アルバムを出す度にチャート最高位を更新していたジョーイ・ベラドナ時代のANTHRAX。その集大成となる廃盤オフィシャル映像が最高峰クオリティ版で復刻です。その廃盤映像とは「1991年10月19日アーバイン公演」のマルチカメラ・プロショット。そう、ベラドナ脱退の方と前後してリリースされた映像作品『LIVE NOISE』です。1991年と言えば、“PERSISTENCE OF TIME Tour”と“BRING THE NOISE Tour”が交錯する時期であり、公式ライヴアルバム『LIVE: THE ISLAND YEARS』も残されています。そうした状況を整理する意味でも、まずは当時のスケジュールから振り返ってみましょう。1990年《8月21日『PERSISTENCE OF TIME』発売》・8月22日ー9月7日:オセアニア/日本(8公演)・10月21日ー12月22日:欧州#1(35公演)1991年・1月13日ー3月19日:北米#1(41公演)←※WON'T GET FOOLED AGAIN・5月16日ー7月14日:北米#2(47公演)《6月25日『ATTACK OF THE KILLER B's』発売》
・9月5日:スイス公演・9月24日ー10月24日:北米#3(26公演)←★ココ★ 1992年・1月11日ー19日:欧州#2(8公演)・1月28日:ニューヨーク公演 ←※THE ISLAND YEARS(4曲のみ)これが『PERSISTENCE OF TIME』発売以降、ベラドナ離脱までの歩み。コンピ名盤『ATTACK OF THE KILLER B's』の発売を境に“BRING THE NOISE Tour”に切り替わるわけですが、本作はその終盤。「北米#3」の22公演目にあたるコンサートでした。このショウは公式ライヴアルバム『LIVE: THE ISLAND YEARS』のメイン公演となっただけでなく、映像作『LIVE NOISE』としてもリリース。2008年にはヨーロッパ限定で公式DVD化も果たしました。しかし、現在ではそのDVDも廃盤。新品はもちろん、中古でもプレミアが付く状態となっています。本作は、そんな公式映像を極上状態のベスト・マスターから復刻したものなのです(一部でスコット・イアンのギターがオフ気味になりますが、元からこのようなミックスです)。実際、そのクオリティは(当然のことながら)完全オフィシャル級。ビデオ・ソースならではの走行感覚はありますが、実のところ公式DVDもビデオ起こしでしたので本作と変わらない。むしろ、テープヨレや白線ノイズの1本もない映像美はレーザーディスク起こしかと思うほどです(実際にはLDリリースはありませんでしたが)。文字通りのオフィシャル・クオリティで描かれるのは、黄金時代ならではの光り輝くステージ。1991年と言えば、もう1本の定番プロショット『WON'T GET FOOLED AGAIN』も大人気ですが、本作はセットもだいぶ違う。ここで比較しながら整理してみましょう。オリジナル(6曲)・アマング・ザ・リヴィング:Efilnikufesin (N.F.L.)(★)/Caught In A Mosh/Indians・その他:A.I.R.(★)/I'm The Man/Keep It In The Family カバー他(5曲)・Got The Time/Antisocial/Parasite/Too Much Posse(★*)/Bring The Noise(★*)※注:「★」印は定番プロショット『WON'T GET FOOLED AGAIN』では観られなかった曲。「*」印はPUBLIC ENEMYとの共演。……と、このようになっています。先ほど「同じショウがLIVE: THE ISLAND YEARSにもなっている」と書きましたが、実はセレクトが異なっており、「I'm The Man」「Got The Time」「Too Much Posse」の3曲は公式ライヴアルバムではカットされています。また、この時期はカバー曲が多い事も特徴。現在でもド定番の3大カバー「Antisocial」「Got The Time」「Bring The Noise」が揃っているだけでなく、KISSの「Parasite」やPUBLIC ENEMYの「Too Much Posse」もブチかましてくれる。特に後者は本家PUBLIC ENEMYもゲスト参加し、目玉の「Bring The Noise」と共に豪華共演を披露してくれるのです。本作は、そんな公式ライヴの後に美味しいボーナス映像も収録。3大カバー「Antisocial」「Got The Time」「Bring The Noise」のPVを最高峰クオリティ版で追加されています。カバー重視の本編ライヴに沿ったセレクトですが、特に「Antisocial」は公式DVD『ANTHROLOGY: NO HIT WONDERS (1985?1991)』にも収録されなかった美味しい1曲です。ベラドナ離脱という最大のターニング・ポイントを目前に控え、黄金時代を総括していたANTHRAX。そんなステージを公式プロショットで目撃できる1枚です。なぜ廃盤のままなのか理解できないほど決定的な映像傑作。
「1991年10月19日アーバイン公演」の廃盤オフィシャル映像『LIVE NOISE』を復刻DVD化。(当然のことながら)完全オフィシャル級のマルチカメラ・プロショットで、オリジナル代表曲群だけでなく、KISSの「Parasite」やPUBLIC ENEMYの「Too Much Posse」といったレアカバーも楽しめる(本家PUBLIC ENEMYもゲスト参加します)。さらには3大カバー「Antisocial」「Got The Time」「Bring The Noise」のPVも最高峰クオリティ版でボーナス収録。ジョーイ・ベラドナ黄金時代の集大成となる映像傑作です。Irvine Meadows Amphitheatre, Irvine, CA, USA 19th October 1991 PRO-SHOT(75:03)
1. Intro 2. Efilnikufesin (N.F.L.) 3. Got The Time 4. A.I.R. 5. Parasite 6. Keep It In The Family 7. Caught In A Mosh 8. Indians 9. Antisocial 10. I'm The Man 11. Too Much Posse 12. Bring The Noise BONUS FOOTAGE 13. Antisocial (Clip) 14. Got The Time (Clip) 15. Bring The Noise (Clip)
Joey Belladonna - Vocals Dan Spitz - Guitar Scott Ian - Guitar, Vocals Frank Bello - Bass, Vocals Charlie Benante - Drums PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.75min.