新作『PARABELLUM』でも唯我独尊を貫いていた王者イングヴェイ・マルムスティーン。その再選ステージを体験できる極上映像が登場です。そんな本作が撮影されたのは「2021年7月31日ヒューストン公演」。その超絶景オーディエンス・ショットです……たぶん。いきなり頼りなくなって申し訳ないのですが、何しろ本作のポジションは「最前列・ド真ん中」。その視界には観客の姿は一切入らず、王者イングヴェイがすぐ目の前。凄まじいド密着感は完全にカメラピット視点であり、「関係者ショット」と言った方が遙かにしっくり来るのです。さらに迷いを深めるのがカメラワーク。当然、イングヴェイを画面中央に据え続けるのですが、それが異様なほど滑らか。最前席であれば多少なりとも揺れて当然のハズなのですが、ビシッと安定して微塵の乱れもない。まるっきりプロショットの1カメのような安定感なのです。しかし、その一方でプロっぽくないのは位置が動かない事。プロであれば、カメラピットの中は自由自在。どこにでも動き回れるのですが、本作はカメラの位置は中央ド真ん中から一歩も動かず、動きまくるイングヴェイを左右に振ることで追っているのです。まぁ撮影したのが最前列の観客にしろ、許可を得たカメラクルーにしろ、結果として本作から発散されているのは「超・特等席のフル体験」感。ライヴのベスト・シートは好みによって様々ではあるものの、「最前列・ド真ん中」は誰もが羨むポジションなのは間違いない(ここでガッカリするのはよほどのこだわりがある人だけでしょう)。しかも、本作はズームが抑えめなのも良い。最前だけにその気になれば鼻の穴までズームできるでしょうが、そんな距離感で激しく動くイングヴェイを追ったらドタバタして見づらくなってしまう。本作は、そうした冒険を捨てて安定感を選択しているわけです。そして、これが「体験感」に一役買っている。現場の肉眼にズーム機能などあるはずもなく、位置は固定で見たいところを左右に首を振って見るわけです。本作は、そんな最前席の視界をリアル体験できるわけです。そんな超特等席のリアル絶景で描かれるのは、最新イングヴェイのフルショウ。ここで近況を知るためにも、新型コロナ禍による休止から再始動を果たしたスケジュールをチェックしておきましょう。2021年・3月20日:ラスヴェガス公演・6月26日:セルビア公演《7月23日『PARABELLUM』発売》・7月24日ー8月14日:北米#1(6公演)←★ココ★・11月6日ー12月18日:北米#2(26公演)←※GLENSIDE 2021 2022年・3月11日+13日:英国(2公演) これが現在までに公表されている2021年/2022年のスケジュール。イングヴェイも他のバンドと同じく2020年3月から活動休止を余儀なくされていたわけですが、1年後のラスヴェガスから活動再開。本作のヒューストン公演は、アルバム発売直後の肩慣らしとも言うべき「北米#1」の4公演目にあたるコンサートでした。最近のイングヴェイは通常のバンド形式の他に、独りでステージに立つリサイタル形式も行っていますが、本作はバンド形式。「Rising Force」や「Seventh Sign」などニック・マリノが歌う曲はヴォーカル・マイクがオフ気味でほとんどインスト・バージョンなっています(うっすらと歌声が聞こえます)が、肝心のギターやイングヴェイ自身のヴォーカル、そしてリズム隊はばっちり。インスト曲メインのセットを気持ち良さそうに弾き倒しています。そんな中で新味なのは『PARABELLUM』ナンバー。4曲「Relentless Fury」「(Si Vis Pacem) Parabellum」「Wolves At The Door」「Presto Vivace In C# Minor」を披露してくれる。特に「Presto Vivace in C# Minor」と「Overture」はこの後にセット落ちしたため、「北米#2」の最新ライヴアルバム『GLENSIDE 2021』でも聴けない美味しいレパートリーなのです。マリノのヴォーカルが聞き取りづらいのは残念ですが、それもお構いなしところもイングヴェイらしい。そんな最新フルショウを「最前列・ド真ん中」で楽しめる体験型映像の大傑作です。以前のようなソロ来日が難しくなって久しいですが、本作はその乾きを癒してくれる絶好の1枚。
「2021年7月31日ヒューストン公演」の超絶景オーディエンス・ショット。最前列・ド真ん中から撮影された視界には観客の姿は一切入らず、王者イングヴェイがすぐ目の前。凄まじいド密着感は完全にカメラピット視点であり、「関係者ショット」と言った方が遙かにしっくり来る。派手にズームする必要さえないほど間近なためにショウの体験感もバツグン。誰もが羨む超・特等席から『PARABELLUM』からの新曲も飛び出す最新ステージをフル体験できる強力映像です。The Warehouse Live, Houston, TX, USA 31st July 2021 AMAZING SHOT!!!! (89:07)
1. Intro 2. Rising Force 3. Top Down, Foot Down 4. Soldier 5. Relentless Fury 6. Into Valhalla 7. Like an Angel (For April) 8. (Si Vis Pacem) Parabellum 9. Badinerie 10. Paganini Violin Concerto No.4 in D Minor 11. Adagio in G minor 12. Far Beyond the Sun/Star Spangled Banner
13. Seventh Sign 14. Overture 15. Evil Eye 16. Wolves At The Door 17. Smoke on the Water 18. Trilogy Suite Op: 5 19. Presto Vivace in C# Minor 20. Blue 21. Fugue / Guitar Solo / Drum Solo 22. You Don't Remember, I'll Never Forget 23. Black Star
Yngwie Malmsteen - Guitar Nick Z. Marino - Keyboards, Vocals Emilio Martinez - Bass Brian Wilson - Drums COLOUR NTSC Approx.89min.