本作に収録されているのは、テレビ放送プロショット。海外マニアが制作したマスターで、1980年/1981年にULTRAVOXが出演した6番組・10曲(+インタビュー)を集大成。さらにプロモ・クリップ2曲まで追加し、約1時間に渡って当時のプロショットを一気に楽しめる1枚です。それでは、それぞれ個別にご紹介していきましょう。
【1981年:オランダ“COUNTDOWN”(4曲+α)】
最初に登場するのは、本作でも最高画質で最長のオランダ番組。4曲「New Europeans」「Vienna」「Passing Strangers」「All Stood Still」のライヴだけでなく、貴重なサウンドチェックやインタビューも観られます。また、ライヴで美味しいのは「New Europeans」「All Stood Still」。本作には6種の番組が収録されているものの、そのほとんどが「Vienna」「Passing Strangers」をフィーチュアしている。その点、この番組は4曲だからこそ他の曲までフォローされており、特にウィスキーのCMで日本人には馴染みの深い「New Europeans」が観られるのは嬉しいところです。
【1980年8月16日:英国セント・オールバンズ公演(2曲)】
続くは母国イギリスのステージで「Sleepwalk」「Vienna」の2曲。上記の“COUNTDOWN”にも言えることですが、とにかく超極上の画質に驚く。完全に公式DVDクラスの画質で、デジタル全盛の現代の眼にも眩しい映像美です。また、この映像はダイナミックでアクティヴなカメラワークも凄い。スイッチングも素早く、1カットでも大胆に動く映像は、まるで80年代後期のMTVかのよう。凝りに凝ったPV並の完成度を誇る映像です。
【1980年:西ドイツ“ROCK POP”(1曲)/アメリカ“KOOL-TV”(1曲)】
さらに西ドイツやアメリカの番組からも1曲ずつながら収録。特に西ドイツの“ROCK POP”は本作の中でも個性的。他の映像は暗いステージに白い衣装が浮かび上がるステージが多いのですが、これは放送局内でのマイムで、衣装も凝っており、ミッジも思いっきりカメラ目線で歌う。クリップほど凝ってはいませんが、ステージとは違った姿が楽しめる映像です。
【1980年/1981年:英国“TOP OF THE POPS”(2曲)】
そして、マイムと言えば母国イギリスの名物番組“TOP OF THE POPS”も強烈。1980年に出演した「Sleepwalk」は本番ライヴばりなのですが、1981年の「Vienna」はまるで別世界。ミッジがレザー&スタッドで登場し、帽子のアゴ紐の代わりにチェーン。まるでJUDAS PRIESTかQUEENかという出で立ちで歌い上げ、ビリー・カーリーのヴァイオリンに乗せてクリップを模したバレエダンサーが舞う独特の世界が広がるのです。
【1981年:オランダ“ TopPop”/プロモクリップ(2曲)】
最後はオランダの名物番組“ TopPop”で放送されたインタビューと、「Passing Strangers」「Vienna」のプロモ・クリップ。役者が逃走劇を繰り広げる中でミッジ以外の3人が妙に手持ち無沙汰な「Passing Strangers」、ウィーンの風景とシュールなパーティ会場が独特な欧州ムードを醸す「Vienna」……。懐かしい映像がハイクオリティに観られます。1つひとつが極上マスターの傑作映像であり、さらに世界各国の番組に出演している事からいかに当時の彼らが世界中から注目されていたのかも分かる。本作自体が1時間に及ぶ映像作品であり、それと同時に本編プレスCDから立ち上る“1980年の薫り”を光景に変えてくれる1枚です。
ULTRAVOX - ON TV 1980-1981
Countdown, Holland 1981 1. Interview 2. New Europeans 3. Vienna 4. Passing Strangers 5. All Stood Still St Albans, UK 16th August 1980 6. Sleepwalk 7. Vinna Rock Pop, Germany 1980 8. Passing Strangers Kool-TV 10, Phoenix 1980 9. Vinna
Top Of The Pops, UK 1980-1981 10. Sleepwalk 11. Vienna TopPop, Dutch 1981 12. Interviews Promo Video 13. Passing Strangers 14. Vienna PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.59min.