方向性を大転換させた『5150』で大勝負に打って出て、見事さらなる成功を収めた1986年のVAN HALEN。そのフルショウを極上体験できる傑作映像がリリース決定です。そんな本作が撮影されたのは「1986年5月10日デトロイト公演」。その絶景オーディエンス・ショットです。サミー・ヘイガーを迎えた“5150 TOUR”と言えば、何よりも公式映像『LIVE WITHOUT A NET』が有名。それも併せ、まずはツアーの全体像からショウのポジションを確かめてみましょう。《3月24日『5150』発売》・3月27日-5月31日:北米#1(47公演)←★ココ★・6月28日-9月1日:北米#2(40公演)←※公式LIVE WITHOUT A NET
・9月5日:MTV VIDEO AWARDS・9月27日-11月3日:北米#3(24公演) これが1986年のVAN HALEN。北米だけを大きく3周するスケジュールで『LIVE WITHOUT A NET』はその中盤。それに対し、本作のデトロイト公演は序盤「北米#1」の32公演目。デトロイトでは3日連続公演が行われ、本作はその中日にあたるステージでした。そんなショウで記録された本作は、まさに絶景。ステージ右側(エディ側)のスタンド席からナナメに見下ろす角度なのですが、2階席の最前列だったのか、スタンド席の傾斜が急なのか、目の前を遮る遮蔽物が何ひとつ映らない。ステージだけが視界を占領し、まさに「VAN HALENと自分だけ」という没入感でフルショウを目撃できるのです。さらに、カメラワークが凄い。とにかくズームイン/アウトが素早く、ビシッとした安定感もバツグン。エディもサミーもステージ狭しと走り回っているわけですが、そんな彼らをズームのまま……追わないのがポイント。一度(超速で)ズームアウトして全景にして、狙いを定めて(超速で)ズームインする。この技が非常に効果的。手ブレ防止機能などない当時の機材では、ズームのままカメラを振ってブレブレになるのがよくある失敗でした。しかし、本作は「引いて→迫る」の繰り返しのため、ほぼ手ブレなしの安定感をキープしたまま見どころを押さえられる。しかも(意識するまでもなく)ステージ全体が把握できるので飽きず、アクティヴな視界の変化がハードロックのダイナミズムによく似合う。1カメなのにマルチカメラに匹敵する見応えを実現してしまっているのです。そんなアクティヴ映像で描かれるのは、大名盤『5150』ナンバー大盤振る舞いの貴重なフルショウ。前述の通り『LIVE WITHOUT A NET』が象徴ですので、比較しながら整理してみましょう。5150(7曲)・Summer Nights/Get Up/Why Can't This Be Love/5150/Best of Both Worlds/Love Walks In/Good Enough(★)その他(9曲)・デイヴ時代:You Really Got Me(★)/Panama/
Ain't Talkin' 'Bout Love/Jump(★)・サミーの持ち曲:There's Only One Way to Rock/I Can't Drive 55/Rock Candy(★)・カバー:Wild Thing(★:THE TROGGS)/Rock 'N' Roll(LED ZEPPELIN)※注:「★」印は公式映像『LIVE WITHOUT A NET』でも観られない曲。……と、このようになっています。『LIVE WITHOUT A NET』唯一にして最大の欠点であったボリューム不足を一気に補うフルスケール・ショウ。『5150』の全9曲中7曲がたっぷりと披露(超名曲「Dreams」がありませんが、これは他ツアーの映像でも見れますから……)され、スタンダードのカバー「Wild Thing」やMONTROSEの「Rock Candy」まで楽しめるのです。「目で観る5150」とでも言えそうなセットと、賭に勝った大成功の風を全身で味わうようなグロリアスなムード。そんな“5150 TOUR”を特等席からフル体験できる大傑作映像です。
Live at Joe Louis Arena, Detroit, MI. USA 10th May 1986 AMAZING SHOT!!!
Disc 1(62:00) 1. You Really Got Me 2. There's Only One Way To Rock 3. Summer Nights 4. Get Up 5. Al's Drum Solo 6. Why Can't This Be Love 7. 5150 8. Mike's Bass Solo 9. Panama 10. Best Of Both Worlds
Disc 2(66:56) 1. Sammy Rap 2. Love Walks In 3. Good Enough 4. Eddie's Guitar Solo 5. I Can't Drive 55 6. Ain't Talkin' 'Bout Love 7. Rock Candy 8. Jump 9. Wild Thing 10. Rock And Roll Sammy Hagar - Vocal Eddie Van Halen - Guitar Michael Anthony - Bass Alex Van Halen - Drums
COLOUR NTSC Approx. 129min.