このパフォーマンスはそもそもテレビ番組用。プロショットとして有名です。
【1995年12月14日:THE WHITE ROOM(4曲)】
と言うわけで、本作に収められているのは「1995年12月14日ウェストウェイ・スタジオ」でのパフォーマンス。テレビ番組“THE WHITE ROOM”で放送されたマルチカメラ・プロショットです。そのクオリティは極上。当時のエアチェック・マスターのために質感にアナログ感はありますが、ダビング痕やマスター劣化はまるでなし。それこそ画面の隅々まで艶やかで発色も当時そのもの。デジタル映像に見慣れた現代の眼で見ても美しい絶品マスターです。その映像美で描かれるパフォーマンスは、凄いテンション。本編プレスCDでやり直しが発覚した「Under Pressure」にしても淀みなく、「The Voyeur Of Utter Destruction (As Beauty)」「Hallo Spaceboy」「Boys Keep Swinging」と畳みかけていく演奏はスタジオとは思えない熱量を発散している。さらに放送局スタジオの狭さや、ボウイの顔が画面からハミ出す超ドアップの連発のために、その熱気が一層強烈に伝わってくる。TVパフォーマンスらしからぬ熱演にして、TVでしかあり得ないカメラワーク。約17分と、本編プレスCDとは比べものにならない尺ではありますが、グーに握った手が思わず痛くなる熱いプロショットなのです。
【美味しいボーナス映像(2曲)】
そんな“THE WHITE ROOM”ではありますが、惜しむらくは4曲という短さ。そこで、本作ではさらに同時期のTVプロショットを2曲ボーナス収録しました。1つは「1995年11月8日」に収録されたBBCの名物番組“TOP OF THE POPS”の「Strangers When We Meet」で、もう1つは「1995年11月23日」に出演した“MTVアワード”の授賞式パフォーマンス。前者は本編解説のスケジュール言うところの「英国」ツアー直前で、後者は「英国」ツアー中でした。こちらはスタジオ・ライヴ然とした”THE WHITE ROOM”とは違い、いかにもTV用パフォーマンスといった感じ。しかし、その一方で衣装やライティングが番組独自で凝りっ凝り。プロモクリップ風でもあり、ボウイ一流の作り込んだ世界観に引き込まれる映像です。メディア出演でも手を抜かず、むしろステージとは違う独特の世界観を創り上げる完璧主義者ボウイの姿を極上クオリティで楽しめる映像作品です。その上で本編プレスCDの“向こう側”を教え、イマジネーションを何倍にも拡大させてくれる1枚でもある。
Westway Studios, London, UK 14th December 1995 PRO-SHOT (24:32)
1. Introduction 2. Under Pressure 3. The Voyeur Of Utter Destruction (As Beauty) 4. Hallo Spaceboy 5..Boys Keep Swinging Bonus Tracks TOP OF THE POPS BBC Studio, London, UK 8th November 1995 6.Strangers When We Meet
EUROPEAN MTV AWARDS 1995 Le Zenith, Paris, France 23rd November 1995 7. The Man Who Sold The World PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.25min.