ロックンロール路線へ回帰した『SLEEPWALKER』をヒットさせ、見事復活を遂げた1977年のTHE KINKS。そんな時代の象徴ともいうべき大定番映像が究極クオリティで登場です。その象徴映像が撮影されたのは「1977年12月24日レインボー・シアター」。ロンドン伝統の名会場で行われたクリスマス・コンサートのマルチカメラ・プロショットです。まずは、当時のスケジュールを振り返ってショウのポジションを確かめてみましょう。・1月28日ー2月23日:北米#1(20公演)《2月25日『SLEEPWALKER』発売》・2月26日+3月8日:TV出演・3月24日ー28日:ロンドン#1(3公演)・4月5日ー5月8日:北米#2(25公演)・5月26日ー6月1日:欧州(4公演)・6月19日ー7月3日:北米#3(8公演)・7月22日:ロンドン#2(1公演)・11月22日ー12月11日:北米#4(13公演)・12月23日+24日:ロンドン#3(2公演)←★ココ★これが1977年のTHE KINKS。欧州と北米を行ったり来たりしつつ、精力的にライヴを実施。約80公演に及ぶ公演数は、1972年の『この世はすべてショー・ビジネス』時代に迫るハード・スケジュールでした。そんな中で行われた母国イギリス公演は6回で、すべてロンドン。本作はその最終公演であり、多忙な1977年を締めくくる特別コンサートでもありました。そんなショウは、名門BBCの名物番組“THE OLD GREY WHISTLE TEST”で放送去れ、復活を遂げた1977年の象徴映像として愛されてきました。本作は、そんな大定番プロショットの最高峰更新版なのです。何しろ、本作はつい先日(2021年12月24日)公開されたばかりの最新デジタル再放送版。このところ、“THE OLD GREY WHISTLE TEST”はヴィンテージ映像の再放送が話題となっておりリンダ・ロンシュタットの『LONDON 1976』やトム・ペティの『THE OLD GREY WHISTLE TEST 1978』が大評判。今週はエルトン・ジョン篇も同時リリースとなりますが、本作はそのTHE KINKSなのです。そして、その映像美は言わずもがなの完全オフィシャル級。放送もデジタルなら録画もデジタルであり、BBC秘蔵がしている大元マスターの映像美がそっくりDVDに移し替えられているのです(「Sunny Afternoon」で一瞬映像が乱れますが、これはBBC所蔵マスターが劣化しているということなのでしょう)。そして、その究極クオリティで描かれるのは、勢いを取り戻したTHE KINKSの大熱演。ここでそのセットも整理しておきましょう。・キンクス:You Really Got Me(さわりだけ)・フェイス・トゥ・フェイス:Sunny Afternoon・サムシング・エルス:Waterloo Sunset・ローラ対パワーマン:Get Back In Line/Lola・マスウェル・ヒルビリーズ:Alcohol/Skin And Bone/Dry Bones・この世はすべてショー・ビジネス:Celluloid Heroes・不良少年のメロディ:The Hard Way・スリープウォーカー:Juke Box Music(さわりだけ)/Sleepwalker/Life On The Road・その他:All Day and All of the Night/A Well Respected Man/Slum Kids/Father Christmas ……と、このようになっています。約1時間の放送枠に沿った編集なのでフルショウではありませんが、その中に代表曲の数々を濃縮。そこに「Life On The Road」や「Slum Kids」「Get Back In Line」「Skin And Bone」といったアクセントが散りばめられています。そして、ハイライトの「Father Christmas」ではサンタクロースに扮したレイがプレゼントをバラ巻くお祭り騒ぎ。この季節ならではの大団円ムードから必殺の「You Really Got Me」へ雪崩れ込むカタルシスが最高です(それだけに「You Really Got Me」途中で番組が終わってしまうのは残念!)。とにもかくにも、超極上の映像/音声クオリティに尽きます。女性コーラスやホーン・セクションも導入した賑やかなステージを完全オフィシャル級のマルチカメラ・プロショットで楽しめる文化遺産級の1枚。「1977年12月24日レインボー・シアター」のマルチカメラ・プロショット。名物番組THE OLD GREY WHISTLE TESTの2021年再放送版で、そのクオリティは過去最高の完全オフィシャル級。放送もデジタルなら録画もデジタルであり、BBC秘蔵がしている大元マスターの映像美がそっくりDVDに移し替えられています。当時のTHE KINKSは『SLEEPWALKER』のヒットで復活したばかりで、女性コーラスやホーン・セクションも導入。そんな賑やかなステージを史上最高クオリティで楽しめます。
Rainbow Theatre, London, UK 24th December 1977 PRO-SHOT(UPGRADE) (59:51)
1. OGWT Intro 2. Jukebox Music 3. Introduction 4. Sleepwalker 5. Life On The Road 6. A Well Respected Man 7. Sunny Afternoon 8. Waterloo Sunset 9. All Day And All Of The Night 10. Slum Kids 11. Celluloid Heroes 12. Get Back In Line 13. The Hard Way 14. Lola 15. Alcohol
16. Skin And Bone / Dry Bones 17. Father Christmas 18. You Really Got Me Ray Davies - vocals, guitar Dave Davies - guitar, vocals Mick Avory - drums Andy Pyle - bass John Gosling - piano, organ Ray Cooper - percussion Pamela Travis - backing vocals Claire Hamill - backing vocals
Mike Cotton - horn section PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.60min.