この瞬間も人類史上に残る危機が地球を席巻している2020年。そんな“今”を象徴する歴史的コンサート映像がタイトルで登場です。そんな本作にフィーチュアされているのは「2020年4月19日」に配信された“ONE WORLD: TOGETHER AT HOME”。すでに一般ニュースでも取り上げられているので多くの方がご存じと思いますが、このイベントはいわゆる会場コンサートではありません。レディー・ガガが発起人となり、世界保健機構(WHO)と慈善団体GLOBAL CITIZENが主催した音楽チャリティ。現在、新型コロナのパンデミックにより全世界的に外出が規制中であり。そんな苦しい生活を強いられた世界を元気づけ、最前線で疫病と戦っている医療従事者を支えるために数々のミュージシャンが自宅から演奏動画を配信するというイベントです。世界中から賛同を集めたイベントには100組以上のアーティスト/バンドが参加。ストリーミング配信で8時間以上という、長大な音楽祭になりました。また、それだけでなく世界各国のTV局でも編集版を放送。本作は、特に話題を集めたシーンをフィーチュアした放送バージョンをDVD化したものです。そんな本作には35組の著名人が登場しますが、中にはメッセージだけの出演も多い(当初は出演する予定のなかったビヨンセもサプライズで登場し、地元ヒューストンでの惨状を訴えます)。演奏自体は20組です。そして、その中身は非常に素晴らしく、あまりにも特別。収録アーティストは下記の曲目を参照していただくとして、普段は大会場を満員にしているアーティスト達も自宅から外出できず、ほとんどがアカペラや弾き語り。普段は見られない素朴でプライベート感覚たっぷりの映像が次から次へと登場するのです。発起人のガガは「今夜はあなたのために、少しだけでも笑顔になる許可を与えたいです」と語ってナット・キング・コールの「Smile」を歌い、スティーヴィー・ワンダーは友人でもあるソウル界のレジェンド:ビル・ウィザースを追悼する。ポール・マッカートニーは第二次世界大戦中に看護師でもあった母親について触れ、医療従事者たちにエールを送りながら「Lady Madonna」を歌う。エルトン・ジョンやジェニファー・ロペスは野外(豪邸の裏庭!?)から歌声を届け、テイラー・スウィフトも母に捧げた「Soon You'll Get Better」も披露しています。素朴な演奏ばかりではありません。キース・アーバンはスタジオに3人の分身が同時に登場して独りバンドで演奏しますし、ストーンズは4人がそれぞれ自宅で「You Can't Always Get What You Want」を演奏しつつしっかりとアンサンブルで聞かせます。特に面白いのはチャーリー。自室にドラムキットを持ち込むわけにはいかなかったのか、部屋にある物を並べてドラムに見立て、エア演奏。それでも呼吸感を感じさせる。また、ここでは4人の自室風景も美味しい。ミックはロック小僧がそのまま大人になったような部屋がカッコ良く、キースはキャンドルを立てた部屋が上品。チャーリーの後方には膨大なアナログのコレクションが並び、ロニーはギターのコレクションがさり気なく映るようにディスプレイ。4人それぞれの個性が部屋の風景にも現れている微笑ましいシーンです。このチャリティは1億2,790万ドル(約139億円)もの支援金を集めて大成功。ツアーや会場ライヴが壊滅状態となった地球にあっても音楽の力が生きていることを知らしめてくれました。まさに「現代のLIVE AID」とも言える世界的な一大イベント。そのハイライトを1時間44分に渡って楽しめる歴史的な傑作。(104:02)
1. Intro 2. Lady Gaga - Smile 3. Stevie Wonder - Lean On Me / Love's In Need Of Love Today 4. Paul McCartney - Lady Madonna 5. Kacey Musgraves - Rainbow 6. Usher 7. Abby Cadabby (Sesame Street) 8. David & Victoria Beckham 9. Elton John - I'm Still Standing
10. The Roots - Safety Dance 11. Henry Golding 12. Maluma - Carnaval 13. Shawn Mendes & Camila Cabello - What A Wonderful World 14. Beyonce Knowles-Carter 15. Dr. Tedros Adhanom Bhebreyesus (Director General, WHO) 16. Eddie Vedder - River Cross 17. LL Cool J
18. Lizzo - A Change Is Gonna Come 19. H.E. Antonio Guterres (Secretary-General, UN) 20. The Rolling Stones - You Can't Always Get What You Want 21. Laura Bush (Former First Lady of USA) 22. Keith Urban - Higher Love 23. Burna Boy - African Giant / Hallelujah
24. Jennifer Lopez - People 25. J Balvin 26. Priyanka Chopra Jonas 27. John Legend & Sam Smith - Stand By Me 28. Billie Joe Armstong - Wake Me Up When September Ends 29. Kerry Washington 30. Sue Varma, M.D.(Distinguished Fellow of APA) 31. Idris & Sabrina Elba
32. Billie Eilish & Finneas - Sunny 33. Taylor Swift - Soon You'll Get Better 34. Lupita Nyong'o 35. Oscar The Grouch (Sesame Street) 36. Celine Dion, Andrea Bocelli, Lady Gaga, Lang Lang, John Legend - The Prayer PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.104min.