
遂に、解散ツアー“THE END”の最終章が始まってしまいました。2016年1月から始まった“THE END”は、丸1年をかけて世界中をサーキット。悲しい事に再来日は実現せず、遂に2月4日のラストコンサートに向けた最後の「欧州#2レッグ」に突入してしまった。そう、来週末には総てが終わる。終わってしまうのです。当店では“THE END”の開始直後から数々のライヴアルバムでレポートしてきましたが、本作は“最終ツアーの最終章”の第一報となる極上オーディエンス・アルバムです。まずは、今一度“THE END”の概要から見てみましょう。
・2016年1月-3月:北米#1(18公演)・2016年4月:オセアニア(7公演)・2016年6月-7月:欧州#1(17公演)・2016年8月-9月:北米#2(19公演)・2016年11月-12月:北米#3&南米(11公演)・2017年1月-2月:欧州#2(9公演) ←★ココ★ 《BLACK SABBATH解散》
以上、全81公演。これが重鎮BLACK SABBATH最後のツアーです。本作は最終章「欧州#2レッグ」の初日となる「2017年1月17日ケルン公演(ドイツ)」のオーディエンス録音。この最終章はドイツ1公演→アイルランド1公演→イギリス7公演という構成。本作に収められたケルンは、BLACK SABBATHにとって最後の大陸公演なのです。そんな本作は、単に“最終章”というだけではありません。その最大のポイントは「Under The Sun/Every Day Comes And Goes」と「Rat Salad」の復活です。ここに至るまで、“THE END”のセットリストは短縮の一途を辿り、どんどん寂しくなる一方でした。年齢を考えれば致し方ないと半ば諦めムードだったわけですが、ここにきて2曲が復活してくれたのです。特に嬉しいのは「Under The Sun」。「Rat Salad」は大半のショウでもやっており、待望と言うよりは“何公演か休んだ”程度の曲ですが、「Under The Sun」は違う。ツアー冒頭の3公演だけで姿を消し、以降一切演奏していなかった。世界中のマニアがもう二度と聴く事はないと諦めていたヘヴィな超名曲が蘇ってくれたのです。最終盤に来て(ささやかながら)嬉しいサプライズを披露してくれた本作は、サウンドも素晴らしい。ロック界でも希に見る音源異常事態となっている“THE END”だけに軽々に「ツアーNo.1」とは言えませんが、普通のバンドであれば文句ナシ。生々しい喝采がオーディエンス録音の証となっているものの、楽音自体はラインにも匹敵する骨太感と細やかなディテールを描いている。その鳴りも艶やかでアイオミのリフはどこまでも重く、ギーザーのゴリゴリは1粒1粒まで鋭い。正直なところ、“いつも通り素晴らしい”という感じなのですが、ここまでの録音で“いつも通り”。世界中の録音家の「最後のBLACK SABBATHを俺の手で遺す!」という気迫がいかに凄まじいかを物語っている。本作は、そんな作品群の最新弾であり、“最終章”の幕開けに相応しい逸品なのです。遂に始まった、“終わりの終わり”。泣いても笑っても、来週末にはBLACK SABBATHは眠りに就いてしまいます。この最後の刻を味わうための第1段。二度とは還らぬ“今”、本作でぜひ噛みしめてください。
Live at Lanxess Arena, Cologne, Germany 17th January 2017 TRULY PERFECT SOUND
Disc 1(63:06)
1. Intro. 2. Black Sabbath 3. Fairies Wear Boots 4. Under the Sun/Every Day Comes and Goes . After Forever 6. Into the Void 7. Snowblind 8. War Pigs 9. Behind the Wall of Sleep 0. N.I.B.
Disc 2(50:37)
1. Hand of Doom 2. Rat Salad 3. Iron Man 4. Dirty Women 5. Children of the Grave . Paranoid 7. Zeitgeist (Outro)