全盛のT. REXを記録した音楽映画の名作画『BORN TO BOOGIE』。その特別バージョンがリリース決定です。『BORN TO BOOGIE』は、ボウイの『ZIGGY STARDUST』と並ぶグラムロック不朽の名作。1972年に撮影・公開されたコンサート・フィルムで、制作・監督を務めたのはリンゴ・スター。ビートルズのApple Filmsから公開されました。2005年には公式DVD化も果たしていますが、本作はその公式品のコピー……では、ありません。某放送協会の名物番組「黄金の洋楽ライブ」で特集された日本放送バージョン。当店ではコアな記録マニアの極上マスターで数々の音楽番組をアーカイヴしておりますが、本作はその最新弾にあたるものです。この映画は単なるライヴビデオとも異なるのですが、そうは言ってもメインになるのはコンサート映像。「1972年3月18日ウェンブリー公演」のマルチカメラ・プロショットです。1972年と言えば、『THE SLIDER』やベスト盤『BOLAN BOOGIE』も連続ヒットし、伝説の初来日も実現した絶頂期。まずは、そのスケジュールから振り返ってみましょう。・1月15日ー2月1日:欧州#1(4公演)・2月15日ー27日:北米#1(7公演)・3月18日:ウェンブリー(2公演)←★ココ★《4月『BOLAN BOOGIE』発売》・6月3日ー24日:欧州#2(7公演)《7月21日『THE SLIDER』発売》・8月5日ー13日:北米#2(3公演)・9月8日ー10月19日:北米#3(22公演)・11月28日ー12月4日:初来日(4公演)《12月18日:映画『BORN TO BOOGIE』公開》これが1972年のT. REX。本作のメインとなるウェンブリー公演はベスト盤『BOLAN BOOGIE』のリリース直前。1日2公演で行われた特別コンサートでした。
この映画はそんなウェンブリー公演をフィーチュアしつつ、その合間合間に貴重セッションや独自の寸劇が挿入されている。このセッションは実に豪華でして、監督のリンゴだけでなくエルトン・ジョンも出演。目眩がしそうなほど目映い共演を見せてくれます。そして、寸劇。こちらは「不思議の国のアリス」的と言いますか『MAGICAL MYSTERY TOUR』的なもの。かなりシュールな内容ではありますが、必見なのはお茶会のシーン。「Imagine」のPVが撮影された事でも有名な場所で、ストリングスをバックにマーク・ボランが弾き語るのです。では、ライヴ/セッション/劇中お茶会でどんな曲が披露されるのか。カンタンにまとめておきましょう。ライヴ(7曲)・電気の武者:Jeepster/Cosmic Dancer/Get It On・ザ・スライダー:Baby Strange/Spaceball Ricochet/Telegram Sam・シングル:Hot Love その他(5曲)・スタジオ・セッション:Tutti Fruitti/Children Of The Revolution・劇中(お茶会シーン):Jeepster/Get It On/The Slider そんな映画『BORN TO BOOGIE』をフィーチュアしつつ、本作はそれだけでもありません。「黄金の洋楽ライブ」は番組独自の演出もポイント。まず、日本語字幕。MCや劇中の台詞をビビッドに理解できる字幕が付きますし、さらにバンドの略歴やメンバー名、曲紹介テロップも完備しています。そして、さらに美味しいのが解説コーナー。毎回アーティストにゆかりのある著名人を招いて語るのですが、本作で登場するのはT. REXとも親交のあった鋤田○義氏。あくまで写真家である氏の語りは上手いとは言えませんが、それは問題ではない。いち早くT. REXの魅力に気づいて渡英したエピソードはリアルで、伝説的なフォトセッションや初来日の際に撮影された貴重な写真の数々も披露してくださるのです。放送枠のスキマを埋めるためか、さらにデヴィッド・ボウイやMOTT THE HOOPLE、SLADEの映像も交えながら幕を閉じる本作。T. REXの象徴となる名作画『BORN TO BOOGIE』を完全字幕で楽しみつつ、さらに「グラムロック」が輝いていた時代まで垣間見せてくれる1枚です。単なるライヴビデオを遙かに超えた映像傑作。どうぞ、日本特別バージョンでじっくりとお楽しみください。T. REX映像の象徴ともなる伝説の名作映画がリリース。「黄金の洋楽ライブ」による日本放送バージョンで、黄金時代のライヴだけでなく、リンゴ・スター&エルトン・ジョンとの超豪華セッションも楽しめます。Featuring Live Performances at the Empire Pool, Wembley, London, UK 18th March 1972 (74:58)
1. Intro / MC Talk 2. The Motion Picture Intro 3. Jeepster 4. Baby Strange 5. Electric Wind 6. Tutti Fruitti 7. Children Of The Revolution 8. Look To The Left 9. Spaceball Ricochet 10. Some People Like To Rock 11. Telegram Sam 12. Some People Like To Roll 13. Cosmic Dancer
14. They've Come, 'tis Said 15. Jeepster 16. Hot Love 17. Get It On 18. The Slider 19. Union Hall 20. Hot Love 21. Get It On 22. Outro (Chariot Choogle) 23. Children Of The Revolution (Reprise) 24. MC Talk 25. Glam Rock Stars 26. MC Talk 27. Summertime Blues
Marc Bolan - vocals, guitar Mickey Finn - congas, bongos, vocals Steve Currie - bass guitar Bill Legend - drums, tambourine PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.75min.