バンド・メンバーをシフト・チェンジして開始された2011年ワールド・ツアーから、序盤となる6月25日ニューヨーク・シラキュースで開催されたジャズ・フェスティバルでのライブを、デジタル・カメラ使用による良好オーディエンス・ショツトにてほぼコンプリート収録。曲間が切れている部分もあるものの、ステージ至近距離からのアングルは迫力充分で音質もクリアー。そして注目は新メンバーで、アル・ディ・メオラ不参加のかわりに、スウィープ・ピッキングの発案者であり、近年最高のテクニシャンと称えられている、フランク・ギャンバレ。そしてザッパ・バンドや長いソロ活動でも知られるジャン・リュック・ポンティのヴァイオリンが加わった最強の5人編成となるもので、全編にわたり70年代以上にハイレベルでテクニカルな演奏を展開。もちろんスタンリー・クラーク、レニー・ホワイトら、オリジナル・メンバーも素晴らしい演奏を聞かせ、新メンバーの2人と重なり創り出されるサウンドは、過去の代表ナンバーなども全く違う印象を受け、さらに濃密かつ重厚な、歴代FTRの中でも群を抜く一体感とジャンルを超えたサウンドを形成。尚、この日はチック・コリアの誕生月ということでアンコール前には”ハッピー・バースデイ”も飛び出すという、2011年秋の来日に向けて期待高まる必見アイテム。