASAKI」はもちろん完全必聴ですが、これを機にEUROPEが再び気になり出した方、長くファンを続けてくださる方には、普段のライヴも最高品質で味わっていただきたいところ。そこでお届けするのが、「2014年7月20日ウェールズ公演」をサウンドボードに匹敵するオーディエンス録音で捉えきった「STEELHOUSE FESTIVAL 2014」です!「WINGS OVER KAWASAKI」では“卓直結のようなオーディエンス録音”という矛盾した言い方をしましたが、本作もまた違った意味でラインっぽいサウンド。「WINGS OVER KAWASAKI」は、クリア感たっぷりの激近楽音にオーディエンスらしい拍手・歓声が乗る感じでしたが、本作はドラムにわずかな距離感があるものの、拍手・歓声の類がほとんどない。楽音を邪魔するものがないという、またひと味違った抜群のクリア感なのです。そんな強力サウンドで繰り広げられるライヴは、まさにオールタイム・ベスト。デビュー・アルバムの「Seven Doors Hotel」がないのは残念ですが、ヒット作「OUT OF THIS WORLD(ジョン・ノーラム不在で軽視されがちですが、名盤ですよ!)」から3曲もやっているのが嬉しい。本作の「Superstitious」でもWHITESNAKEの「Here I Go Again」が挿入され、合唱を呼んでいます。逆に、約半数の曲が再結成後でもあり、「最近EUROPEってどうなの?」という方の再入門にも最適。今のところの最新作「BAG OF BONES」ツアーではあるのですが、「LAST LOOK AT EDEN」から厚く選ばれたバランスなのも面白いところです。路線は紆余曲折ありましたが、いつでも良い曲、キャッチーなメロディを書いてきたバンドだということがよく分かっていただけるのではないでしょうか。北欧メタルの風を日本に吹き込み、忘れかけていたヨーロピアンHRの醍醐味を思い出させてくれた2015年のEUROPE。もう一度、欧州HRが絶滅に瀕した今だからこそ、彼らの実力と偉業を再確認してみてはいかがでしょうか。それに最適のライヴ・アルバムです。Live at Hafod-y-Dafal Farm, Ebbw Vale, Wales, UK 20th July 2014 TRULY PERFECT SOUND Disc 1(50:21) 1. Intro 2. Riches To Rags 3. Firebox 4. Superstitious 5. Scream Of Anger 6. No Stone Unturned 7. New Love In Town 8. Wasted Time 9. Guitar Solo 10. Girl From Lebanon 11. Drums Solo 12. Sign Of The Times
Disc 2(49:12) 1. MC 2. Demon Head 3. Carrie 4. Love Is Not The Enemy 5. Let The Good Times Rock 6. The Beast 7. Rock The Night incl. In For The Kill & Superstition 8. Prelude/Last Look At Eden 9. The Final Countdown