歴史的な象徴作『こわれもの』『危機』を創り上げた5人。その当時の極上マルチカメラ・プロショットがリリース決定です。そんな本作に収められているのは、テレビ番組“SOUNDING OUT”。「1971年10月3日ヘメル・ヘムステッド公演」をフィーチュアした特番です。この放送は、至高の5人を捉えたプロショットとして古くから定番中の大定番となってきたもの。本作は、その最高峰の放送版です。この映像の魅力と言えば、リック・ウェイクマン&ビル・ブルーフォード在籍時のアンサンブルをマルチカメラで見られる事。まずは、扱われたヘメル・ヘムステッド公演のポジションを当時のスケジュールから確かめてみましょう。●1971年・9月24日-10月31日:欧州#1(25公演)←★ココ★《11月『こわれもの』発売》・11月3日-12月18日:北米#1(39公演)●1972年・1月14日-31日:欧州#2(12公演)・2月18日-3月27日:北米#2(34公演)これがシンフォニック・ロックの真髄を拓いた“FRAGILE TOUR”の全体像。1971年・1972年でヨーロッパと北米を2周するわけですが、本作のヘメル・ヘムステッド公演はその序盤。まだ『こわれもの』がリリースされる前の「欧州#1」6公演目となるコンサート。これはつまり、至高の5人が揃った6回目のパフォーマンスという事になります。先述の通り、このショウはテレビの特番で扱われ、古くから定番となってきました。しかし、本作はそのヴィンテージ・マスターではない。ショウから36年後となる2007年になって“VH1 CLASSIC”で再放送されたバージョン。それだけにダビングを経ておらず、ノイズも劣化もなければ、発色も超鮮やか。この再放送版にもいくつかのマスターが出回っておりますが、本作はその中でもベストとされるものです。その映像美で描かれるパフォーマンスは、まさに至高。メンバーのインタビューも挟み込まれるために1曲1曲はダイジェスト的ではあるものの、そこにはリックやビルを含めた5人がいて、アイコンタクトを交わしながら複雑精緻な曲を見事に描き出していく。リックは衣装も後のマント姿ではなくラフな赤いTシャツで、機材もシンプル。ビルも「Perpetual Change」でのドラムソロや「Your Move」でスネアにブランケットを被せて音をミュートさせる等、貴重なシーンが満載。ラストの「Yours Is No Disgrace」ではスティーブ・ハウのソロが凄まじい迫力で押しまくってくる。本作の5人は、『こわれもの』で新たな地平を拓きつつ、究極作品『危機』へ向けて進化していく最中。その極初期のパッションが火花を散らす生演奏なのです。歴史的な偉業を果たし、黄金期と呼ばれた5人ながら、この輝きが再現される事は二度とありませんでした。そんな至高ラインナップをマルチカメの光景と極上サウンドボードの音声で味わえる歴史的な名作プロショット。
Live at Hemel Hempstead Pavilion, Hemel Hempstead, UK 3rd October 1971 PRO-SHOT(23:59)
1. Introduction by Glenn Tilbrook 2. Long Distance Runaround pt.1 3. I've Seen All Good People 4. Perpetual Change 5. The Fish / Stage Setup 6. Long Distance Runaround pt.2 7. Heart Of The Sunrise 8. Long Distance Runaround pt.3 9. Mood For A Day 10. Yours Is No Disgrace
Jon Anderson - Vocals Steve Howe - Guitars Chris Squire - Bass Bill Bruford - Drums Rick Wakeman - Keyboards
PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.24min.