歴代最強の歌唱力を誇るロニー・ロメロを従え、待望の来日も発表されたMICHAEL SCHENKER GROUP。その期待に燃える旨を丸焦げにする最新プロショットが2作同時リリース決定です。本作は、2連作リリースの第二弾。「2022年6月19日HELLFEST」のマルチカメラ・プロショットです。昨年はロメロを迎えたMSGの第一報ライヴアルバム『WOLVERHAMPTON 2021』が話題となり、今年はロビン・マッコーリーと組んだ『SPEYER 2022』が好評を博しました。そして、今週は本作と『GRASPOP METAL MEETING 2022』も同時リリース。まずは、彼らの活動概要からそれぞれの位置関係をチェックしてみましょう。2021年
《1月29日『IMMORTAL』発売》・10月27日ー30日:英国#1(4公演)←※WOLVERHAMPTON 2021●2022年*4月27日ー5月15日:欧州#1(14公演)←※SPEYER 2022《5月27日『UNIVERSAL』発売》・6月18日+19日:欧州#2(2公演)←★ココ★*7月29日+31日:欧州#3(2公演)・8月26日+27日:英国#2(2公演)・9月27日ー11月6日:北米(31公演)・11月21日ー22日:日本(3公演)※注:「・」印はロニー・ロメロの参加公演で「*」印はロビン・マッコーリーの参加公演。これが2021年/2022年のマイケル・シェンカー。2022年はマッコーリーとロメロの日程が混在しているわけですが、6月の2公演「欧州#2」はどちらもロメロ。同時リリースの姉妹作でその両方がプロショットで抑えられるわけです。そんなショウで撮影された本作は、まさに「完全オフィシャル級」。今週のプロショット2作はどちらも極上級ではあるのですが、実は一長一短がある。ここでは『GRASPOP METAL MEETING 2022』を前提に、比較でご紹介してみましょう。ココが『GRASPOP METAL MEETING 2022』より凄い!両作は2日間の連日で、共に欧州を代表するメタルフェスへの出演。出演時間も日中と酷似しているわけですが、それでも明らかな優劣があります。1つは撮影センス。これは本作の勝ち。とにかくカメラワークが格段にカッコイイ。メンバー1人ひとりをキチンと画になるアングルで捉えており、曲想とスイッチングのシンクロも見事。フィルム撮影に匹敵するきめ細やかさも相まって気品さえ漂う映像美です。しかも、サウンドまで良い。両作はどちらもオフィシャル級ステレオ・サウンドボードなわけですが、『GRASPOP METAL MEETING 2022』ではミックスがやや荒っぽいところがありました。しかし、本作は終始ビシッと安定し、しかも鳴りも艶やか。映像/音声の双方で本作が上回っているのです。もう1つのアドバンテージは、演奏そのもの。これも本作の方が調子が良いようです。上記スケジュールのように、今回の2公演は1ヶ月以上空いており、ロメロとのコンビネーションに至っては半年以上。『GRASPOP METAL MEETING 2022』ではそのブランクが思いっきり出ていましたが、本作では1日でかなり持ち直してきた。マイケルのミストーンが格段に少なくなり、「Lights Out」でしくじっていたロメロも本作ではバッチリです(「Sail The Darkness」ではまだチョット怪しいですが)。ココが『GRASPOP METAL MEETING 2022』に勝てなかった すべての面で向上したように思える本作ですが、惜しむらくは1曲「Cry For The Nations」が少ない。持ち時間の関係か、出来に不安があったのかは定かではありませんが、この違いは明らか。そもそもショートセットですし、曲自体が美味しいこともあってこれだけはどうしても『GRASPOP METAL MEETING 2022』に軍配が上がってしまいます。曲数面では姉作『GRASPOP METAL MEETING 2022』に一歩及ばなかったものの、撮影/演奏の両面でクオリティ・アップしてきた妹プロショットです。曲目だけで見て『GRASPOP METAL MEETING 2022』を選んでしまう方もいらっしゃるかも知れませんが、ハッキリ言えばお薦めは本作の方。そして、本作を体験したらもう1本欲しくなること間違いナシの傑作でもあるのです。一長一短がありながら、結局はどっちも必見な姉妹のオフィシャル級プロショット。最強シンガー:ロニー・ロメロの歌声を堪能するも良し、来日公演への期待を掻き立てるにも最適。「2022年6月19日クレッソン公演」のマルチカメラ・プロショット。ベスト・マスターからDVD化された完全オフィシャル級クオリティで、カメラワークやミックスは姉妹作『GRASPOP METAL MEETING 2022』さえも凌駕する。新曲「A King Has Gone」や貴重な「Looking For Love」「Red Sky」が楽しめるだけでなく、バンドの調子も『GRASPOP METAL MEETING 2022』以上。来日公演への期待も掻き立てられる新名作の誕生です。Val de Moine, Clisson, France 19th June 2022 PRO-SHOT 1. Into The Arena 2. Doctor Doctor 3. Looking For Love 4. Red Sky 5. Sail The Darkness 6. Lights Out 7. Armed And Ready 8. A King Has Gone 9. Rock Bottom PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.52min. Michael Schenker - Guitar Ronnie Romero - Vocals Steve Mann - Guitar / Keyboards Bodo Schopf - Drums Barend Courbois - Bass