ザ・バンドにとって最後のツアーとなってしまった76年夏のアメリカ。このツアーと言えばスティーブ・ホプキンスによる傑作オーディエンス「LENOX 1976 STEVE HOPKINS MASTER」が代表作となっており、例のラジオ放送では伺い知れないライブ全体を極上音質で捉えてくれたという点でも非常に価値が高いベストセラーとなっています。確かに本ツアーのオーディエンス録音に関しては「LENOX 1976~」がトップであることは疑いようもないのですが、何と日本人によって記録された貴重なオーディエンス録音が昔から出回っているという意外な事実もあったのです。ザ・バンド久しぶりのライブ活動であったことから日本の音楽誌においても取り上げられ、思いのほか多くの日本人が参戦していたツアーでもあったのです。それが実質的に彼らにとって最後のツアーとなってしまったのだから、なおさら目撃された方は幸運であったと言えるでしょう。そんな貴重な記録が8月25日のグリーク・シアター。さすがに「LENOX 1976~」の別格クオリティには及ばないものの、それでもモノラル録音のどっしりとした質感が実にザ・バンドに打ってつけな聞き心地で音像も驚くほど近い。ようやく「LENOX 1976~」以外でもリリースに足る76年ツアーの良質オーディエンスが登場してくれた感があります。ところがこちらの音源、今回が初登場ではありません。以前からトレーダー間にも出回っており、それどころか90年代に「TEARS OF GRIEF」というタイトルがリリースされた実績まである。しかしトレーダー間のバージョンは日本から海外を経由したせいで極端にカセット・ダビングが繰り返されて広まる結果となってしまい、トレーダーリストなどにおいては「音質イマイチ」とのレッテルが貼られてしまったのです。当然こんな状態のジェネ落ちカセットをそのままCD化した「TEARS OF GRIEF」もまた今となっては相当な荒くれクオリティで、ピッチが高くなってしまった上にヒスノイズはマシマシといった具合。なるほどこれが「音質イマイチ」呼ばれてしまった所以でして、相当にジェネが上がってしまっていたことが伺えたのです。せっかく貴重な日本人録音でザ・バンド、ラスト・ツアーの記録でもある。そんな音源の価値が半減してしまった。この不遇の音源のマスターカセットが突如として提供されたものだから、これには本当にびっくり。マスター・レベルでは当然トレーダー間にも一切出回っておらず、掛け値なしに衝撃の発掘。何よりクオリティが飛躍的に向上しており、もはや5ランクは聞きやすくなったのではと思えるアッパー感。なるほど、オリジナルの録音はこんなに素晴らしい音質だったのか…と驚かれること間違いなし。よって従来トレーダー間に出回っていたバージョンや古のCD「TEARS OF GRIEF」などまるで比較にならない。正にマスターの威力を思い知らされます。本音源が日本人による録音であったことを雄弁に物語ってくれる場面が「Up On Cripple Creek」終了後に「よかったぁ~」としみじみする声で、お目当ての曲が聞けた喜びからか、これにはほっこり。もっとも同曲や「Ophelia」では間違って録音停止ボタンを押してしまったようなカットが生じているのですが、そうした箇所を「TEARS OF GRIEF」では大胆にもカットして隠蔽していたことが分かるでしょう。残念な部分ではありますが、そうした部分も含めて今回はカットすることなく完全に収録しています。そして「LENOX 1976~」と比べてザ・バンドの演奏がより彼ららしいリラックスした雰囲気で奏でられているのも魅力。中でもリチャード・マニュエルの声の衰えが前面に出てしまっていた「Tears Of Rage」はツアーをこなすにつれて声が出ないなりに上手く歌えており、「LENOX 1976~」やアズベリーパークの白黒プロショット映像などよりもはるかに安心して聞ける76年バージョンとなっています。またガース・ハドソンによるおなじみ「Genetic Method」から「Chest Fever」への流れは彼のオルガンがもの凄い迫力で迫ってくるのですが、それもまた既発盤やトレーダー間のジェネ落ちカセットとは比較にならないレベル。そんな衝撃のマスター収録が実現した日本人録音の限定プレスCDリリースに相応しいボーナストラックも特別に収録。1978年の映画「THE LAST WALTZ」の公開時、ロビーが映画のプロモーションの為に来日を果たしています。その際に行われたイベントでは劇場で行われたこともあり、単なる記者会見や試写会でもなくバンドとのジャム・セッションが実現しました。この模様はリアタイで広く報じられていましたが、実際にそのセッションの模様を捉えた音源というのは一切存在が知られていませんでした。ところが今回のグリーク・シアターを録音してくれたテーパーがこのイベントまで録音してくれていたのです!そこではロビーの映画に対する質疑応答も手短に済まされ、より彼の本領が発揮できるであろうジャムへと移る大変に画期的なイベントであったことに驚かされます。まず最初は「The Weight」をインストでバンドと演奏。しかもロビーはエゴを出すことなくメインのギタリストを立てつつ、それでいていかにも彼らしい乾いたフレーズを入れるという見事な対応ぶり。そして「THE LAST WALTZ」のフィナーレよろしく「I Shall Be Released」では当日居合わせたアーティストが舞台に上がって大合唱しつつ、ご本尊ロビーが間奏ではお得意のフレーズを炸裂。このあまりに貴重な場面もモノラルながら実に素晴らしい音質にて捉えられており、本編グリーク・シアターのマスター収録に負けじと衝撃のボーナストラックとなっています。世界中のマニアを驚愕させること間違いなしの超アッパー版マスターと幻のロビー初来日が一つにまとめられた極めつけのリリース!Live at Greek Theatre, Los Angeles, CA, USA 25th August 1976 PERFECT SOUND(from Original Masters)*UPGRADE
Disc 1 (48:15) 1. Baby Don't You Do It 2. The Shape I'm In 3. It Makes No Difference 4. The Weight 5. King Harvest (Has Surely Come) 6. Forbidden Fruit 7. This Wheel's on Fire 8. The Night They Drove Old Dixie Down 9. Across the Great Divide 10. Ophelia
Disc 2 (74:34) 1. Up on Cripple Creek 2. Twilight 3. Introductions of Horn Section 4. The W.S. Walcott Medicine Show 5. Tears of Rage 6. Stage Fright 7. Acadian Driftwood 8. The Genetic Method / Chest Fever 9. Life Is a Carnival 10. Ring Your Bell 11. Rag Mama Rag
Rick Danko - bass guitar, fiddle, vocals Levon Helm - drums, mandolin, vocals Garth Hudson - organ, piano, accordion, synthesizer, clavinet, saxophones Richard Manuel - piano, drums, organ, clavinet, Dobro, vocals Robbie Robertson - guitars, piano, vocals ROBBIE ROBERTSON at 銀座みゆき座(映画館)★初登場★超重要音源 The Last Waltz Premier Show Miyuki-Za, Tokyo, Japan 14th July 1978 PERFECT SOUND (from Original Masters) 12. Interview (Q&A) ★通訳者入り 13. The Weight ★有名日本人バンド(上手い)との共演 14. I Shall Be Released ★当時の有名日本人ミュージシャン達がステージに即席で参加、歌とコーラス。凄い★超貴重★夢のような時間 司会者「入場の時に、皆さんに歌詞カードを渡したと思いますので、どうぞ一緒に歌ってください。」