
BLACK SABBATHの'86年ツアーで注目され、'89年から'92年にかけてのBADLANDSで脚光を浴びたレイ・ギランは、1993年12月1日、病気のため惜しまれながら逝去しました。短い活動期間ながら彼がアメリカやイギリスのロック・シーンに残した業績は大きく、グレン・ヒューズにメル・ギャレーなどBLACK SABBATHやPHENOMENAで共演したミュージシャンからは、彼を記念し追悼しようという動きが起こりました。その意思が実を結び、翌'94年2月9日にはニューヨークの"アーヴァイン・プラザ"でトリビュート・ライヴの開催が決定します。この機会にグレンとメルはTRAPEZEとしても再結成を行い、レイのトリビュート・ライヴへの出演を決めました。本作ではこの二重の意味でスペシャルな要素を持つ事となったショウの模様を、特別なルートでもたらされた完璧なステレオ・サウンドボード音源で、約1時間に渡って収録しています! 関係者が当日ミキシング卓で録音していたマスター・カセットをダイレクトに使用した本音源は、当然の事ながらトレーダー間でも一切出回っていません。エッジの効いた演奏が、眩くギラつくほどにクリアな音像をまといファンの耳元で炸裂するサウンドは、全てが未体験な驚きのマテリアル。2年前に本作が突如登場した直後は、BADLANDSやレイのファンはもとより、グレン・ヒューズのファンを軸として、BLACK SABBATHやDEEP PURPLE関連のディープなマニアの間でもセンセーショナルな話題となったほどです。本作の前半に当たる最初の32分間は、当日に再結成を行ったTRAPEZEの演奏を収録しています。グレンを筆頭に、WHITESNAKEなどで百戦錬磨のメル・ギャレー、'80年代のJUDAS PRIESTを知る者なら忘れられないデイヴ・ホーランドの3人が、自分達のルーツに立ち返ってソリッドでファンクなハード・ロックを最高のプレイで披露しています。この日取り上げられた4曲はいずれもバンドの代表曲として欠かせないもの。彼らの傑作として知られる3rdアルバム「YOU ARE THE MUSIC...WE'RE JUST THE BAND」より、タイトル曲と「Way Back To The Bone」が、ファンキーな曲想とパワフルなプレイで聴き手を虜にしてしまうでしょう。ライヴのオープニングを飾った「Way Back To The Bone」の演奏後、グレンの紹介によってレイ・ギランの母親がステージに登場。グレンも感動的なスピーチをもって早すぎたレイの死を悼みます。グレンとレイはBLACK SABBATHにおいて"前任者"と"後任"の関係でもあり、'87年のPHENOMENAプロジェクトでも接点を持つなど、何かと縁がありました。その両者の繋がりを知るファンにとって、ここは大変重要な場面です。その後はグレンがHUGHES/THRALLでもセルフ・カバーした名バラードの「Coast To Coast」、彼が最近のソロライヴにおいても頻繁に演奏する「Your Love Is Alright」など、名曲が連発されます。水を得た魚のように活き活きと圧倒的なヴォーカル・パフォーマンスを披露するグレンの活躍は凄いとしか言いようが無く、PURPLEやSABBATHでの彼しか興味が無かったファンには衝撃でもあるでしょう。このTRAPEZEの演奏は、全てのハードロックファンに聴いて頂きたい絶品のステージです!後半はいよいよトリビュート・ライヴの本番です。ここではあのノエル・レディングを含む、多彩なミュージシャンがステージに登場し、ファンを驚かせる場面が連発します。このステージでヴォーカルを務めるのは、先日残念ながら急逝したジェニー・レイン。ジミ・ヘンドリックスのカバーである「Little Wing」や「Stone Free」等で、WARRANT時代とはまた違った味わい深い歌唱をファンの前に披露します。そのジェニーが「リハーサルの時より随分長かったね!」とMCするバンドのジャムセッション・パートでは、バックを務めるメンバーが確かな技術に裏づけられた白熱のプレイを聴かせます(長めに時間が割かれるドラムとベースのソロプレイも聴き応え満点)。ここで約2分間のサウンド・チェックが行われ、本音源のクライマックス「High Wire」が始まります。「次はBADLANDSの曲だ。凄いものになるよ」というMCの通り、ジェイク・E・リーの音色を模したポール・ペスコのギター、レイにも負けないジェニーの力強いヴォーカルが、強烈なライヴ・サウンドを轟かせます! それぞれのプレイヤーが余りにも熱を入れすぎたのか、途中でバンド全体が楽曲構成を見失いそうにもなりますが、スポンテニアスなムードいっぱいで演奏されるBADLANDSの代表曲には、会場のオーディエンスだけでなく聴き手まで最高にヒートアップさせてくれます。残念ながらテープに収められた音はここまでで、次曲の「Winter's Call」はイントロのみの収録です。この「Winter's Call」ではグレンがヴォーカルを執っていたようで、本曲が失われている事は返す返すも残念! しかし約60分間とは言え、この日限りのスペシャルなギグが最高のダイレクト・サウンドで残された事は本当に奇跡的です。BLACK SABBATH時代の名音源や「LOST IN A SHADOW」を経て最後にたどり着く、レイ・ギラン・ストーリー最終章の本作は、在りし日のレイ・ギランを偲ぶにふさわしい、全てのハードロック・ヘヴィメタルファン必携の一本でしょう!
Live at Irving Plaza, New York, USA 9th February 1994 STEREO SBD(from Original Masters)
Glenn Hughes with Trapeze
1. Introduction 1 2. Way Back To The Bone 3. MC by Glenn Hughes 4. Coast To Coast 5. Member Introduction 6. You Are The Music, We're Just The Band 7. Your Love Is Alright
Glenn Hughes - Bass, Vocals Mel Galley - Guitars, Vocals Dave Holland – Drums Paul Pescoe - Guitar Scott Brown - Keyboards
The Tribute Band
8. Introduction 2 9. Little Wing 10. Stone Free 11. Instrumental Jam incl. Drum & Bass Solo 12. High Wire 13. MC 14. Winter's Call(Intro Only)
Jani Lane(Warrant) - Vocal Tal Bergman(Billy Idol) - Drums Paul Pesco(Mariah Carey, Madonna) - Guitar Scott Brown – Keyboards Special Guest: Noel Redding(Jimi Hendrix)
STEREO SOUNDBOARD RECORDING