11年前の一大事件だったリマスター再発事業「09・09・09」。あの盛り上がりが甦る極上映像がリリース決定です。そんな本作に収められているのは、当時のテレビ特番『THE BEATLES SPECIAL』。衛星放送の某音楽専門チャンネルで放送された特番です。この番組は「09・09・09」プロモーションのために制作されたもので、英米日の様々なバンド/アーティストが登場。ビートルズについて想いの丈を話してしゃべって語り尽くすというもの。全世界発売日の10日後「2009年9月19日」に初回放送され、半月後の「10月6日」まで何度も再放送。通常のCD再発では考えられない、ビートルズならではの力の入ったプロモーション番組でした。このバンドの見どころは、何と言っても登場するバンド/アーティストの豪華さ。対談ではなく、ヒストリー映像っぽい作りで個別インタビューを積み重ねるスタイルなのですが、それぞれがビートルズとの出会いや好きなアルバム、受けた影響などを熱く語っていく(ちなみに一番人気アルバムは『リボルバー』で、次いで『ラバー・ソウル』『ホワイト・アルバム』と続きます)。そのメンツも整理しておきましょう。欧州勢(10組)・エルヴィス・コステロ/ポール・ウェラー/ノエル・ギャラガー/ロブ・ハルフォード/ジャック・ペニャーテ/BASEMENT JAXX/RAZORLIGHT/FRANZFERDINAND/KASABIAN/TAHITI 80(フランス)米国勢(7組)・SONIC YOUTH/WEEZER/DINOSAUR JR./FALL OUT BOY/PATRICK STUMP/ニーヨ/フィル・アンセルモ 以上、17組の海外アーティストに加え、邦楽アーティストも3組追加された全20組。共演経験のあるエルヴィス・コステロから2000年代の若手、R&Bやヘヴィメタルの重鎮等々、セレクトの幅広さだけで偉大さが透けてくる。さらに「09・09・09」のスタッフも登場。近年ビートルズの重要プロジェクトを手掛けてきたチーム・リーダーの故アラン・ラウスやガイ・マッセイがボックスの売りやサウンドについても語るのです。そんな意外なミュージシャンへの影響や好みが面白い本作ではありますが、さらに端々から漂ってくる「2009年」の薫りも良い。登場するミュージシャン達も11歳若く、途中挟まるCDや来日公演のCMも懐かしい。そして何よりダイレクトに感じるのが肝心のボックス『THE STEREO ALBUMS』『THE BEATLES IN MONO』の告知。独自のCGアニメーションに乗せつつ、セット内容やボーナスDVDを解説し、アーティスト達も「今のサウンドでビートルズを聴く意味」を語ったり、モノボックスを推したり。「35,800円」「39,800円」といった定価も含め、二度と再放送される事のない「2009年にしかあり得ない番組」を楽しむ事ができるのです。本作は言わば「約26分間のテレビCM」。世界の有名ミュージシャン達がこぞってビートルズをたたえ、新リマスターBOXへの期待を掻き立てる。こんな特番まで制作された「09・09・09」のお祭り感が懐かしい映像作品なのです。実にコレクション向きではありますが、本作以外では二度と触れるチャンスのない26分間でもある。あの一大事業のワクワク感が鮮やかに甦ってくる1枚。
Broadcast Date: 19th September 2009 (25:44)
1. Interviews 2. A Hard Days Night 3. Twist And Shout 4. I Saw Her Standing There 5. Tomorrow Never Knows 6. Help 7. CM 8. You're Going To Lose That Girl 9. Penny Lane 10. Ob-La-Di, Ob-La-Da 11. Remaster 2009 12. Hello Goodbye 13. CM 14. Revolution 15. One After 909
Exclusive Interviews feat. Basement Jaxx Dinosaur Jr. Elvis Costello Fall Out Boy Franz Ferdinand Jack Penate Kasba Ne-Yo Noel Gallagher Paul Weller Patrick Stump Phil Anselmo Razorlight Rob Halford Sonic Youth Tahiti 80 Weezer Mastering Engineers: Alan Rouse Guy Massey
PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.26min.