ついに完遂された2021年版“NO FILTER Tour”。その大人気マルチカメラ編集オーディエンス・ショットのシリーズが同時リリース決定です!本作は、その第一弾。「2021年10月29日タンパ公演」篇です。近年、目覚ましく進化しているオーディエンス映像のマルチカメラ作品ですが、2021年版“NO FILTER Tour”はその最先端。作り込まれた完成度はもちろんの事、制作スピードも目を見張るモノがありました。以前はツアー終盤(あるいは終了後)になってから有名なショウだけ何本か……という感じでしたが、現在ではほとんどツアーと併走するようなリアルタイム感。最速のライヴアルバムにも追いつきかねないラッシュでした。そんなシリーズもほとんどの公演をご紹介したものの、「全部」でもない。まずは今週も日程でコレクションを整理し直してみましょう。・9月26日『ST. LOUIS 2021: Multicam』・9月30日『CHARLOTTE 2021: Multicam』・10月4日『PITTSBURGH 2021: Multicam』・10月9日『NASHVILLE 2021: The Video』・10月14日『LOS ANGELES 2021 1ST NIGHT: Multicam』・10月17日『LOS ANGELES 2021 2ND NIGHT: The Video(の一部)』・10月24日『MINNEAPOLIS 2021: Multicam』・10月29日:タンパ公演 ←★本作★・11月2日『DALLAS 2021: Multicam』・11月6日『LAS VEGAS 2021: Multicam』・11月11日:アトランタ公演・11月15日『DETROIT 2021: Multicam UPGRADE』・11月20日『AUSTIN 2021: Multicam』・11月23日『HOLLYWOOD 2021: Multicam』※注:上記は通常リリース版のみ。 以上、全14公演。すでにツアーは全日程を終了しており、今週は最終ハリウッド公演の映像まで登場する事になりました。そんな中にあって本作のタンパ公演だけはツアー中盤。折り返したばかりの8公演目にあたるコンサートでした。遅れて登場した本作は、待った甲斐のある極上映像。マルチカメラの作り込みはこれまでの名作群で見慣れた感もあるのですが、それでもド肝を抜かれるのが音声。そう、本作に使用されているのは、あの「Markbot」録音なのです。本稿に目を留められた方ならご存知かと思いますが、この録音は当店のプレス名盤『TAMPA 2021』でもお馴染み。単にこの日のベスト録音という次元ではなく、2021年版“NO FILTER Tour”のクオリティ基準を筆記に引き上げたマイルストーン。現在では「あのタンパにも迫る」「あのタンパも超えかねない」など、文字通りハイクオリティの基準として語られるほどの明六中の名録音なのです。『TAMPA 2021』を体験された方なら実感されていると思いますが、この録音最大の美点は極めてオンなダイレクト感。その凄みはライヴアルバムでも最高でしたが、これがマルチカメラ映像にもぴったり。何しろ、視点が目まぐるしく変化しますから、音の方向や距離の個性が強いと光景と音声にギャップが生まれてしまう。しかし、そもそも距離感がない超ダイレクト・サウンドであれば、どんな光景でも演奏そのものを際立たせ、まったく違和感が生じない。この辺はオフィシャルの映像作品をイメージしていただければご理解頂けるでしょう。本作は超・極上サウンドによってシリーズ最高傑作ともなり得るクオリティに達したわけですが、ショウ内容もズバ抜けている。その意味をご説明するためにも、いつものようにセットを整理しましょう。固定曲 Tumbling Dice/You Can't Always Get What You Want/Living In A Ghost Town/Start Me Up/Honky Tonk Women/Miss You/Midnight Rambler/Paint It Black/Sympathy For The Devil/Jumping Jack Flash/Gimme Shelter/(I Can't Get No) Satisfaction 日替わり曲・キース・コーナー:Connection/Happy・その他:Street Fighting Man/Get Off Of My Cloud/Sad Sad Sad(★)/Beast Of Burden/Far Away Eyes(★)※注:上記は2021年の全公演セット情報から構成。「★」印は今年初登場だった曲。……と、このようになっています。何と言っても素晴らしいのは、多彩さ。この日は「19th Nervous Breakdown」が演奏されなかった唯一のライヴだったのですが、その代わりにレア曲がたっぷり。「Get Off of My Cloud」「Beast of Burden」はツアー全体でも2回しか演奏しなかった曲ですし、この日が初登場の「Sad Sad Sad」「Far Away Eyes」もその後演奏されず、結局この日が唯一無二でした。中でも最高なのが「Sad Sad Sad」。スティーヴによるシャープなノリもカッコイイ名演なのですが、その一方で思いっきり音を外したギターソロでも話題になりました。本作は、あの迷演を映像付きで見られる。素材映像の都合か、はたまた編集者の温情かは分かりませんが、キースの手元アップにならないところも妙に心くすぐられるのです。『TAMPA 2021』の解説でも「音質よし、演奏よし、レアなレパートリーまで登場」とご紹介していましたが、本作はさらにプロショットばりのマルチカメラ映像まで付いてしまった。まだ全公演の映像が出揃ったわけではありませんし、更なる完成度のマルチカメラ映像が登場しないとも限らない。しかし、現時点では間違いなく最高傑作であり大傑作です。マルチカメラ・コレクションの1つとしては勿論、ひとつの音楽映像としても大傑作な1枚。「2021年10月29日タンパ公演」のオーディエンス・ショット。海外マニアが制作したマルチカメラ編集シリーズで、クオリティがさらにアップ。マルチカメラの作り込みはこれまでの名作群で見慣れた感もあるのですが、それでもド肝を抜かれるのが音声。『TAMPA 2021』でもお馴染みの超名録音で、極めてオンなダイレクト感が絶大。しかも、距離感がない超ダイレクト・サウンドは演奏そのものを際立たせ、どんなアングルにも違和感なくマッチする。さらに演奏も良く、レア曲も多い……ツアー最高傑作になるこも知れない極上の映像作品です。
Raymond James Stadium, Tampa, Florida, USA 29th October 2021 AMAZING SHOTS!!!! (130:42)
1. Intro 2. Street Fighting Man 3. Get Off Of My Cloud 4. Sad Sad Sad 5. Words For Charlie 6. Tumbling Dice 7. Beast Of Burden 8. Far Away Eyes 9. You Can't Always Get What You Want 10. Living In A Ghost Town 11. Start Me Up 12. Honky Tonk Women 13. Band Introductions
14. Connection 15. Happy 16. Miss You 17. Midnight Rambler 18. Paint It Black 19. Sympathy For The Devil 20. Jumping Jack Flash 21. Gimme Shelter 22. Satisfaction 23. A Last Bow Extra Tracks 24. FOX13 Report 25. Rehearsals (silent) COLOUR NTSC Approx.131min.