黄金期中の黄金期『COUNTDOWN TO EXTINCTION』。そのシークレット・クラブギグに密着できる極上映像がリリース決定です。とにかく、本作は強烈! 収められているのは「1993年6月3日ノッティンガム公演」。1993年と言えば、4度目の来日公演が予定されつつ、デイヴ・ムステインのドラッグ問題再発でキャンセル。マーティ・フリードマンも「夢だった」と語る日本武道館が夢に終わってしまった時期でもあります。本作は、そんな活動中止を乗り越え、復活したばかりのショウ。本来であれば、日本でも観られたであろう“頂点のMEGADETH”をクラブの密室空間で体験できる映像なのです。まずは、そんな流れの中でショウのポジションを確認してみましょう。【1992年】《4月28日『COUNTDOWN TO EXTINCTION』完成》・5月22日-7月14日:ウォームアップ(4公演)《7月14日『COUNTDOWN TO EXTINCTION』発売》・9月12日-10月27日:欧州#1(34公演)・10月31日-12月31日:北米#1a(36公演)
【1993年】・1月3日-2月12日:北米#1b(19公演) ー活動停止ー・4月30日-5月10日:日本(7公演:中止!) ー活動再開ー・6月3日-22日:欧州#2(7公演)←★ココ★・6月26日-7月19日:北米#2(12公演)これが頂点期“COUNTDOWN TO EXTINCTION TOUR”の全体像。『BLACK ALBUM』時代のMETALLICAとは比較にならないほど小規模であり、いよいよ世界制覇!というところでコケてしまったのが分かります。本作のノッティンガム公演は、そんな活動開始「欧州#2」の1発目。“VIC & THE RATTLEHEADS”と名乗って行われたシークレット・ギグなのです。そんなショウを収めた本作は、極めて素晴らしいオーディエンス・ショット。ステージ左寄り(マーティ寄り)からの斜めショットなのですが、その視界が広々として超クリア。クラブのオーディエンスと言うと、観客の頭や腕をすり抜けるように撮影された物が多いのですが、本作はまったく違う。観客の頭上越しにステージを直視しており、ムステインの半身が画面いっぱいになるほどズームも多用され、この時期だけのヒゲ面ムステイン(ジェイムズ・ヘットフィールドを意識したのでしょうか?)も表情までクッキリ。所々フレームアウトすることもなくはないものの、前列の影に悩まされることなく、頂点期MEGADETHを見つめ続けられる。もちろん、音声も光景に相応しいクリア・サウンド。もしかしたら復活1発目のパフォーマンスをチェックするためにバンド側が撮影した物かも知れません。詳しい事情は残されていないのですが、そうとしか思えないほどの絶好ポジションであり、見どころの押さえ方も完璧なのです。
【METALLICAとの歴史的競演のためのウォームアップ】そんなクオリティで描かれるのは、まさに歴代の頂点となる熱演。セットは黄金のベスト選曲で、『COUNTDOWN TO EXTINCTION』の名曲もたっぷり。大定番だけでなく「Foreclosure Of A Dream」「This Was My Life」「Lucretia」といった当時ならではのナンバーやマーティ&ニック・メンザでシャープに甦った「Liar」。新曲にも関わらず大合唱がクラブを揺るがす「Sweating Bullets」、ニックが前に出てきてMCを執る「In My Darkest Hour」……すべてが凄い、格好いい!それ以上なのが、1曲1曲に込められた熱気。実は、この時期のMEGADETHは単なる活動再開だけでもありませんでした。実は「欧州#2」は、METALLICAと初めての合同ツアー。2大バンドが和解を宣言したミルトンキーンズ公演が特に有名(超名盤サウンドボード『BULLSHIT IS OVER!』でお楽しみ頂けます)ですが、本作はその2日前。あの歴史的一大イベントのためのウォームアップ・ギグなのです。それだけに本作の演奏はただの肩慣らしとはワケが違う。数万の観客を前に、全盛を究めたMETALLICAとステージを分け合う真っ向勝負。そんな人生の大一番に臨む情熱が狭いクラブに充ち満ちているのです。絶頂期にも関わらず、ツアー中断によって記録の乏しい『COUNTDOWN TO EXTINCTION』時代。特に映像はいくつかの(ショボい)プロショットに頼るしかありませんでした。その歯がゆさを晴らしてくれる絶品の極上映像。ムステインの生涯で最も成功した大名盤を創り上げたバンド・ポテンシャル、永遠のライバルとの直接対決に燃え上がる熱演。そのすべてが密室にギュウ詰めされた灼熱の1枚。
Live at Rock City, Nottingham, UK 3rd June 1993 Secret warm up show for Milton Keynes, played as "Vic and the Rattleheads"
1. Skin O' My Teeth 2. Wake Up Dead 3. Liar 4. Hangar 18 5. Countdown To Extinction 6. Foreclosure Of a Dream 7. This Was My Life 8. Lucretia 9. Sweating Bullets 10. In My Darkest Hour 11. Hook In Mouth 12. The Conjuring 13. Ashes In Your Mouth
14. Holy Wars 15. Symphony Of Destruction 16. Peace Sells 17. Anarchy In The UK COLOUR NTSC Approx.95min.