1969年に制作された音楽ドキュメンター映画の金字塔『SUPERSHOW』。その極上バージョンがリリース決定です。この音楽映画は、まさに伝説。TV番組用に行われた音楽セッションで、撮影されたのは「1969年3月25日+26日」。ロンドンの廃棄されたリノリウム工場跡にわずかな観客と当時のシーンを象徴するアーティスト達が集って撮影されました。その面々こそが豪華の極み。CREAM解散から4ヶ月というタイミングだったエリック・クラプトンやジャック・ブルース、デビューからわずか2ヶ月のLED ZEPPELIN、ジョン・ハイズマ、スティーヴン・スティルスといったロック勢に加え、バディ・マイルスやローランド・カーク、バディ・ガイ等々のジャズ/ブルースの大物達が集結。貴重な全盛のステージや奇跡の超豪華共演を繰り広げたのです。そして、その模様は『SUPERSHOW(後に“The Last Great Sixties Musical Event Supershow”と改題)』として映画化。1969年11月にライセウム劇場で公開され、1986年にはVHS/レーザーディスクでのソフト販売も実現しました。本作は、そんな初回リリースでも最高峰だった日本盤レーザーディスクから復刻したもの。コア・マニアが大事に所蔵していたのミント・クオリティ盤を借り受け、海外の映像専門メーカーに委託してDVD化。ソースの選定にしても、工程にしても、あらゆる手段を講じて仕上げた極上バージョンなのです。そんな映像美で描かれる内容こそが圧巻。この映画はドキュメンタリーとはされていますが、インタビューやナレーションの類はなし。ただひたすら、音楽史に名を刻むスーパースター達の熱いセッションが溢れ出していくのです。構成は1曲ずつランダムに混ぜられており、弾き語りやレギュラー・バンドといった通常スタイルのステージもあれば、どこに集中すべきか迷う豪華共演もたっぷり。ここで、そのラインナップを整理してみましょう。 【単独出演】・LED ZEPPELIN:Dazed And Confused・JON HISEMAN'S COLOSSEUM:Those Who Are About to Die Salute You/Debut
・MODERN JAZZ QUARTET:Under the Jasmin Tree/Visitor from Venus・ROLAND KIRK QUARTET:Primitive Ohio/I Say a Little Prayer・グレン・キャンベルwith THE MISUNDERSTOOD:Bad Hat・バディ・ガイ:Hoochie Coochie Man【豪華共演】バディ・ガイ&ジャック・ブルース
・Mary Had a Little Lamb/My Time After a While(withバディ・マイルス)・Stormy Monday/Kansas City(withローランド・カーク/ジミー・ホップス/ラーン・バートン)バディ・マイルス/ジャック・ブルース/スティーヴン・スティルス・Black Queen
・Love Potions(withダラス・テイラー/ディック・ヘクストール=スミス/クリス・マーサー)その他・Checking On My Baby/Texas Blues(バディ・マイルス/バディ・ガイ/グレン・キャンベル/スティーブ・ホアード/クリス・マーサー)・Slate 27
(エリック・クラプトン/ジャック・ブルース/ローランド・カーク/ヴァーノン・マーティン/ジョン・ハイズマン/ディック・ヘクストール=スミス/ラーン・バートン)
・End Jam(エリック・クラプトン/バディ・ガイ/スティーヴン・スティルス/ダスター・ベネット他)……と、このようになってます。【豪華共演】はアンサンブルの主導権とは関係なく、曲数の多い組み合わせを軸にまとめました。もう名前を眺めただけで震えが来るラインナップですが、中でも大活躍なのはローランド・カークとバディ・ガイでしょうか。特にバディ・ガイは本作最多の7曲に登場するだけでなく、意識がブッ飛んでいるような弾きっぷりも鋭いハイシャウトも凄絶。クラプトンとギターでコール&レスポンスするシーンでも、クラプトンを圧倒する熱量です(ちなみに、このセッションには当初ジミ・ヘンドリックスも参加予定でしたが、飛行機に乗り遅れたために欠場となりました。ジミはバディ・ガイの信奉者でもあり、もう少しで師弟共演……いや、クラプトンを交えてのスーパー・セッションも実現していたのかも知れません)。他にも首から下げた大量の管楽器を同時に吹くいローランド・カークやバディ・ガイと見事な呼吸を聴かせるバディ・マイルス、24歳の苛烈な手数で押しまくるジョン・ハイズマン、そして若かりしLED ZEPPELIN……。約80分、一瞬たりとも視線を外せないシーンの連続なのです。そんな音楽映画の金字塔を日本盤レーザーディスクから復刻した豪華な1枚。暮れていく2020年にリッチな音楽タイムを約束してくれる歴史的な名作映画。
The Last Great Sixties Musical Event Supershow Taken from the original Japanese Laser Disc(VPLR-70274)
1. Those Who Are About to Die Salute You (Jon Hiseman's Colosseum) 2. Love Potions (Buddy Miles, Stephen Stills, Jack Bruce, Dallas Taylor, Dick Heckstall-Smith, Chris Mercer) 3. Under the Jasmin Tree (Modern Jazz Quartet)
4. Mary Had a Little Lamb (Buddy Guy Buddy Guy, Jack Bruce, Buddy Miles) 5. Primitive Ohio (Roland Kirk Quartet) 6. Dazed And Confused (Led Zeppelin) 7. Checking On My Baby / Texas Blues"(Buddy Miles, Glenn Campbell, Buddy Guy, Stephen Hoard, Chris Mercer)
8. Visitor from Venus (Modern Jazz Quartet) 9. Bad Hat (Glenn Campbell with The Misunderstood) 10. Hoochie Coochie Man (Buddy Guy) 11. Debut (Jon Hiseman's Colosseum) 12. Stormy Monday (Buddy Guy, Roland Kirk, Jack Bruce, Jimmy Hopps, Ron Burton)
13. Kansas City (Buddy Guy, Roland Kirk, Jack Bruce, Jimmy Hopps, Ron Burton) 14. I Say a Little Prayer (Roland Kirk Quartet) 15. My Time After a While (Buddy Guy, Jack Bruce, Buddy Miles) 16. Black Queen (Stephen Stills, Buddy Miles, Jack Bruce)
17. Slate 27 (Eric Clapton, Roland Kirk, Dick Heckstall-Smith, Jack Bruce, Jon Hiseman, Ron Burton, Vernon Martin) 18. End Jam (Eric Clapton, Buddy Guy, Stephen Stills, Duster Bennett, Plus Others) PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.78min.