ミック・ジャガーのソロ来日直前だった事でも思い出深いロン・ウッド&ボ・ディドリーの“THE GUNSLINGERS TOUR IN JAPAN”。1988年に突如実現した夢の光景を目撃できる象徴映像がリリース決定です。そんな本作が撮影されたのは「1988年3月7日:中野サンプラザ公演」。そのマルチカメラ・プロショットです。1988年の春は、まさに夢心地の季節でした。前1987年にストーンズ解散の噂が世界中を駆け巡り、「結局、来日公演は夢のまた夢だった」と絶望に打ちひしがれる中で突如としてロニー&ディドリーの来日が発表。さらに間髪入れずミックのソロ来日も実現し、たった1ヶ月で両者を生体験できたからです。もちろん、2年後にはストーンズ&ポール・マッカートニーの連続来日で昇天したわけですが、1988年の3月も現実とは思えなかったものです。ともあれ、そんなロニー&ディドリー来日の象徴と言えば、中野サンプラザ公演のテレビ放送。当時から幾多の既発群を生み出してきた定番中の大定番ですが、本作はコアな記録マニアによる極上マスターからDVD化された最高峰版なのです。まずは、記憶を思い起こすためにも当時の日程から振り返ってみましょう。・3月2日:THE LIVE-INN・3月3日:東京郵便貯金会館・3月4日:北海道厚生年金会館・3月6日+7日:中野サンプラザ ←★ココ★・3月8日:東京郵便貯金会館
・3月10日:愛知勤労会館・3月11日:大阪厚生年金会館・3月13日+14日:中野サンプラザ・3月15日:東京郵便貯金会館 以上、全11公演。中野サンプラザでは都合4講演が行われたわけですが、本作はその2公演目。日本ツアー全体では中盤5公演目にあたるコンサートでした。そんなショウで撮影されたプロショットは大定番だけに説明不要と思いますが、本作のクオリティは付け加えておきたい。エアチェックではあるものの、画面にも音声にもダビング痕が一切なく、艶やかにしてノイズレス。もちろん、時代柄アナログ感覚ではありますが、それこそ「VHSリリースされてたっけ?」と思うほどの映像美なのです。そのクオリで描かれるのは、1988年3月の高鳴りが甦るショウ。約50分の放送枠に合わせて編集された内容はフルとはほど遠いものの、公式ライヴ盤『LIVE AT THE RITZ』やラジオ放送された渋谷“THE LIVE-INN”とも大きく異なっている。良い機会ですので、公式盤と比較しながら整理しておきましょう。
ボ・ディドリー(7曲)・ボ・ディドリー多独:Bo Diddley(★)/Road Runner・ロンと共演:Who Do You Love?/I'm A Man/Mona(★)/You Can't Judge A Book By The Cover(★)/Hey! Bo Diddley ロン・ウッド・コーナー(2曲)・Ooh La La/Honky Tonk Women
※注:「★」印は公式盤『LIVE AT THE RITZ』では聴けない曲。……と、このようになっています。ショウはディドリーのステージから始まり、3曲目でロニーが登場。THE FACESの「Ooh La La」やストーンズの「Honky Tonk Women」ではロニーが歌いつつ、他は2人の共演です。『LIVE AT THE RITZ』と被らない3曲も美味しいですが、さらに「Who Do You Love?」やロニー・コーナーの2曲以外は渋谷“THE LIVE-INN”のFMサウンドボードでも聴けないのです。絶望から一転、至福の極みとなった1988年から1990年の3年間。そんな夢の幕開けとなったロニー&ディドリーを象徴するプロショットの最高峰版です。あの胸の高鳴りが甦る1枚
Live at Nakano Sunplaza, Tokyo, Japan 7th March 1988 PRO-SHOT
1. Introduction 2. Bo Diddley 3. Road Runner 4. Who Do You Love 5. Ooh La La 6. Honky Tonk Women 7. Interview with Ron Wood 8. I'm A Man 9. Mona 10. Interview with Bo Diddley 11. You Can't Judge A Book By The Cover 12. Hey! Bo Diddley
Ron Wood - Guitar, Vocals Bo Diddley - Guitar, Vocals Jim Satten - Guitar Debby Hastings - Bass, Vocals Mike Fink - Drums Hal Goldstein - Harmonica, Keyboards, Vocals PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.49min.