
RAINBOWの1978年ジャパンツアーにおける武道館ライヴは全部で3公演が行なわれ、初演となった1月21日、翌22日、そして来日最終日を飾った2月3日と、全てにファン必聴のライヴ音源が残されています。このうち1月21日は「FURIOUS SPEED」を筆頭に、「HEAVY ROCK」など、同日別ソースが数多く残され、当時のファンが武道館初演に寄せた期待の高さを伺わせています。もちろんこの21日も素晴らしいライヴが披露されたのですが、通なマニアの間でより評価が高いライヴが1月22日なのです。本作「DEFINITIVE DYNAMO」は、その武道館二日目の模様を、どちらもオリジナル・カセット・マスターから素晴らしいオーディエンス・サウンドで収録した4枚組タイトルです。本作のメインとなるディスク1・2へは"Tape #1"として、「DYNAMO」でRAINBOWマニアを驚かせたオーディエンス・ソースを、マスター・テープからのダイレクト・バージョンで124分に渡り収録しています。上記した「DYNAMO」は、リリース当時の流行を反映したマスタリングが施され、派手なサウンドで素晴らしいライヴを楽しめましたが、反面「音は良いが、やや歪み気味」という評価もありました。それを踏まえた本作では、マスターテープよりイコライズ前のテイクを収録。抜群の鮮度はもちろんの事、下位ゼネレーションの素材で見られたような劣化や音のくすみが一切無い、当時としては最高レベルの音質でライブを堪能できます。また収録内容も、本音源は既発と較べてイントロが(若干ではありますが)早くからスタートし、ディスク1のラストも既発より10秒以上長く収録されているのが特徴です。オンに捉えられたリッチーのギターとコージーのドラムは「Kill The King」からいきなりピークの凄まじさ。ロニーが入魂のヴォーカルを轟かせる「Mistreated」や「Catch The Rainbow」も聴き手を圧倒するでしょう。'78年の武道館で唯一演奏されたアンコールの「Do You Close Your Eyes」まで、終始ナチュラルでクリア、輝くようなブライトネスをもったサウンドが貫かれた録音は、ロニー時代の日本公演音源として屈指の素材だと断言できます。"Tape #2"のディスク3・4では、本作が完全初登場となるオーディエンス・ソースを、こちらもオリジナル・マスターから収録。126分間の録音はこちらも驚くべき内容で、これがトレーダー間でも一切知られずに埋もれていた事が信じられない一本です。こちらは"Tape #1"と較べてややステージから離れた位置で録音されたと思われます。ダイレクト感や演奏が迫り来るような音像ではないものの、会場の空気を巧みに捉え、場内を俯瞰するように当日のドキュメントを収めた音像は、"Tape #1"では味わえない魅力を備えています。もちろんギターやヴォーカル、ドラムは充分以上に良好なサウンドで収録されており、聴き応えはばっちりです。この日の大きな聴き所はライヴの前半「Sixteenth Century Greensleeves」で訪れます。イントロでギターの機材トラブルが発生し、復旧までロニーがMCで繋ぐこの場面はディスク1でも聴けるのですが、そちらは6:45でカットが入り、復旧後も曲のリフが約5秒ほど欠落しているのです。それに対し"Tape #2"のディスク3は全てノンカットで収録しています。ロニーのMCの途中でリッチーが鋭くメインリフを弾き出す劇的な瞬間(この格好良さは痺れるほど!)も、カット無しに余さず聴くことができます。この様子は臨場感に溢れた"Tape #2"のほうが、よりドキュメントらしい臨場感で体験できます。この日の演奏はオープニングからリッチーのノリが凄まじく、普段より長めの「Over The Rainbow」、派手なアクションが目に浮かぶような「Kill The King」とも、バリバリと弾きまくっています。プレイにやや粗さを覚える人もいるでしょうが、これこそ'70年代のリッチーらしいギターです! 荒れ狂う破壊的なプレイが一転し、情念を滲ませたギターが動と静のコントラストを描き出す「Mistreated」はRAINBOWファンの心を掻きむしるでしょう。22分を越える「Catch The Rainbow」ではテープエコーを効かせて奏でられる繊細なソロも絶品。全編に渡ってリッチーのアグレッシブなムードが音からダイレクトに伝わってきます。リッチーお得意のイントロ寸止めで聴き手を焦らす「Man On The Silver Mountain」では、「Blues」でボブ・ディズリーのベースソロがフィーチャーされ、さらに「Still I'm Sad」もデイヴィッド・ストーンの加入でスペーシーな要素を加味するなど、新メンバーを迎えておなじみのナンバーも'76年から色合いをやや変えています。しかし相変わらずド迫力なのがコージーのソロタイム。特に"Tape #1"ではスネアの小刻みなロールまでクリアな音色で捉えられ、ライヴのハイライトを全ての聴き手に堪能させます(なお、この日のドラムソロではエンディングにおいて、コージーが投げたスティックをキャッチし損ねており、マイクで解説しながら何回もトライするという一幕がありました。もちろんその場面も明瞭に聴き取れます)。ギタークラッシュが炸裂するアンコール「Do You Close Your Eyes」までファンには堪らない名場面が連発しており、マニアが本ライヴをイチ押しするのも頷けます。数あるロニー時代RAINBOWの武道館ライヴでも屈指の聴き応えを持つ'78年1月22日の名演を、最高のサウンドと臨場感でどうぞお楽しみください。2種類の異なるマスターでライヴを完全に追体験させる本作は、全てのRAINBOWファン必携のマスト・タイトルです!
Live at Budokan, Tokyo, Japan 22nd January 1978 TRULY AMAZING/PERFECT SOUND(from Original Masters)
Live at Budokan, Tokyo, Japan 22nd January 1978
Tape #1
Disc 1
01. Over The Rainbow 02. Kill The King 03. Mistreated 04. Sixteenth Century Greensleeves (Breakdown) 05. Sixteenth Century Greensleeves 06. Catch The Rainbow
Disc 2
01. Long Live Rock 'n' Roll 02. Lazy/Man On The Silver Mountain 03. Blues 04. Starstruck/Man On The Silver Mountain 05. Keyboard Intro 06. Still I'm Sad 07. Beethoven 9th 08. Keyboard Solo 09. Drum Solo feat. 1812 Overture 10. Still I'm Sad(Reprise)
11. Do You Close Your Eyes incl. Guitar Crash 12. Over The Rainbow
Tape #2
Disc 3
01. Over The Rainbow 02. Kill The King 03. Mistreated 04. Sixteenth Century Greensleeves (Breakdown) 05. Sixteenth Century Greensleeves 06. Catch The Rainbow
Disc 4
01. Long Live Rock 'n' Roll 02. Lazy/Man On The Silver Mountain 03. Blues 04. Starstruck/Man On The Silver Mountain 05. Keyboard Intro 06. Still I'm Sad 07. Beethoven 9th 08. Keyboard Solo 09. Drum Solo feat. 1812 Overture10. Still I'm Sad(Reprise)
11. Do You Close Your Eyes incl. Guitar Crash 12. Over The Rainbow