結成40周年を迎え、大規模なアニバーサリー事業を前に欧州フェスを巡っていた2016年のFOREIGNER。その極上映像が登場です。そんな本作が撮影されたのは「2016年6月18日クリソン公演」。フランスの……いえ、ヨーロッパを代表する有名フェス“HELLFEST”に出演した際のマルチカメラ・プロショットです。2016年というと40周年の記念ムードが滲む通常コンサートも行われつつ、アコースティック・ツアー”THE HITS: UNPLUGGED”も話題ともなりました。その辺の事情を整理する意味でも、まずは当時のスケジュールからショウのポジションを確かめてみましょう。・2月11日ー5月29日:北米#1(40公演)
・6月7日ー20日:欧州#1(7公演) ←★ココ★・7月1日ー30日:北米#2(15公演)・8月4日ー12日:欧州#2(7公演)・8月25日ー9月3日:北米#3(5公演)”THE HITS: UNPLUGGED 2016”・9月23日ー11月19日:北米#4(11公演)これが2016年のFOREIGNER。”THE HITS: UNPLUGGED”は秋に2週間にわたって実施されましたが、それ以外は通常のエレクトリック・ショウ。本作のHELLFEST出演は、ヨーロッパの夏フェスを巡っていた「欧州#1」の6公演目にあたるコンサートでもありました。本作はその配信プロショットをDVD化したものですが、内容は5年前であってもクオリティは最新。実のところ、HELLFESTは新型コロナ・パンデミックによって2020年/2011年と中止を余儀なくされており、2022年には大規模な復活をぶち上げる予定。つい最近、その予告編となるアーカイヴ映像を配信し始めたのですが、これが猛烈にハイクオリティで「当時よりも高画質!」と話題になっているのです。本作はその再放送ならぬ最配信版。ですから画質・音質・ミックス等々、隅から隅まで「完全オフィシャル級」と呼ぶしかない超極上クオリティなのです。そんな完璧/鉄壁の映像美で描かれるのは、濃縮された究極グレイテスト・ヒッツ。現場の持ち時間か配信枠かは分かりませんが、約50分に必殺の大代表曲がズラリと並んでいるのです。ここでセットを整理してみましょう。・栄光の旅立ち:Cold As Ice/Feels Like The First Time・ダブル・ヴィジョン:Double Vision/Hot Blooded・ヘッド・ゲームス:Head Games・4:Urgent/Juke Box Hero・プロヴォカトゥール(煽動):I Want To Know What Love Is ……と、このようになっています。おおよそLP1枚分の時間で8曲を披露しているわけですが、これは全曲シングルヒットというだけでなく、データ上でも本当に究極セレクション。長年のライヴで演奏されてきた回数をカウントしてみると1位は「Cold As Ice」で2位は「Feels Like The First Time」で……となっており、上記がトップ8そのものなのです(ちなみに9位は「Dirty White Boy」で、10位でやっと「Waiting for a Girl Like You」が出てきます)。そして、その究極セットを紡ぐパフォーマンスも素晴らしい。40周年の記念ツアーは2017年になってからでしたが、すでにベスト盤『40』がバックドロップに掲げられ、若い観客も集うビッグ・フェスで大熱演。フロントを務めるケリー・ハンセンもすでに加入から11年目となっており、実年齢でも55歳。歌声に違和感がないというレベルではなく、スティーヴン・タイラーのような大ベテランの風格まで漂わせつつ、客席まで降りて行ってハイタッチしまくる大暴れ。金看板に相応しいどころか、若い世代にも魅力を振りまく熱いステージを見せつけてくれるのです。とにもかくにも超極上クオリティな「目で観る究極ベスト盤」です。ライヴのセットリストとは、バンド自身が目の前の観客と対峙する武器のようなもの。したり顔の評論家や何も知らないレコ社スタッフが選んだベスト盤とは次元が違う、最もリアルな肌感覚の選曲なのです。しかも、本作の8曲は長い年月の1回1回のステージを積み上げられてきた究極の8曲。そんな究極ベストを完全オフィシャル級クオリティで楽しめる映像作品なのです。大ベテランバンドの場合「最近のプロショット」「定番ベスト選曲」というと軽視されがちなのですが、その旨みも極限まで究めればココまで凄くなる。それをまざまざと見せつける1枚。「2016年6月18日HELLFEST」のマルチカメラ・プロショット。新型コロナ禍で中止が続いていたフェスが2022年の復活に向けて公開した最新マスターで、「当時よりも高画質!」と話題の完全オフィシャル級クオリティ。約50分とLP1枚分の長さですが、そこに長年のライヴ演奏回数の上位8曲を濃縮。スティーヴン・タイラーを思わせるケリー・ハンセンの熱演も素晴らしく、究極ベストを究極クオリティで楽しめる「目で観るベスト盤」です。Val de Moine, Clisson, France 18th June 2016 PRO-SHOT
1. Double Vision 2. Head Games 3. Cold As Ice 4. Feels Like The First Time 5. Urgent 6. Juke Box Hero 7. I Want To Know What Love Is 8. Hot Blooded Kelly Hansen - lead vocals, percussion Mick Jones - lead guitar, keyboards, backing vocals Bruce Watson - rhythm guitar, backing vocals
Thom Gimbel - woodwind, guitar, backing vocals Jeff Pilson - bass, backing vocals Chris Frazier - drums, percussion Michael Bluestein - keyboards, backing vocals PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.51min.