人気の音楽番組アーカイヴ・シリーズ。その最新弾となるポール・マッカートニーの『GOOD EVENING NEW YORK CITY』編がリリース決定です。このアーカイヴ・シリーズからは数々の決定盤が誕生してきました。コアな記録マニアによるマスターのクオリティは極上で、VHS時代ではテレビ電波が時空を飛び越えたような映像美を誇り、デジタル時代ともなれば劣化ゼロの完全オフィシャル級。公式の映像作品を放送するような番組でもオフィシャル品に劣らぬクオリティであり、さらに番組の独自演出や日本語字幕といった特別感の付せられた「別バージョン」が大好評を博しています。実際、そうした番組のアーカイヴ作品は人気が高い。目を見張るようなレア度ではないものの、ベースとなる映像には作品感を漂わせるほど完成度が宿り、誰もが安心して楽しめるクオリティは保証付き。その上で入門にも優しい番組演出まで追加されている事で「公式品があるのは知っているけど、手が出なかった」というビギナーの方々に歓迎され、逆にコアなコレクターの方にも「あの傑作を新鮮にもう一度体験できる」という別バージョン旨みが愛されているのです。そんなシリーズの『GOOD EVENING NEW YORK CITY』編となるのが本作です。放送されたのは、ライヴの本番から焼く1年後となる2010年9月。某衛星放送局で特集され、独自の日本語字幕も付せられた日本放送バージョンです。すでにオフィシャル作品化も済んでいるタイミングでもあり、その点でもクオリティの心配はない安心の1枚。実のところ、有名人が出てくる解説コーナーなどはないのですが、代わって新鮮なのが豪快な編集。お持ちの方も多いとは思いますが、ライヴアルバムに付属していた公式DVD版は2時間半を超える映画クラスの大作だったわけですが、本作は放送枠に沿った約1時間ものなのです。この濃縮感がなかなか悪くない。一般に「大は小を兼ねる」とも言いますが、ことアートや音楽は長ければ長いほど良いというものではありません。美味しい曲やシーンをギュッとまとめることで集中力が持続され、感動の波状が深みにもなるからです。そして、本作の編集は単に短いだけでもない。ビートルズやビリー・ジョエルまで絡めたショウの意義を語るナレーションはちゃんと残され、要となるナンバーやショウの色合いを決定づけるバランスも保持。実際、セットをカウントしてみると「ビートルズ=9曲・WINGS=3曲・ソロ=2曲」と、完全版のバランスを崩さずに半分にまとめあげているのです。独自の日本語字幕が付きつつ、約半分サイズにダイジェストされた『GOOD EVENING NEW YORK CITY』。言わば、フル・アルバムではなく、ベスト盤のような楽しさが詰まった1枚です。もちろん、完全版を凌駕するような存在ではありませんし、ビリーが登場する「I Saw Her Standing There」や「Give Peace a Chance」といった目玉曲の幾つかは見られません。しかし、濃縮された手軽さと見やすさは絶大で、思わず何度も繰り返してしまう。単なるコレクション以上に楽しめてしまう1枚でもあるのです。
Citi Field, New York City, NY, USA 17th, 18th & 21st July 2009 Broadcast Date: 26th September 2010
1. Introduction ニューヨーク シェア・スタジアム 1965年8月15日 歴史に残る光景と音 世界記録となる55600人がビートルズを見た 2008年7月8日 シェア・スタジアムの最終公演 ポール・マッカートニーとビリー・ジョエルが登場した 1年後シティ・フィールド・スタジアムにポールが戻った 神聖なシェアの跡地に ビートルズのコンサートから44年 この夜も歴史に残るだろう 2. Drive My Car 3. Jet こんばんはニューヨーク 新しいシティ・フィールド・スタジアムにようこそ この場所は久しぶりだ 4. Flaming Pie 5. Got To Get You Into My Life 6. The Long And Winding Road 7. Blackbird 明るくいこう
8. Dance Tonight 9. Band On The Run 盛り上がってるね 最高だ! 10. Back In The U.S.S.R. 戻ったぞ ソ連に戻ったぞ 同志と盛り上がろう ニューヨークに戻った シェアに初めて来た時は何も聞こえなかった だって女の子は皆絶叫していたから 言うべきじゃなかった でもうれしい あの時もやった曲だ
11. I'm Down 12. Paperback Writer 皆 素晴らしいよ パーティだ 13. Live And Let Die 14. Hey Jude ビートルズに歌ってもらおう ステキな歌声だ 続けて さあ皆で 夜通し歌えそうだ 皆の声を聞かせてくれ 皆よかった そっちの皆も 皆 最高だ スタジアムのオープンにふさわしい 今日は来てくれてありがとう よかった ありがとう おやすみ 15. Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Band (reprise)/The End 皆 来てくれてありがとう ニューヨークありがとう 愛してる また会おう! 16. End Credit ショーは終わった シティ・フィールドは正式にオープンした 過去は去り 未来が来る 新たな始まりだ
シェアもポール・マッカートニーも ファンも 見せて 早く帰りましょ ポールにメッセージは? ポール愛してるわ 何年も追っかけてるの 長男の名前がポールよ それにアトランタでサインを頼んだときはペンが落ちて“書けない”と言われたの でも今回はもらえた ありがとう
Paul McCartney - lead vocals, bass, guitar, piano Rusty Anderson - guitars, backing vocals Brian Ray - bass, guitars, backing vocals Paul Wickens - keyboards, backing vocals Abe Laboriel Jr. - drums, percussion, backing vocals PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.58min.