アンディ・デリスを迎え、起死回生の名作『MASTER OF THE RINGS』で復活を遂げた1994年のHELLOWEEN。その極上映像が登場です。そんな本作に収められているのは「1994年11月20日リヒテンフェルス公演」。そのマルチカメラ・プロショットです。本作最大のポイントは極上クオリティと、貴重な“MASTER OF THE RINGS Tour”のライヴそのもの。その気になる内容の前に、まずは当時のスケジュールを振り返ってショウのポジションを確かめておきましょう。1994年《7月8日『MASTER OF THE RINGS』発売》・10月29日ー12月22日:欧州(39公演)←★ココ★ 1995年・1月9日ー20日:日本(7公演)
【マスターVHSからダイレクトに起こされた極上プロショット】これが1994年/1995年のHELLOWEEN。(SCORPIONSは例外中の例外として)ドイツのバンドは基本的に英米バンドよりも活動規模が小さいものですが、それにしても小粒なスケジュール。『MASTER OF THE RINGS』の好評を受けて早く次作に取りかかろうとしたのかもしれません。ともあれ、本作のリヒテンフェルス公演はそんなツアーのメインだった「欧州」レッグ17公演目のコンサートでもありました。そんなショウで記録された本作は、まさに極上。つい先日発掘されたばかりのマスターVHSからダイレクトにデジタル化された銘品でして、ダビング痕ゼロの発色はナチュラルで美しく、ノイズレスな映像美は徹底的に艶やか。もちろん、VHSマスターですから画質そのものはアナログ感覚で現代基準では「完全オフィシャル級!」とは喧伝しかねるものの、当時基準だったらノドから血を吐き出す勢いで叫びたい……そんな次元の映像美なのです。
【『HIGH LIVE』とも違う激レア曲満載のフルショウ】そのマスター・クオリティで描かれるのは『HIGH LIVE』とも異なる“MASTER OF THE RINGS Tour”だからこそのショウ。何より美味しいのはセットですので、早速『HIGH LIVE』と比較しながら整理してみましょう。クラシックス(9曲)
・ウォールズ・オブ・ジェリコ:Ride The Sky(★)/How Many Tears(★)・守護神伝 -第一章-:A Tale That Wasn't Right(★)/Future World・守護神伝 -第二章-:Dr. Stein/Eagle Fly Free・ピンク・バブルズ・ゴー・エイプ:The Chance/Mankind(★)
・ワン・サイズ・フィッツ・オール:Where The Eagle Learns To Fly(★)マスター・オブ・ザ・リングス(7曲)・Sole Survivor/The Game Is On(★)/Why?/Mr. Ego (Take Me Down)/Where The Rain Grows/Perfect Gentleman・シングルB面:Grapowski's Malmsuite 1001 (In D-Doll)(★)
※注:「★」印は公式作『HIGH LIVE』で観られない曲。……と、このようになっています。「★」付きは単に『HIGH LIVE』で見られないという以上に必聴・必見のオモシロ曲ばかり。「Ride The Sky」「How Many Tears」ではアンディが持ち歌より上手く歌っていますし、アンディ版の「Mankind」もこのツアーだけ。それどころか、PINK CREAM 69の名曲「Where The Eagle Learns To Fly」やグラポウがインギーになりきる「Grapowski's Malmsuite 1001 (In D-Doll)」、それに隠れ名曲「The Game Is On」辺りは、演奏自体がこのツアーだけの限定曲なのです。特に「The Game Is On」は、濃厚なヴァイキー節が炸裂する名曲中の名曲。曲の前にアンディがゲームボーイについて触れるのも超・時代感(笑)ですし、まさに必見の1曲です。このショウから27年。HELLOWEENはマイケル・キスク&カイ・ハンセンを戻した7人編成で新作まで発表するまでに至りました。アンディの懐の深さには驚くばかりですが、それが出来るのも落ち目のバンドを復活させ、長年に渡って顔を務めてきた自信があったからでしょう。本作に記録されているのは、そんな新章の開幕に沸き立つHELLOWEENなのです。激レア曲も燃え上がる若き熱演も眩しすぎる“MASTER OF THE RINGS Tour”の極上プロショット。まさに『HIGH LIVE』の姉妹作と言ってもいい1枚「1994年11月20日リヒテンフェルス公演」のマルチカメラ・プロショット。新発掘マスターVHSからダイレクトにデジタル化された銘品で、ダビング痕ゼロの発色はナチュラルで美しく、ノイズレスな映像美は徹底的に艶やか。現代基準なら間違いなく「完全オフィシャル級」な極上映像です。「Ride The Sky」「How Many Tears」や「A Tale That Wasn't Right」「Mankind」「The Game Is On」「Where The Eagle Learns To Fly」「Grapowski's Malmsuite 1001 (In D-Doll)」等々、『HIGH LIVE』では観られない名曲も間山盛りの映像傑作です。 Stadthalle, Lichtenfels, Germany 20th November 1994 PRO-SHOT (104:02)
1. Irritation 2. Sole Survivor 3. Ride The Sky 4. The Chance 5. Mankind 6. The Game Is On 7. Why? 8. Dr. Stein 9. Grapowski's Malmsuite 1001 (In D-Doll) 10. A Tale That Wasn't Right 11. Eagle Fly Free 12. Mr. Ego (Take Me Down) 13. Drum Solo 14. Where The Rain Grows
15. Perfect Gentleman 16. Future World 17. Where The Eagle Learns To Fly 18. How Many Tears Andi Deris - vocals Michael Weikath - guitar Roland Grapow - guitar Markus Grosskopf - bass Uli Kusch - drums PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.104min.