何だコレはっ!? 自分の目と耳が信じられなくなる衝撃の超極上映像が登場です。そんな衝撃作が撮影されたのは「1977年8月5日フレズノ公演」。そのオーディエンス・ショットです。ロックの記録史に通じている方なら「70年代のオーディエンス・ショット」というだけでも驚かれると思いますが、クオリティはそれどころではないからド肝を抜かれる。これは、これは本当に衝撃です。思わず動揺してしまいましたが、気を落ち着けてイチからご説明していきましょう。まずは、ショウのポジション。本作は、全盛期EL&P最後のツアー“WORKS TOUR”の一幕。いつものように、当時のスケジュールから振り返ってみましょう。
1977年《3月17日『四部作』発売》・5月24日-8月26日:北米#1(64公演)←★ココ★・10月15日-11月30日:北米#2(32公演)《11月1日『作品第2番』発売》1978年・1月16日-3月13日:北米#3(48公演)《夏『ラヴ・ビーチ』制作→EL&P解散へ》 これが『四部作』発表から解散までの歩み。オーケストラとの共演でも名高いツアーですが、実はそのほとんどがトリオだけのショウ。本作のフレズノ公演は、その前半「北米#1」の46公演目にあたるコンサートでした。さて、本題。そんなショウを目撃できる本作のクオリティです。「70年代のオーディエンス・ショット」という事からもご想像される通り、本作はフィルム撮影。70年代派まだビデオが普及していなかったため、客席から撮影するという発想自体が広まっておらず、いくつかのバンドで残されている映像もほぼほぼ8ミリ・フィルムです。ただし、そうしたフィルムは撮影時間が短く、数秒から1分くらいがほとんど。画質・発色面ではビデオよりも美しいものの、視聴するにはやや覚悟が必要なものでした。ところが、本作はそんな常識を覆している。さすがにフルショウの通し撮影とはいきませんが、ワンカットが軽く10分近くに及び、まるで細切れ感がない。1曲1曲にしっかり浸れるレベルなのです。そして、カメラワーク。前述のように70年代は撮影自体が発想外なためにカメラも三脚も隠さないわけですが、よほどステージに近いのか、ビシッとした安定感でグレッグがめちゃくちゃアップ。その背後にいるカールのスティックさばきもハッキリと見える。もちろん、カメラを振ってキースの姿も捉えられています。EL&P自体が定位置から動かないバンドということもあり、3人とも間近に目撃できるのです。さらにさらに圧倒的なのが音声。これこそ、まさに「一体、何だ!?」。距離感もなければ、ホール鳴りのボケもない。視界の距離感よりもさらに近いド密着サウンド。各楽器のセパレートも異様なほど鮮やかで、正直なところ、サウンドボードなのか、超絶級オーディエンスなのか断言できない。こしかも、その音声のシンクロ度も凄い。普通であれば、1分ほどの映像から「多分この曲だよな」という探り感でシンクロさせていくわけですが、本作は1カットが長いこともあって迷いは一切なし。カールの打音やグレッグの口元までしっかりとシンクロしている。音声トラック付きのフィルム撮影という可能性もありますが、まさかこの音声とカメラ・マイクで録れるとは思えない(それほどまでに超絶なサウンドなのです)。クオリティが超極上という以上に「どうやって記録したのか?」「70年代の客席でこんな事が可能なのか?」と「???」が大量に渦巻いて止まらなくなる映像なのです。セットの内容や演奏については多くを語るまでもないでしょう。テンションは1974年以前に譲るとは言え、練度では遙かに上回っているEL&P。その素晴らしさは、これまでのライヴアルバムの数々でよくご存じだと思います。本作は、その現場を動く光景で目撃できるのです。しつこいようですが、70年代のフィルム撮影でこんな事ができるとは。当時の機材でこんな音が録れるとは。そして、それが2020年まで残されていたとは……。まるで縁起の良すぎる初夢を見ているかのよう。 初登場映像!!映像も音も信じられない程に素晴らしい!!!
Live at Selland Arena, Fresno, CA, USA 5th August 1977 AMAZING SHOT!!!!!!!
1. Karn Evil 9 2nd Impression Part 2 2. Tarkus 3. Piano Improvisations/Piano Concerto No. 1/Take A Pebble 4. C'est La Vie 5. Knife Edge 6. Lucky Man 7. Drum Solo 8. Pirates COLOUR NTSC Approx.29min.