
またしても奇跡の“APPETITE FOR DESTRUCTION TOUR”から極上盤の登場です!本作に収められているのは「1988年6月1日シアトル公演」。このショウは世界初というわけではなく、過去にも記録はありました。では、何が“第2弾”なのかと言えば、それは出自。そう、『CHICAGO 1987』と同じく名門「Krw_co」から公開された最新コレクションなのです。その中身が気になるところですが、まずは、ショウのポジションをツアーの全体像から押さえておきましょう。
【1987年】・6月19日-28日:欧州#1(英国3公演)・8月1日-9月17日:北米#1(24公演)・9月29日-10月8日:欧州#2(8公演)・10月16日-12月31日:北米#2(49公演)【1988年】・1月5日-2月12日:北米#3(13公演)・3月31日-6月8日:北米#4(30公演)←★ココ★・7月9日-9月17日:北米#5+ドニントン(40公演)
・12月4日-19日:日本/オセアニア(9公演)
先日の『CHICAGO 1987』は「北米#2」でしたが、本作のシアトル公演は「北米#4」。その26公演目となるコンサートです。そんな本作は、今回もまた極上。実のところ、かつてLagleyレーベルの『SELF DESTRUCTION BLUES』としてもご紹介したことのある録音なのですが、さすがは「Krw_co」コレクション。Langley盤でも素晴らしいサウンドに「これは凄い!」「GUNSブートの最高傑作だ!!」と興奮するマニアが続出したのですが、それよりもグッと鮮度が良い。この録音の旨みは、距離感のほとんどないダイレクト感にあるのですが、そのビビッドぶりが遙かにパワーアップしているのです。実のところ「まるでサウンドボード」と呼ぶタイプとも違うのですが、演奏と歌声の“骨太感”・“近さ”はライン録音ばり。しかも、オーディエンス・ノイズもえらく遠く、客録らしさと言えばリアルな音色くらいのものなのです。そんな「Krw_co」コレクションではありますが、ネット公開マスターには大きな欠点もありました。1つはピッチ。厳しいパートでは半音近くも高く、一聴して違和感全開。アクセルの歌声もミッキーマウス寸前だったのです。そして、もう1つは左右ステレオの違和感。言葉にしづらいのですが、左右で音質に差があってなんとも落ち着かないサウンド。正直なところ、そのままだったら永久保存しようとは考えない聴き心地だったのです。しかし、幸運にも当店にはLagley盤の経験があった。マスター自体が内包している“可能性”が見え、どうすれば“化ける”かも分かったのです。ピッチを正確に正し、左右のサウンド・ニュアンスも統一、その上でややくぐもっていた“鳴り”も整える……。もちろん、大元の旨みを大改造したりはしませんが、方向性を熟知しているからこそ、わずかな補正で“まるで別音源”のように聞こえるベスト・バージョンに仕上げることができたのです。そんなベスト・サウンドで描かれるショウ……。これがまた凄い、素晴らしい! 何と言っても、アクセル・ローズがワイルド!! やや荒れ気味でもあるのですが、それが欠点ではなく美点になってしまうからGUNSは凄い。ハスキー気味の声が“激しさ”を演出し、その勢いがバンド全体をグイグイと引っ張ってしまう。IRON MAIDENの前座だけに短いセットなのですが、それだけに集中力が最後まで一瞬も緩まない。「ピンと張り詰めた」と言ってしまうには、あまりにもワイルド。「荒っぽい」と言うには、あまりも濃密。そんなショウなのです。もう全編が特濃なのですが、最大の聴きどころと言えば「It Tastes Good, Don't It?」。スタジオ未録音どころかホンの数回しか演奏していないとも言われる激レア曲で、本作が現存する最古の記録。しかも、単に珍しいだけではなくカッコイイ。アクセルの絶品のリズム感でラップを披露し、そこにバンドが食い込んでいく。これがまたえらくクールで、そのノリのまま「Rocket Queen」に雪崩れ込む。レア曲はつまらないからこそ機会が少ない……そんな偏見をひっくり返す絶品の名シーンなのです。序盤が「It Tastes Good, Don't It?」なら、終盤最大の聴きどころは「Nightrain」。曲の前にアクセルが「NightrainとParadise City、どっちが聴きたい?」と呼びかけ、観客に投票させるのです。歓声の大きさを競わせ、「よし、Nightrainの勝ちだ」と決まるのですが、そこでスラッシュが弾き出すのは「Paradise City」。アクセルが笑いながら「おいおい、違うぜ」と止め、今度こそ激烈な「Nightrain」が走り出す……。あまりにクリアなサウンドは「Nightrain?」「Paradise City?」と訊くアクセルの声も、それに対する歓声の勝敗もハッキリと分かる。そして、「Nightrain」が巻き起こす騒乱も凄まじくリアル。まさに“1988年”に居合わせるドキュメント感が爆発するハイライトなのです。名門「Krw_co」からまたもや飛び出した極上のライヴアルバム。ワイルドなアクセルと、その熱気に煽られたGUNS N' ROSESが“目の前サウンド”で暴れる。そのサウンドで激レアな「It Tastes Good, Don't It?」まで楽しめてしまう逸品中の逸品。
Live at Seattle Center Coliseum, Seattle, WA. USA 1st June 1988 TRULY PERFECT SOUND (46:25)
1. Intro 2. It's So Easy 3. Mr. Brownstone 4. It Tastes Good, Don't It? 5. Rocket Queen 6. Sweet Child O' Mine 7. Member Introduction 8. Only Women Bleed (Intro) 9. Knockin' On Heaven's Door 10. Welcome To The Jungle 11. Vote for Nightrain or Paradise City 12. Nightrain