
日本公演直前の最新ライヴにして、“2016年型ジェフベック”の最高峰とも言える極上ライヴアルバム『DEFINITIVE PARIS 2016』(以下2CD)。完璧なサウンドがたっぷりつまった名盤だけに、その“光景”も気になるところ。そこで、名盤誕生を祝う極上の映像集。本作は2CDと同じ「2016年10月24日パリ公演」のオーディエンス・ショット。わずか9曲・約30分の短い映像ですが、そのクオリティはバツグン。最新デジタル機材によるビビッド&超クリア画質は、ズームに寄るとロンダ・スミスのベース弦までクッキリ。もちろん、ジェフの手元に寄れば、白シャツのシワからブレスレットの小さな飾りまでハッキリ分かるほど。ワンカメのオーディエンス・ショットでありながら、ほとんどプロショットのようです。その映像美を更に一段と輝かせているのがアングルなのですが、これがちょっと不思議。ステージ左寄りの1階席視点ではあるものの、その視界は観客の頭上を素通りして画面いっぱいにジェフとバンドがハッキリと見える。“頭上越し”ということは、2階席撮影とも思えるのですが、現場となった“サル・プレイエル”の2階席はかなり角度があり、完全に見下ろし視点になってしまうのです。考えられる可能性は、1階席奥からの長距離ショットくらいなのですが、その割には画質が鮮明すぎ、ショットもやけに安定している……。ともあれ、それほどまでの映像美で遮蔽物なしに最新ジェフが堪能できるのです。もちろん、サウンドも遮蔽物なしの光景に負けないクリアさ。ジェフの甘く、鋭いトーンはもちろんのこと、ジミー・ホールの歌声も真っ直ぐに届きつつ、伝統会場の音響を思い知る美しさ。さすがに2016年の最高峰に君臨する2CDには及びませんが、コシのあるリズム隊もたっぷりと味わえます。最大のポイントである「Over Under Sideways Down」や「Shapes of Things」「Red House」が未収録なのは残念ですが、2CDの“向こう側”を知るには十分すぎる傑作映像。ここにはBONESの2人はいませんが、だからこそ“現在のジェフ自身”がフォーカスされ、サイドギターもなしに弾きまくる彼を目撃できる。本作を観るのと観ないのでは2CD『DEFINITIVE PARIS 2016』のイメージもまるで違ってくることでしょう。
Live at Salle Pleyel, Paris, France 24th October 2016 AMAZING SHOT!
1. Freeway Jam 2. Stratus 3. Blue Wind / Led Boots 4. People Get Ready 5. Big Block 6 Little Brown Bird
Jeff Beck - Guitar Rhonda Smith - Bass Jonathan Joseph – Drums Jimmy Hall - Vocals
COLOUR NTSC Approx. 30min.