80年代に全盛を誇った超大物４組が一同に会した奇跡の大共演。そのマルチカメラ・プロショットがリリース決定です。その大共演が実現したのは「1988年９月16日ロサンゼルス」。“YAMAHA SOUNDCHECK ALL-STAR JAM”での事でした。このイベントは基本的にCHEAP TRICKのショウだったのですが、そのメインセットの後にアンコールとして共演コーナーが設定され、約57分に渡ってロック・シーンのスター達が肩を並べてセッションを行ったのです。本作は、その模様を撮影したマルチカメラ・プロショットです。スター大集合のセッション共演となれば、気になるのはメンツと選曲。選曲は下記を参照していただくとして、問題はメンツ。このイベントはバンド名で語られる事が多いのですが、メンバー全員が参加したのはメインアクトだったCHEAP TRICKだけ。特にMOTLEY CRUEはヴィンス・ニールとトミー・リー（彼は当時の妻だったヘザー・ロックレアと紹介役も務めています）の２人だけでした。もちろん、参加したメンバーにしても全曲出ずっぱりの人もいれば、何曲かだけの人もいる。ここで参加曲を整理してみましょう。出ずっぱり・CHEAP TRICK：リック・ニールセン／バン・E・カルロス／トム・ピーターソン・BON JOVI：リッチー・サンボラ／デヴィッド・ブライアン・WHITSNAKE：ヴィヴィアン・キャンベル／ルディ・サーゾ／
トミー・アルドリッジ その他・CHEAP TRICK：ロビン・ザンダー（Ain't That A Shame／Not Fade Away／Money）・BON JOVI：ジョン・ボン・ジョヴィ（Not Fade Away／Money）・WHITSNAKE：デイヴィッド・カヴァデール（Tush／Money）・MOTLEY CRUE：ヴィンス・ニール
（Jailhouse Rock／Get Back）／トミー・リー（Jailhouse Rock／Tush）……と、このようになっています。基本的に「CHEAP TRICK＋BON JOVI＋WHITSNAKE」の楽器隊が演奏（ドラムキットは２台）し、曲によってシンガーが入れ替わるスタイル。２曲だけトミー・リーがバン・E・カルロスに代わってスツールに座りますが、カルロスはその間も引っ込まず、ステージ上をうろうろしています（笑）。選曲はバディ・ホリーやエルヴィス、ZZ TOPなど、スタンダードのカバー。それぞれ自分のバンドでも演奏している曲が多く、リラックスしつつも熱い演奏ぶりを聴かせてくれます。それにしても、本当に豪華。メンツもさることながら、それぞれ全盛に輝いていた時期が凄い。CHEAP TRICKは『LAP OF LUXURY』で復活したばかりですし、WHITSNAKEは『SERPENS ALBUS』で時代の寵児に登り詰め、MOTLEY CRUEは『DR. FEELGOOD』発売の約１年前にあたる。BON JOVIに至っては、あの『NEW JERSEY』リリースのわずか３日前（！）なのです。１人ひとりが有名なだけでなく、我が世の春を満喫中の堂々たるパフォーマンスなのです。刹那の夜に実現した、奇跡の大セッション。華やかなりし80年代のロック・シーンを濃縮したような超豪華プロショットです。もう二度とあり得ないステージを目撃できる１枚。
Universal Amphitheatre, Los Angeles, CA, USA 16th September 1988 PRO-SHOT
1. Introduction 2. Ain't That A Shame 3. Not Fade Away 4. Jailhouse Rock 5. Tush 6. Get Back 7. Blues Jam 8. Money PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.27min.
