1980年、アルバム「Love Stinks」リリース期に行われた初の日本ツアーより、6月27日から298日まで3日連続で行われた東京公演、その全てをオリジナル・マスター・カセットからダイレクトにコンプリート収録。3公演とも同一機材による録音のため、音質に統一感があり、その優れた音質・内容は当時のオーディエンス録音としては感動もの。強靭なバンドの演奏力、ピーター・ウルフのボーカル・パフォーマンスとショーマンシップ溢れるMCはやはり素晴らしく、長いロードで鍛え上がれた本場のアメリカのライブバンドの凄さがリアルに伝わってくる最高のドキュメント。またヨーロッパ・ツアーを終えてすぐのツアーにも関わらず、パワフルなライブを連日披露。6月27日中野サンプラザ公演は彼らの平均的なセットで全21曲、1時間47分の演奏ながら、凄いのは翌日の28日厚生年金会館で、25曲で2時間18分、通常のセットとは大幅に違った内容になっており、Serves You Right To Sufferを同じセットの中でもう1回やり直したり、後半はアンコールに次ぐアンコールと、まるでアメリカのクラブ・ギグのよう。そして最終日の29日厚生年金会館公演は最多24曲で2時間13分のショウ。バンドの持論"Rock N' Roll Has No Boundaries. Rock N' Roll Needs No Passport"の言葉通りバンドは7回や8回のアンコールに応えており、「ほっとけば朝までやりかねない」と言わしめた怒濤の演奏ぶり。ピータ・ウルフの野性的なヴォーカル、マジック・ディックの抜群なブルース・ハープ、J・ガイルズの卓越したギターを中心とした、これぞライヴ・バンド!と思わせる演奏が再び蘇る奇跡の逸品。