
世界中のZEPマニアが認めるであろう、1977年アメリカ・ツアーの頂点であるLAフォーラム6公演。これらの素晴らしいステージは伝説のテーパー、マイク・ミラードによって録音されたことによって、広く認知されることとなりました。LPの時代にはアイテムの数が限られていたこともあり、21日のエディと23日のバッジホルダーズばかりに注目が集まっていた感がありました。しかし現在は全公演の音源とアイテムが存在し、やはり77年ツアーにおける別格の時期であったことを証明してくれています。しかし、そんな名演が量産された77年LA公演の中において仇花的な存在となっているのが6月22日。何故ならこの日はミラード音源が存在せず、そもそも彼はコンサートにすら行けてなかったのだと推測されます。エディとバッジホルダーズに挟まれたショーでありながら、これは何とも意外な状況かと。またバッジホルダーズLPはミラードとは別の人物によって録音された音源であるものの、これまた素晴らしいクオリティを誇るオーディエンス録音が使われていました。その点22日の前半を占める「recorder 1」のオーディエンス録音。これを一言で表すのならば…何とも古めかしい音質。おまけにモノラル音質と来た。音像が遠めな上、「Nobody’s Fault But Mine」までは高周波ノイズのような音まで入ってしまい、それはまるで「受信の悪いAMラジオ」を聴いているかのよう。何しろ他のLA公演があのような高音質揃いですし、同じようにミラード音源の存在しない6月26日に関してもクオリティの劣るオーディエンス録音に頼りざるを得ない状況ですが、それと比べても今回リリースされる22日の音は全体的に粗いのが本音。とはいっても前半部分からして演奏が激アツなのがさすがは77年のLAフォーラム。前日はオープニングおけるボンゾのイキまくりプレイが伝説と化しましたが、この日は「In My Time Of Dying」でボンゾがイキまくりドラミングを炸裂。しかもそれだけではない。煽りまくるボンゾに応えて他の三人も大熱演。はっきり言って、77年LA公演中における最高の「In My~」だと断言いたしましょう。エンディングはプラントが引っぱって昇天エンディング!この曲の途中では会場の出音が下がってしまうという珍しいハプニングが(会場は「どうした?的な反応を見せます」)起きてしまいますし、「No Quarter」はジョンジーのクラシカル・ピアノが冴えつつも30分に到達した長尺バージョン。6月22日は都合四種類のモノラル・オーディエンス録音が存在し、それらを組み合わせたアイテムも既に存在しますが、今回は2012年に「Weedwacker」がアップしたバージョンを元に作製。そしてアコースティック・セットからはもっとも聴きやすい音質の「recorder 3」へと切り替わります。それでもまだミラード録音のようなレベルのクオリティには及ばないのですが、この日の他のオーディエンス録音と比べれば一気に聴きやすい状態へと向上。おまけにアコースティックな演奏パートからですので、なおさら違いは歴然。まだまだクリアネスを欠いたモノラル録音ではあるものの、音像が一気に近くなってくれるのが大きなポイントでしょう。演奏の方も「Bron-Y-Aur Stomp」においてリズム隊だけのパートが長いといったLA最終日を彷彿とさせる展開が早くも登場します。この日は後半戦の展開がまた実に面白く、思わずこの位置でやるか?とツッコミを入れたくなる「Over The Hills And Far Away」。しかも演奏はここでも激アツ。特にペイジが後半で聴かせるプレイはいつも以上に豊かなフレーズを聴かせてくれ、これがなかなかの名演でしょう。彼の独壇場である「Guitar Solo」もまたいつもと違うシンセ寄りな「ミヨ~ン」というフレーズが単調ながらも面白く、さらには会場への出音トラブルがまたしても再発というハプニング。挙句の果てには「Achilles Last Stand」が3分を過ぎたところでペイジのギターが完全に消えてしまうトラブルまで起きてしまうのですが、だからこそ演奏のハイパーなボルテージが強烈。まるでバンド全体がPAの不調に対する怒りを演奏にぶつけたかのよう。特に6分半辺りでのペイジとボンゾのキレまくりプレイは鳥肌が立つほど。これこそLAクオリティと呼ぶべき演奏がここにある。ショーの終盤も相変わらずハイパーな演奏続きで、「Stairway To Heaven」はクライマックスへの持っていき方が絶妙。ジョンジーのエレピがいい隠し味となっている点がポイント。前日の同曲も名演でしたが、この日がまた相当に名演。ショーの後半はトラブルに対して奮起した部分もあるのでしょうが、プラントもペイジも彼らの77年モードがいい形で炸裂しているのが顕著に現れています。そして今回のリリースに際してベースとなった「Weedwacker」バージョンですが、全体的に荒くれクオリティのオーディエンス録音をできるだけ聴きやすくしてみせたという点において、疑いなしにベストと呼べるもの。とはいっても、それ故のイコライズに対する粗が散見されるのも事実であり、今回のリリースに際してはその点を全体的に緩和し、元のバージョンと比べて感触の良い仕上がりへと生まれ変わらせています。また複数のソースを使ったことで生じてしまったピッチの変化を徹底してアジャスト。その結果、四枚のディスクに膨らむボリュームでの収録となっています。そしてもう一つの問題でもあったソースの変化による音量ムラまでも同様にアジャストして聴きやすくしています。このことからも解ってもらえるかと思いますが、77年LAフォーラム前半における最長のショーを、今までで一番聴きやすい状態へと仕上げてみせたのが今回のリリースなのです。それに何と言っても演奏が激アツ!
Led Zeppelin / LA Forum 1977 2nd Night 4 Source Mix
Disc 1 (45:13)
1. Intro (R1) 2. The Song Remains The Same (R1) 3. Sick Again (R1) 4. Nobody’s Fault But Mine (R1) 5. In My Time of Dying (R1) 6. Since I’ve Been Loving You (R1/2/4)
Disc 2 (46:34)
1. MC(R2) 2. No Quarter(R2/4) 3. Ten Years Gone (R3/4)
Disc 3 (44:08) All R3
1. MC 2. The Battle Of Evermore 3. Going To California 4. Black Country Woman 5. Bron-Y-Aur Stomp 6. White Summer / Black Mountain Side 7. Kashmir
Disc 4 (74:41) All R3
1. MC 2. Over The Top 3. Over The Hills And Far Away 4. Guitar Solo 5. Achilles Last Stand 6. Stairway To Heaven 7. Whole Lotta Love 8. Rock And Roll