ブライアン・フェリー&ブライアン・イーノが並び立ち、才能の坩堝であった初期ROXY MUSIC。そのステージを約46分間たっぷり楽しめる衝撃映像が永久保存決定です。
【イーノ時代の長尺・超極上プロショットが新発掘】そんな本作が撮影されたのは「1973年4月29日モントルー公演」。欧州放送連合主催の国際テレビ祭”ローズ・ドール(THE GOLDEN ROSE)”フェスティバルに出演した際のマルチカメラ・プロショットです。1973年と言えば、ターニング・ポイントの『FOR YOUR PLEASURE』『STRANDED』だけでなく、ブライアン・フェリーやイーノのソロ作もリリースされた激動の1年。細かな時期も極めて重要ですので、ここで改めて振り返っておきましょう。《2月『FOR YOUR PLEASURE』制作》・3月15日-4月15日:英国#1(22公演)
・4月23日-5月26日:欧州#1(11公演)←★ココ★《6月:フェリー『THESE FOOLISH THINGS』制作》・7月2日:YORK FESTIVAL出演 ==7月28日:NMEでイーノ脱退が報道==《8月:フリップ&イーノ『(NO PUSSYFOOTING)』完成》
《9月『STRANDED』制作/イーノ『HERE COME THE WARM JETS』制作》・10月14日-11月12日:英国#2(17公演)・11月14日-12月18日:欧州#2(21公演) これが1973年のROXY MUSIC。忙しなく名作群を制作しながら春と秋に欧州ツアーも行っている。イーノは“FOR YOUR PLEASURE Tour”を終えた7月に脱退しますが、本作はその3ヶ月前にあたる「欧州#1」3公演目でした。ただし、いわゆる「コンサート」とはちょっと趣が異なる。前述の通り、本作の現場となった”ローズ・ドール”はメディア主催のイベント。一応観客も入ってはいるものの、どちらかと言うと局内スタジオライヴ的なムードです。ともあれ、そんなショウは古くからプロショットが知られており、公式DVD『THE THRILL OF IT ALL』に「Editions Of You」が収録され、「Ladytron」が再放送。この2曲だけが秘宝として愛されてきました。しかし、最近になって突如、6曲(約46分)に及ぶ長尺&超極上マスターが新発掘されたのです。その長さだけでも事件なわけですが、クオリティが輪をかけて圧倒的。映像にも音声にも考え得るあらゆる劣化が微塵も見当たらず、大元マスターからダイレクトにデジタル化されているのは確実。放送のエアチェックなどを引き合いに出すのもバカらしく、公式DVDにもまったく負けていない完全オフィシャル級クオリティなのです。
【グラム・ロックの急先鋒だったROXY MUSICの姿】そして、真の衝撃はそのクオリティで描かれる初期ROXY MUSICの本生100%パフォーマンス。TOTPやOGWTなど、当時の細切れ映像も現存するのであの世界観をご存知の方もいらっしゃるでしょうが、それが6曲に及ぶ生演奏で繰り広げられる様は強烈無比です。セット的にはイーノ時代の2枚『ROXY MUSIC』『FOR YOUR PLEASURE』から3曲ずつがセレクトされ、ちょうどLP1枚分の持ち時間(約46分)に濃縮還元。まさに「生演奏の初期ベスト」の様相です。そんなショウをサウンドボードで聴けるだけでもお宝ですが、それを問題外にするのがマルチカメラで映し出される光景。底にいるのは、後のダンディでスタイリッシュなROXY MUSICではなく、コテコテで混沌としたグラム臭が濃厚なのです。戦隊ヒーローみたいなポール・トンプソンや痙攣するように没入するフィル・マンザネラなど序の口で、目を釘付けにするのはフェリー、イーノ、アンディ・マッケイの3人。アンディは全身光るグリーンの衣装に身を包み、イボイボなパンツはサボテンというか漫画『ブラック・ジャック』に出てくる奇病のよう。それを越えているのがイーノ。巨大な貝ひものお化けみたいな肩飾りはもはや人間のシルエットを捨てており、サイボーグというか宇宙の天使というか……。その姿でシンセのコントローラーをネジネジしつつ、サイケ・サウンドをうねらせていくのです。そして、そんなメンバーを従えつつ、あくまでも主役を張るのがフロントに立つフェリー。黒ラメな衣装的には他のメンバーよりはマトモな気がするものの、リーゼント頭に生ステージだからこその大汗で顔面はビッカビカ。そして、その光る顔面に浮かぶ恍惚の表情で熱唱する。何と言いますか、バックも音楽も相まって描かれる世界観は後のダンディズムとはあまりにも違う。濃さだけで言うなら、70年代初期のALICE COOPER BANDにジギースターダストとGENESIS時代のピーター・ガブリエルが加入して、誰も脱退しなかったような濃密な世界観。当時シーンを席巻していたグラム・ロックの最先端が目の前に広がるのです。まさにグラム。まさに文化遺産。英国ロックの一面を超極上クオリティで見せつける驚異のマルチカメラ・プロショットです。もはやROXY MUSICの傑作ではなく、大衆音楽史の秘宝として語られるべき大傑作です。ブライアン・イーノ時代の極上映像。「1973年4月29日ローズ・ドール」のマルチカメラ・プロショットです。公式DVD『THE THRILL OF IT ALL』にも「Editions Of You」が採用された映像ですが、本作は6曲・約46分に及ぶ長尺版。クオリティも完全オフィシャル級で、貴重極まるライヴを目撃できます。戦隊ヒーローみたいなトンプソン、緑のイボイボ怪人なマッケイ、サイボーグというか宇宙の天使というか形容を超えたイーノ、そしてリーゼント&大汗ビッカビカの顔面に恍惚の表情を浮かべて熱唱するフェリー。グラム時代の強烈なインパクトを超極上クオリティで楽しめる文化遺産プロショットです。Rose d'Or Festival (Golden Rose Festival)
Maison des Congres, Montreux, Switzerland 29th April 1973 PRO-SHOT(from Original Masters) プロショット全長版は世界初。これは事件です!! Rose d'Or Festival (Golden Rose Festival) Maison des Congres, Montreux, Switzerland 29th April 1973 PRO-SHOT(from Original Masters) (45:42)
01. The Bogus Man★初登場 02. Ladytron 03. In Every Dream Home A Heartache★初登場 04. If There Is Something★初登場 05. Editions of You 06. Virginia Plain★初登場
Bryan Ferry: Vocals / Guitar / Keyboards Brian Peter George St. John le Baptiste de la Salle Eno: Synthesizer Audio Treatments / Tape Manipulation Phil Manzanera: Guitar Andy Mackay: Sax / Oboe / Keyboards Paul Thompson: Drums John Porter: Bass Guitar
PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.46min.