
今から10年以上前、当時のファンを驚かせる発掘が続いていました。DEEP PURPLEの音源でもそのようなリリースは多く、それまで「これぞ!」と言えるアイテムが乏しかった1985年アメリカツアーでも、決定版といえるアイテムが登場していました。それが2月16日のシカゴ公演を、ライン・ソースのような優れたサウンドで収録した「THE UNTOUCHABLES」です。同じくシカゴ公演を収めた録音は、今回「PERFECT CHICAGO NIGHTS」において、マスター・クオリティの最上級素材が登場しました。そちらはオーディエンス録音の理想像とも言える、豊かな空気感と臨場感が特徴。それに対しこの「THE UNTOUCHABLES」は、バンドの演奏を間近で聴くような、克明さとダイレクト感に秀でたサウンドで収録しています。一説によれば、本音源は地元シカゴのラジオ局で、音楽番組用にオーディエンス集音された素材とも言われています。リッチーのギターとギランのヴォーカルを中心にバランスよく組み立てられた楽音、パワーある低音の迫力は素晴らしく、聴き手はオープニングの「Highway Star」から中味の濃いライヴをリアルに楽しめます(似たような素材として、1987年の「THE HOUSE OF BLUE LIGHT」ツアーにおける「MEIN KAMPF」が知られます)。今回は元素材の特徴を活かしながらも、やや歪み気味だった個所を補正。優れた明度と厚みのバランスがとれた、より聴き易いサウンドへとリマスターされています。残念な事にライヴのオープニングは欠落していますが、1曲目の「Highway Star」や続く「Nobody's Home」から、ギランのヴォーカルとリッチーのギターは聴き応え満点。両者の個性がポジティヴに発揮される「Strange Kind Of Woman」は、"再結成当時でも最も良かった"とされる'85年ならでは。特にリッチーはライヴの全編で、やる気満々の充実した演奏を聴かせます。「Blues」をイントロに使用した「A Gypsy's Kiss」での緩急を効かせたプレイ、ジョン・ロードのハモンドと共にシンフォニックなサウンドを展開する「Perfefct Strangers」は素晴らしいものがあります。ライヴ中盤から後半にかけて、バンドのプレイはいよいよ研ぎ澄まされます。リッチーのプレイにロジャー・グローヴァーやイアン・ペイスらも阿吽の呼吸で反応する「Knocking AT Your Back Door」や「Difficult To Cure」,「Space Truckin'」に「Black Night」は、まさに以心伝心という表現がピッタリ。「Speed King」中盤で「Burn」がインサートされる場面も、和やかさと緊張感の調和が取れた、旨みたっぷりのパフォーマンスを楽しめます。ラストの「Smoke On The Water」まで110分間、聴き手は再結成PURPLEならではの熟れたライヴを、じっくりと満喫できます。優れたクリアネスと器の大きなサウンドでライヴを再現する「PERFECT CHICAGO NIGHTS」の2月16日音源に対し、本録音はバンドの演奏をより細やかに、ダイレクトに聴き込ませます。双方を併せて楽しめば、'85年シカゴ公演の全貌もより明らかな輪郭で浮かび上がるでしょう。DEEP PURPLEファンならば必聴の傑作録音を、この機会にぜひお楽しみください!
Live at U.I.C. Pavilion, Chicago, IL. USA 16th February 1985 TRULY AMAZING/PERFECT SOUND
Disc 1(52:07)
1. Highway Star 2. Nobody's Home 3. Strange Kind Of Woman 4. Blues/A Gypsy's Kiss 5. Perfect Strangers 6. Under The Gun 7. Lazy 8. Drum Solo 9. Child In Time
Disc 2(48:21)
1. Knocking At Your Back Door 2. Difficult To Cure 3. Keyboard Solo 4. Space Truckin' 5. Woman From Tokyo 6. Member Introduction 7. Black Night 8. Smoke On The Water
Ritchie Blackmore - Guitar Ian Gillan - Vocal Roger Glover - Bass Jon Lord – Keyboards Ian Paice - Drums