遂に新作『THE SICK, THE DYING... AND THE DEAD!』の発売日も決定し、いよいよ活動が本格化してきたMEGADETH。その最新ステージを楽しめる傑作ライヴ・セットが登場です。そんな本作に収められているのは2公演。「2022年5月6日ナッシュビル公演」の絶景映像をDISC 1、「5月10日ロチェスター公演」の極上録音をDISC 2に配したオーディエンス2枚組です。昨年、不測の事態によってデヴィッド・エレフソンを解雇したMEGADETHは、新作『THE SICK, THE DYING... AND THE DEAD!』のベース・パートの差し替えと並行してLAMB OF GODとのカップリング・ツアー“The Metal Tour Of The Year”を実施。アルバムでは名手スティーヴ・ディジョルジオが、ツアーでは元メンバーのジェイムズ・ロメンゾがベースを弾いていますが、どちらもサポート。正式な後任ベーシストはまだ発表されていません。そんな近況をおさらいする意味でも、まずは現在までに公表されているスケジュールから振り返ってみましょう。2021年《5月14日:デヴィッド・エレフソン解雇》・8月20日ー9月28日:北米#1(26公演)←※U.S. TOUR 2021 2022年・4月9日ー5月20日:北米#2(27公演) ←★ココ★・6月3日ー7月2日:欧州(15公演)《7月8日『THE SICK, THE DYING... AND THE DEAD!』発売》・8月19日ー10月15日:北米#3(32公演)これが2021年/2022年のMEGADETH。すでに『THE SICK, THE DYING... AND THE DEAD!』は完成しており、ベースの差し替えも完了。発売は7月に予定されており、それまで春にはLAMB OF GODと、夏にはFIVE FINGER DEATH PUNCHとのカップリング・ツアーが行われる計画です。そのうち、本作の2公演はLAMB OF GODとの“The Metal Tour Of The Year”後編。「北米#2」の7公演目・10公演目にあたるコンサートでした。【ナッシュビル公演の超・体験型ショット】まず登場するDISC 1は、7公演目「5月6日ナッシュビル公演」のオーディエンス・ショット。これはただの絶景ではなく、非常に個性的。一言で表現するなら「超体験型・特等席映像」なのです。言葉だけではサッパリだと思いますのでご説明しますと、まずポジションが非常に整っている。1階アリーナの中央辺りだと思われますが、正面を向くとステージ中央が真ん前に来る。これは「真ん中付近」ではありません。定規で測ったようちょうど真ん中。バックに掲げられた「MEGADETH」ロゴも正対なら、バスドラ2個の間が真っ正面。座席に拘束されないオール・スタンディグだからこそ可能な、まるでスタッフがバミッたようなド真ん中ポジションなのです。しかも、そのド真ん中ポジションを最大限に活かしている。恐らく三脚を使っていると思いますが、その位置から一歩もズレず、視点も前方客の頭上を素通りしてステージを直視できるほど高い。さらに言えば、ズームを「しない」。普通、果敢なズームが多用されているほど傑作のように思われますが、実はそうとは限らない。本作は右端から左端まで綺麗に全部押さえており、ステージ上のすべてを完全撮影している。MEGADETHの最新ステージは独特なスクリーン演出を多用しているのですが、その映像も余すことなく目撃できるのです。そして、この視点こそが「超体験型」の要。当たり前の話ですが、人間の目にはズーム機能などない。最新デジタル機材による超高画質は肉眼感覚ですし、冷徹なまでにズームを一斉排除した光景は「あー、実際に観てるときってこうだよな」と思わせる。その感覚をミキサー卓と思しき特等席でたっぷりと味わえるのです。【ロチェスター公演の極上ライヴアルバム】続くDISC 2は、10公演目「5月10日ロチェスター公演」の極上オーディエンス録音。実のところ、ナッシュビル公演(DISC 1)は音声だけでライヴアルバム化も可能なほどのサウンドではあったのですが、どうせなら2公演の方がお得……という事で別公演をセットしました。そして、その甲斐が十分にかじられるほど極上。オンな密着感や細部まで鮮やかなディテールは「まるでサウンドボード」と呼ぶに相応しいのですが、それだけに留まらず美しさまで同居。ほんのりとしたホール鳴りが無骨な出音に厚みと艶っ艶な金属光沢を与えている。オーディエンスならではの美……と言いますか、2022年の客録ってここまで凄いのかと驚かされる新体験のリッチ・サウンドなのです。そんな鮮やかゴージャス感で描かれるのは、最新の濃縮グレイテスト・ヒッツ。前述した昨年の代表作『U.S. TOUR 2021』とも微妙に変化していますので、比較しつつセットを整理してみましょう。クラシックス(11曲)・ピース・セルズ:The Conjuring(★)/Peace Sells・ラスト・イン・ピース:Hangar 18/Tornado Of Souls(DISC 1のみ)/Holy Wars... The Punishment Due・破滅へのカウントダウン:Sweating Bullets/Symphony Of Destruction・クリプティック・ライティングス:Trust/She-Wolf・その他:Dread And The Fugitive Mind(★)/Angry Again(★)ディストピア(2曲)・Conquer Or Die!/Dystopia ※注:「★」印は前作『U.S. TOUR 2021』で聴けなかった曲。……と、このようになっています。期待された新曲はまだ披露されておらず、『DYSTOPIA』の「The Threat Is Real」もカット。その代わり「The Conjuring」や「Angry Again」など往年の代表曲が復活し、より「生演奏版グレイテスト・ヒッツ」感が強くなっている。そんな中でちょっと意外なセレクトが「Dread And The Fugitive Mind」でしょうか。実は2020年にも何回か演奏していたのですが、その時が19年ぶりだったという復活曲。『THE WORLD NEEDS A HERO』はやや黒歴史的な扱いだっただけに美味しい1曲です。そして、そんなセットを綴るパフォーマンスも素晴らしい。元メンバーであるロメンゾが堅実なのは分かっていましたが、司令デイヴ・ムステインがなかなかに好調。さすがに「The Conjuring」の高音は厳しくもあるのですが、一時は絶望視されたヴォーカルの不調がウソのよう。力強く密度の高いヴォーカリゼーションは、よりヘヴィになったアンサンブルにもぴったりで、『DYSTOPIA』で切り拓かれた「第二の黄金時代」が今なお続いている事が実感できるのです。「体験感」に特化した超・絶景映像と、そのライヴアルバム篇としても楽しめるフル録音。極上クオリティで最新ライヴを現場体験できる2枚組です。単に格好いいメタル・ライヴというだけでなく、来る『THE SICK, THE DYING... AND THE DEAD!』へのワクワク感が止まらなくなる傑作。「2022年5月6日ナッシュビル公演」の絶景映像をDISC 1、「5月10日ロチェスター公演」の極上録音をDISC 2に配したオーディエンス2枚組。どちらも極上クラスで、特にナッシュビル映像は類い希な個性派。真正面が定規で測ったようにステード真ん中で、バスドラ2個の間までキッチリ正面。三脚を使ったと思しき安定感も絶大なら観客の頭上越しにステージを直視する遮蔽物ゼロの視界も最高。さらに一切ズームをしないカメラワークは肉眼感覚そのもので、スクリーン演出も多用された最新ステージを余すことなく体験できます。
Bridgestone Arena, Nashville, TN, USA 6th May 2022 ANAZING SHOT1!! Blue Cross Arena, Rochester, NY, USA 10th May 2022 TRULY PERFECT SOUND
DVD(75:37) Bridgestone Arena, Nashville, TN, USA 6th May 2022 1. Prince Of Darkness 2. Hangar 18 3. Dread And The Fugitive Mind 4. The Conjuring 5. Trust 6. She-Wolf 7. Sweating Bullets 8. Conquer Or Die! 9. Dystopia 10. Angry Again 11. Tornado Of Souls 12. Symphony Of Destruction
13. Peace Sells 14. Holy Wars... The Punishment Due 15. Silent Scorn COLOUR NTSC Approx.76min.
CD(66:04) Blue Cross Arena, Rochester, NY, USA 10th May 2022 1. Intro 2. Prince Of Darkness 3. Hangar 18 4. Dread and the Fugitive Mind 5. The Conjuring 6. Angry Again 7. She-Wolf 8. Sweating Bullets 9. Conquer or Die! 10. Dystopia 11. Trust 12. Symphony of Destruction
13. Peace Sells 14. Holy Wars.. The Punishment Due 15. Silent Scorn Dave Mustaine - Lead Vocals, Guitar Kiko Loureiro - Guitar, Backing Vocals James LoMenzo - Bass, Backing Vocals Dirk Verbeuren - Drums