ロン・ウッドをサポートに迎えて初めて行われた“TOUR OF THE AMERICAS '75”。その象徴となる極上プロショットがリリース決定です。そんな本作に収められているのは「1975年7月11日イングルウッド公演」のマルチカメラ・プロショット。そう、2014年の公式DVD化が大いに盛り上がった大傑作『L.A. FORUM 1975』です。この映像の歴史については多くを語るまでもないでしょう。古くから部分的な映像が愛されてきた大定番。6年前の完全版DVDのリリースは、想像以上のクオリティもあって驚喜乱舞したものです。本作もまたその完全版プロショットなのですが、公式盤のコピー。。。。では、ありません。このところ似たパターンのリリースが多いのでご明察かと思いますが、2015年3月に某衛星放送局によって特集された日本放送バージョンをDVD化したものなのです。そのクオリティは、言わずもがなの極上。当店では国内のコアな記録マニアによる極上マスターで音楽番組の数々をアーカイヴしておりますが、本作もその1つ。しかも、この放送は2015年ですから公式DVD化が実現した後のマスターを劣化ナシのデジタル放送・録画で記録されている。まさにオフィシャル品にも劣らない極上版なのです。こうした日本放送版でポイントになるのは、番組の独自演出。著名人を招いた解説コーナーやボーナス映像が追加されていたり、日本語字幕が付けられていたり。実のところ、本作の場合は淡泊で解説コーナーやボーナス映像の類はありませんが、MCには全編で字幕が付きます。もっとも70年代のミックはそれほど饒舌でもなく、序盤は「さあもう1回だ」「誰かがやるだろう」「やあ」等、ボソボソと一言二言しゃべるだけ。そんな雰囲気が変わってくるのは中盤の「It's Only Rock 'n Roll」辺りになってから。10曲近く歌ったことで暖まったのか、観客に唱和を求め、ユーモアを交えてメンバーを紹介し、「みんな最高だ。可愛い子も沢山いるし」と雰囲気がグッとくだけてくる。そして、盛り上がってきた勢いが一気に爆発するのがビリー・プレストンのコーナー。ご存じのように「That's Life」でリード・ヴォーカルを執った彼は、そのまま「Outa-Space」でファンキー大会を繰り広げる。ここでは「いいかいロサンゼルス! 地元に戻ったんだ! パーティをしよう!」「のっていこうぜ。リズムを感じるんだ。みんなで騒ごうぜ!」と煽りまくり。さらにミックの宙づりシーンでは「ミックを宇宙へ飛ばすぞ。舞い上がるよ。行くよ!」とまくし立て、ロケットよろしくミックがブッ飛ぶ。有名シーンではありますが、字幕付きで見ると今さらながらプレストンに掻き立てられてしまいます。もちろん、後半に行くに従って調子を上げたミックも「Rip This Joint」を皮切りに大爆発。盛大に盛り上がっていくクライマックスは、やはり圧巻です。衝撃の完全版の登場から6年。さすがに「オフィシャルを超える!」等と喧伝するタイプの物ではありませんが、あの『L.A. FORUM 1975』を再び新鮮に味わえる日本放送バージョンです。
Live at the Forum, Inglewood, CA, USA 11th July 1975 Broadcast Date: 29th March 2015
1. Fanfare for the Common Man 2. Honky Tonk Women さあもう1回だ 3. All Down the Line 誰かがやるだろう 4. If You Can't Rock Me / Get Off of My Cloud どうも! ロサンゼルスへようこそ 次は道を踏み外した女の歌だ 5. Star Star ちょっと待ってくれ
6. Gimme Shelter 7. Ain't Too Proud to Beg どうだい? 次の曲はみんな参加してくれ 最初にテンポを教えるから 8. You Gotta Move 9. You Can't Always Get What You Want サックス・ソロはトレヴァー・ローレンス 数年前に書いた曲をキースが歌うよ このマイクで 10. Happy やあ
11. Tumbling Dice 次の曲ではみんな声を張り上げてくれ コーラス部分を一緒に歌って欲しい 知ってるよな? そのパートにきたら合図するから いいね? キース準備はいい? 12. It's Only Rock 'n Roll 13. Band Intros うん バンド紹介をするよ 今晩演奏してくれているバンド・メンバーを紹介しよう
キーボード トパンガ・キャニオン出身 ビリー・プレストン ギター ポップ・グループのフェイセスから ロン・ウッド パーカッション お袋さんに髪を編んでもらった オリー・ブラウン ドラム チャールズ・ロバート・ワッツ ベース ビル・ワイマン ギター キース・リチャーズ ヴォーカルも ベースとドラムも… 14. Doo Doo Doo Doo Doo (Heartbreaker) 15. Fingerprint File みんな最高だ 可愛い子も沢山いるし 次の曲は…何だっけ? ロマンチックな歌だ スローな曲とも言う 16. Angie 17. Wild Horses どうだい? 準備はいいかい? ビリー? どうしたんだ? ビリー? 次はビリーが歌うよ
“うまく歌えない”とか言うなよ 歌うのは1曲だけなのに 最初の曲は何だい ビリー? 君たちはどうだい?18. That's Life (with Billy Preston) 故郷に戻れて嬉しい 地元はいいね 本当に 次はニュー・アルバム『イッツ・マイ・プレジャー』から 君たちも楽しみたいか? 楽しみたいか?
19. Outa-Space (with Billy Preston) いいかいロサンゼルス! 地元に戻ったんだ! パーティをしよう! パーティしようぜ のっていこうぜ リズムを感じるんだ みんなで騒ごうぜ! もっと大声で ミックを宇宙へ飛ばすぞ ミックが舞い上がるよ 行くよ! ありがとうロサンゼルス! 神の祝福を!
さあのっていこう! 20. Brown Sugar ちょっと準備を 21. Midnight Rambler もっとロックン・ロールを聴きたいか? もっとロックン・ロールしたいか? じゃあもっとロックン・ロールしよう! チャーリー 22. Rip This Joint 23. Street Fighting Man そろそろ うちへ帰らないと 帰るか?
24. Jumpin' Jack Flash 25. Sympathy for the Devil PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.159min.