1979年10月カナダからスタートしたトリオU.K.のラストツアーは、ジェスロ・タルの前座でアメリカ、12月1日からはイギリス、そして9日からラスト・ライブとなった12月17日オランダ公演まで行なわれることに。 そのUSレグから10月16日フィラデルフィア、スペクトラム公演を、近年ネット等で初公開された、マスター・オーディエンス・テープからのベスト・クオリティーにて完全コンプリート収録。これまで流通していなかった初発掘音源を、マスター・ダイレクト収録した本タイトルは、音のクリアーさやサウンド・バランスにおいて、当時のオーディエンス録音としては驚異的と言えるもので、数少ないトリオU.K.の終焉まじかとなる貴重なライブ音源として資料的価値も高いもの。そしてジェスロ・タルの前座ゆえ1時間弱のショート・セットながら、この同年の伝説の来日公演後とは、セットリストや曲順、そしてアレンジまでもが、大幅にシフトチェンジしており、何よりジョプソンがリーダーシップを取るバンド形態に変化。また、この時点ですでに新曲予定だった”Waiting For You”も披露しており、本公演でも最初にプレイ。またその後の”As Long As You Want Me Here “もピアノでなく全体をハモンドで弾いているため違う雰囲気だったり、ラストの”The Only Thing She Need”ではヴァイオリンのソロをかなり強調したエンディングになったりと、このあたりからもウエットンとの確執が伺い知れるような展開もあり。また”Waiting For You”や”The Only Thing She Needs”などは『ナイト・アフター・ナイト』にも未収録ゆえ、ボジオのすさまじいドラミング、シャウトしまくりのウェットンなども含めて、トリオU.K.のすさまじいパフォーマンスを最高のクオリティーで。
1. Waiting For You/2. As Long As You Want Me Here/3. Alaska/4. Presto Vivace/5. In The Dead Of Night/6. Rendezvous 6.02/7. Night After Night/8. The Only Things She Needs
[Live At Spectrum, Philadelphia, PA USA, October 16th 1979]
Eddie Jobson:Keyboards & Electric Violin / John Wetton:Lead Voice & Bass Guitar / Terry Bozzio:Drums & Percussion