
激烈スラッシュ・メタル時代のステレオサウンドボード・コレクションの登場です! 本作に収められているのは、オランダのロック・フェス“AARDSCHOK FESTIVAL”に出演した際のMETALLICAとMEGADETHのステレオ・サウンドボード。『MASTER OF PUPPETS』時代のMETALLICAと、『SO FAR, SO GOOD... SO WHAT!』時代のMEGADETHを一気に楽しめるライヴアルバムなのです。まずは、フェスの基礎知識から。“AARDSCHOK FESTIVAL”は、1982年から1999年まで断続的に10回開催されていたロック/メタル・フェスティバルで、METALLICAは1984年(第3回)と1987年(第5回)、MEGADETHは1988年(第6回)にトリを務めました。会場地は年によってバラバラでしたが、この1987年と1988年は同じズヴォレ。残念ながら1984年のサウンドボードは残されませんでしたが、1987年と1988年は素晴らしいサウンドで残されていたのです。それでは、それぞれ詳しくご紹介しましょう。
【METALLICA:1987年2月8日ズヴォレ】
ディスク1は1987年のMETALLICA編。“DAMAGE, INC. TOUR”の最後から4番目のショウで、livemetallica.comでも公開されていないもの。ベースはすでにジェイソン・ニューステッドに代わっています。そのクオリティは、激烈なまでの卓直結ステレオ・サウンドボード。とにかく大歓声もほとんどなく、暴虐なギターの刻みも耳元ならリズム隊もジェイムズ・ヘットフィールドの咆哮もド直結。ただでさえ貴重な“DAMAGE, INC. TOUR”のサウンドボードですが、その中でもド級のグレイト・サウンドなのです。残念ながら5曲「Battery」「Fade to Black」「Seek & Destroy」「Creeping Death」「Fight Fire With Fire」がカットされた不完全盤なのですが、それでも1時間以上。もし、これでフル収録だった日にゃ、公式/非公式の別を超えて“METALLICA全史の伝説”になるであろう素晴らしいライヴアルバムです。そのサウンドで轟く「Damage Inc.」に「Blitzkrieg」……。「Whiplash」のイントロにはジェイソンがクリフばりに約5分に及ぶベース・ソロも披露。最高のスラッシュ・パラダイスが繰り広げられるのです。
【MEGADETH:1988年5月29日ズヴォレ】
そんなMETALLICA以上のクオリティと貴重度なのがディスク2のMEGADETH。フルショウどころか7曲(約35分)の短さなのですが、これがド貴重。何しろ、ジェフ・ヤング&チェック・ビーラーは歴代でもっともレアな時代なのです。近年では『PEACE SELLS... BUT WHO'S BUYING?』時代や『RUST IN PEACE』時代のフルライヴが公式化されているものの、この時代は完全無視。シングルの細切れテイクすらありません。非公式に目を向けてみても大して変わらず、ライン録音が確認されているのは「1988年5月20日エッセン公演」のプロショット7曲と本作しかない。本作は7曲と言えど、その大半「In My Darkest Hour」「Devils Island」「Liar」「The Mechanix」がエッセン公演では聴けない曲。しかもMETALLICA編と同等以上のド直結サウンドであり、MEGADETH全史でも“レア度”と“クオリティ”はバツグンに高いのです。レアだ、レアだと騒いだところで、聴いて面白くなければ意味はない。もちろん、本作はその点でも素晴らしい。PAを介さないラインだけに、当時のMEGADETHサウンドが濃厚。『SO FAR, SO GOOD... SO WHAT!』は、MEGADETH全作の中でもひときわ個性的なサウンドでしたが、本作にもそのサウンドが息づいている。「The Conjuring」「Devils Island」は『SO FAR』色に染め変えられ、あの超名曲「Liar」がオリジネイター達によって生演奏されていく……。これまたMETALLICA編にも劣らぬスラッシュ天国なのです。
荒削りなパワーをまき散らしながら、最先端のスラッシュ・メタルで爆走していた両雄。その魅力がたっぷりと詰まったライヴアルバムです。METALLICAが務めたトリを、翌年のMEGADETHが継ぐ。時代の先頭を突っ走るバンドの勢いと、“追いつけ追い越せ!”の熱さが波状で襲いかかる2枚組。いかに同フェス・同会場のサウンドボードとは言え、1年ズレのライヴをカップリングするのは少々強引でした。しかし、併せて聴くからこその面白さ、80年代の勢いが猛烈に薫るのです。METALLICAの、MEGADETHの、そして“80年代スラッシュ・メタル”の極楽盤。
“Aardschok Festival” IJsselhallen, Zwolle, The Netherlands 8th February 1987 & 29th May 1988 STEREO SBD
Disc 1(61:37)
METALLICA “Aardschok Festival” IJsselhallen, Zwolle, The Netherlands 8th February 1987
1. Master Of Puppets 2. For Whom The Bell Tolls 3. Welcome Home (Sanitarium) 4. Ride The Lightning 5. Bass Solo 6. Whiplash 7. The Thing That Should Not Be 8. Jam 9. The Four Horsemen 10. Am I Evil 11. Damage Inc. 12. Blitzkrieg
James Hetfield - Lead Vocals, Rhythm Guitar Kirk Hammett - Lead Guitar Jason Newsted - Bass, Backing Vocals Lars Ulrich - Drums
Disc 2(33:31)
MEGADETH “Aardschok Festival” IJsselhallen, Zwolle, The Netherlands 29th May 1988
1. The Conjuring 2. Mary Jane 3. In My Darkest Hour 4. Devils Island 5. Liar 6. The Mechanix 7. Anarchy In The U.K.
Dave Mustaine - Lead Vocals, Guitar David Ellefson - Bass Guitar, Backing Vocals Jeff Young - Guitar Chuck Behler - Drums
STEREO SOUNDBOARD RECORDING