「CROSS PURPOSES」リリース後のBLACK SABBATHが、ドラムにオリジナルメンバーのビル・ワードを迎えてサーキットした1994年の南米ツアーより、初日に当たる8月27日のブラジル・サンパウロ公演のプロショット映像が、海外より発掘された上質なマスターを用い嬉しい特別リリースです!ボビー・ロンディネリがドラムを務めた「CROSS PURPOSES」ツアーは'94年6月のヨーロッパツアーで一段落しますが、その後SABBATHはKISSをヘッドライナーとした南米版"モンスターズ・オブ・ロック"ツアーへ参加することとなります。その際ドラムには(彼の音楽シーン復帰を助ける、という意味も込めて)ビル・ワードが起用され、8月27日から9月4日まで全4公演を消化しました。このツアーからは音源の決定版「ZOMBIE」がリリースされている他に、9月1日のチリ・サンチアゴ公演の長編プロショット映像も知られています。しかし同南米ツアーにおける映像の大定番といえば、この初日・8月27日の素材でしょう。本映像は一見して判るとおり、国内で従来より知られている素材と較べて確かに上位と思われる素材が元になっており、輪郭のシャープさや見易さなどは既発よりも優れています。すでに放送用として編集されたマテリアルであるため、実際のライヴと大きく異なる曲順や、オープニングの「Time Machine」等でキーボードが大きく配分されたミックスなどは既発と変わりありません。しかしこの独特な音像も、普通では聴けないバンド・アンサンブルの一端をクローズアップする効果を生み出しており、マニアにとっては大きな興味の対象と言えるでしょう(サバスの音源・映像で、ここまでジェフ・ニコルズが大きく目立つ素材も珍しいです)。またギーザー・バトラーのベース、ビル・ワードのドラムもくっきりと明瞭に浮かび上がっており、'94年南米ツアーの特徴を存分に楽しむ事ができます。ビルはオリジナルBLACK SABBATHの再結成ステージとなった'85年の"ライヴ・エイド"や'92年のカリフォルニア州コスタ・メサのライヴでもプレイしていますが、それらはいずれもオジー・オズボーンを含むオリジナル編成での演奏で、フロントにマーティンを擁する通常セットでのライヴは非常にレア。このツアーでは「Black Sabbath」に「War Pigs」・「Paranoid」といったオジー時代のクラシックや、「Children Of The Sea」など「HEAVEN AND HELL」収録曲がセットのメインでしたが、本ライヴでは前述した「Time Machine」のほか、「Headless Cross」など、ヴィニー・アピスやコージー・パウエルのカラーが強い楽曲にも挑戦しています。これらの曲ではリズムキープ優先のプレイスタイルで、ビルのシンプルなプレイはやや物足りないかも知れませんが、ビルがこれらの曲を叩いたと言うだけでも驚きに値するテイクでしょう。それでもアンコールの「Iron Man」・「Sabbath Bloody Sabbath」メドレーで放つ唯一無二のムードとグルーヴは「さすがオリジナル・メンバー!」と唸らされます。ラストにはボーナスとして、アイオミ,マーティンそしてビルへのインタビューも追加収録されています。ビルから語られる'94年ツアー参加のいきさつやライヴの感想など、こちらも興味深い内容です。全部で約1時間の収録内容はやや短く感じますが、ライヴの中核的な楽曲を押さえた構成には充分な満足感が得られるはず。サバス史上でも特に珍しい'94年南米ツアーの模様を、この機会にじっくりとお楽しみいただきたいと思います! オリジナル・メニュー付き・画質,音質優良のファン必見映像です!
Live at Estadio Do Pacaembu, Sao Paulo, Brazil 27th August 1994 PRO-SHOT 1. Time Machine 2. Children Of The Sea 3. Black Sabbath 4. War Pigs 5. Guitar Solo 6. Paranoid 7. Headless Cross 8. Iron Man 9. Sabbath Bloody Sabbath
Bonus Tack 10. Interview with Tony Iommi, Bill Ward & Tony Martin Tony Iommi - Guitar Tony Martin - Vocal Geezer Butler - Bass Bill Ward - Drums Geoff Nicholls - Keyboards PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.58min.