17年ぶりの新作『THE PRELUDE IMPLICIT』と、“LEFTOVERTURE完全再現ツアー”で沸くKANSAS。そんな彼らの最新&極上プロショットが登場です。本作が撮影されたのは「2016年10月3日ニューヨークシティ」。“iHeartRadio”でウェブ放送されたマルチカメラ・プロショットです。名盤『LEFTOVERTURE』40周年の再現ツアーは9月末から始まっており、本作はその開始直後での出演。それだけに内容が注目されましたが、残念ながらこの日はあくまで番組用のスタジオ・ライヴであり、再現ではありませんでした。しかし、そのクオリティは最新デジタル放送ならではのパーフェクトぶり。画質もサウンドもミックスも完全にオフィシャル級でして、あまりに完璧でそれ以上の言葉が出てこない次元です。クオリティはオフィシャル級でも、その品質で描かれる光景はオフィシャル作品とはちょっと違う。まず、会場が狭い。200人か300人も入ればいっぱいになってしまいそうなスタジオの収録であり、曲間にインタビューを挟む構成や非常に簡素なライティングも、通常コンサートの大会場スペクタクルとはまったく違う雰囲気です。しかし、だからこそ普段とは違うKANSASに出逢える。その狭いスタジオにいっぱいの観客を入れたライヴはまるでクラブのような親密感がたっぷり。カメラも通常のプロショットとは次元の違う密着感で、ロニー・プラットはもちろん、オリジナルメンバーのフィル・イハートや隻眼のギタリスト:リチャード・ウィリアムスの表情ドアップまでたんまりとフィーチュアされています。そして、そんな環境で演奏するKANSASがまた素晴らしい。ポッと出の新人バンドなら普段と違う環境に堅い演奏になってもおかしくありませんが、そこは百戦錬磨の大ベテラン。曲を始めるや、狭いスタジオの室温が一気に上がるような熱演を聴かせてくれる。『MASQUE』『LEFTOVERTURE』『POINT OF KNOW RETURN』の大代表曲群も嬉しいですが、ポイントは『THE PRELUDE IMPLICIT』からの新曲「With This Heart」「Refugee」「Rhythm in the Spirit」。いずれも9月23日にリリースされたばかりで、本作は3回目の生演奏。それが早くもオフィシャル級の動く映像で堪能できるのです。名盤『LEFTOVERTURE』の完全再現ライヴアルバム、そして来日公演の報が待ち遠しい昨今ですが、そんな気持ちを鎮めるどころか、燃え上がらせてしまう罪作りな極上プロショット。それほどまでにパーフェクトなクオリティとKANSASの演奏が輝く1本。
Live at iHeartRadio Theater, New York City, NY. USA 3rd October 2016 PRO-SHOT
1. Introduction by Jim Kerr 2. Point of Know Return 3. Interview #1 4. With This Heart 5. Interview #2 6. Dust in the Wind 7. Refugee 8. Interview #3 9. Carry On My Wayward Son 10. What's on My Mind 11. Miracles Out of Nowhere 12. Rhythm in the Spirit 13. Icarus - Borne on Wings of Steel 14. Portrait (He Knew)
PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.61min.