3大ギタリストの歴史的共演で名を残し、ジミー・ペイジのシーン復帰の契機ともなった1983年のARMSコンサート。初登場サウンドボード・アルバム『LOS ANGELES 1983』が登場するわけですが、そんな終末を一層ディープに楽しめるタイトルも2種ご用意しました。本作はその第一弾。「英国編:ARMSコンサート」のうち、ジミー・ペイジ出演シーンに焦点を当てたマルチカメラ・プロショットです。そんな本作に収められているのは、もちろん「1983年9月20日ロンドン公演」。伝統の名会場“ロイヤル・アルバート・ホール”で撮影されたマルチカメラ・プロショットです。ひと口に「ARMSコンサート」と言っても英米で11公演を数え、プロショット映像も複数存在する。本稿に目を留められる方にとっては今さらかも知れませんが、今一度概要を振り返り、本作のポジションを確かめておきましょう。*9月20日:ロイヤル・アルバート・ホール ←★本作★・9月21日:ロイヤル・アルバート・ホール・11月28日:リユニオン・アリーナ
・11月29日:リユニオン・アリーナ・12月1日:カウ・パレス*12月2日:カウ・パレス ←※プロショット*12月3日:カウ・パレス ←※プロショット・12月5日:LAフォーラム・12月6日:LAフォーラム・12月8日:マディソン・スクエア・ガーデン*12月9日『MADISON SQUARE GARDEN 1983』※注:「*」印がプロショットの残されたコンサート。 以上、英国2公演+米国9公演=全11公演。本作は、そのイの一番である初演日でした。そもそも「ARMSコンサート」は多発性硬化症に蝕まれたロニー・レインを救うために企画されたチャリティ・イベントで、当初はロンドン2公演だけの予定でした。しかし、ロンドン公演が成功したためにツアー形式の米国編にも発展。上記の11公演が実現しました。その中でプロショット映像が残されたのは4公演。本作は公式化も実現した唯一のロンドン映像です。このイベントは「エリック・クラプトン→ジェフ・ベック→ジミー・ペイジ→共演セクション」という構成だったわけですが、本作で特集しているのはあくまでペイジ。彼のソロ・ステージ(4曲)と共演セクション(5曲)を約46分に渡って収録しています。かつて公式リリースも実現した映像だけにクオリティも完全オフィシャル級なわけですが、本作は公式品のコピーではありません。海外マニアが制作した(ペイジ編の)完全版。曲間や一部の曲ではオフィシャルではカットされていたパートもノーカットのステレオ・サウンドボードで完全収録(プロショット映像が存在しないパートは一部静止画も挿入されています)。このため、「映像の完全版」というよりは「映像付きの完全版アルバム」といった趣きでもあります。完全形で描かれるペイジ復活のステージは、何度観ても感慨深い。物議を醸した演奏ぶりももはや伝説的ですし、ウィンウッドの隣でギターをかき鳴らしている事実自体が胸を熱くする。そして、クラプトン&ベックと肩を並べ、ビル・ワイマン/故チャーリー・ワッツも参加しての歴史的な大共演。当時から世紀の光景に夢中になったものですが、その重みは刻を経るほどに増すばかりなのです。上記のように「ARMSコンサート」には4種の映像が残されているわけですが、その初演からペイジ出演シーンだけを抽出した映像作品です。初演という事は、本作こそがZEP解散以降、表舞台から遠ざかっていたペイジにとって正真正銘の第一歩。
Royal Albert Hall, London, UK 20th September 1983 PRO-SHOT (46:23)
JIMMY PAGE 1. Intro 2. Prelude 3. Who's to Blame (with Steve Winwood) 4. City Sirens (with Steve Winwood) 5. Stairway to Heaven (Instrumental) ALL-STAR SET 6. Tulsa Time 7. Wee Wee Baby 8. Layla ENCORE WITH RONNIE LANE 9. Bomber's Moon 10. Goodnight Irene
Eric Clapton Steve Winwood Bill Wyman Charlie Watts Kenny Jones Ray Cooper Andy Fairweather Low Chris Stainton Jeff Beck Tony Hymas Simon Phillips Fernando Saunders Jimmy Page Ronnie Lane PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.46min.