「危機」収録曲3曲のスタジオ・デモを収録。冒頭、Close To The Edgeは、あまりに音が良く、最初はアルバムのマルチトラック・テイク集かと思いますが、明らかにボーカルメロディが違ったりする箇所も出てくるので、アウトテイク・デモであることは間違いないでしょう。13分に渡って収録された#2で特に顕著ですが、ボーカル、コーラス、シンセサイザーが重ねられていないパートが散見され、分厚い構成音に隠れていた、むき出しになったパーツの一つ一つを、実にリアルな感触をもった最高音質で楽しむことができます。ボーカルラインがファイナルとは全然違い、音の感触も違います。シンセの重ねやボーカルの重ねを始め全体の音像はまだまだ未完成で全体的に非常に興味深く聴けます。#3は完成版にかなり近いですが、#1同様に、The Solid Time Of Change冒頭は、最初は本当にこんなアレンジだったとしたら驚かされます。11分目でのボーカルの入りのタイミングが決まっていないのに驚かされます。スチール・ギターの被せが無く、リズムパターンもかなり初期の段階のものです。最後も「最初は本当にこんなアレンジだったの?」と思えるほど違った印象のエンディングを聴くことができます。#2はより完成に近づいたヴァージョンです。Siberian Khatru #1はカウント入り。こちらはリズムがかなり全面に出ており、ギターがより生々しい音で収録されています。コーラスはオフでジョンのボーカルリードのみが大きく収録されています。サビの部分のギターのカッティングがラウドでかっこいいです。オルガンで弾かれるソロはファイナルとは全く違うもので(ファイナルはハープシコード)、ギターソロは一切、かぶされておらず、その分、各楽器のバッキングの妙技が楽しめます。後半はジョンの歌詞も全然違い、アンサンブルもかなり未完成。後半の「ダッ」はインストのみ。最後のギターソロも被せられていません。#2はコーラスが分厚く被せられ、全体的にかなりファイナルに近づいた音像。(ただし、エフェクトが未処理で変わった質感)#3は#2テイクの後半と思われ、「ダッ」のコーラスも含め、シンセの被せやギターソロ等も聴くことができます。ただし、細部のエフェクトがかけられていないので音の印象はファイナルとはかなり違います。全編に渡って新たな発見が楽しめる「危機」のデモ&アウトテイク集。音質はオフィシャル級に完璧ですので、プログレ・ファンなら誰しもが大いに楽しめる逸品です。世界中のファンに衝撃を与えた「危機」の超高音質デモ・テイク集。ファンは間違いなく必聴・必携です!!
Perfect sound studio demos & outtakes of "Close To The Edge" album STEREO SBD
1. Close To The Edge #1 2. Close To The Edge #2 3. Close To The Edge #3 4. And You And I #1 5. And You And I #2 6. Siberian Khatru #1. Siberian Khatru #2 8. Siberian Khatru #3
Jon Anderson - Vocals Steve Howe - Guitars Chris Squire - Bass Rick Wakeman - Keyboards Bill Bruford - Drums