
大人気となっているSABBATH究極のドラマティック・ツアー“TYR TOUR 1990”。その新たなる秘宝であり、“ドイツ傑作3部作”を完結させる強力ライヴアルバムです。いきなり「ドイツ3部作」と言われてもピンと来ない方も多いと思います。“TYR TOUR”のドイツ公演と言えば、先日リリースされ、大好評真っ最中なのが名作『OSNABRUCK 1990』。まさにツアー最高峰と呼ぶに相応しい大傑作でしたが、実はあの1本だけが優れているわけではなく、オスナブリュック公演の周囲は傑作・名録音が固まる“豊作地帯”だった。本作は、そんな豊作地帯でもピークとなる3日間コレクションを完成させる1本でもあるのです。熱心なコレクターの方は“TYR TOUR”のドイツ/オーストリアには傑作が多い事もご存じかもしれません。少し長くなりますが、まずは近隣の日程でコレクションを整理してみましょう。
・10月8日:ウィーン・10月9日:インスブルック『INNSBRUCK 1990』・10月10日:ゼンデン『SENDEN 1990』 ー1日空きー・10月12日:ミュンヘン・10月13日:インメンシュタット・10月14日:アッペンヴァイラー
ー1日空きー・10月16日:フュルト・10月17日:オッフェンバッハ・10月18日:ベーブリンゲン ー1日空きー・10月20日:ザンクト・ヴェンデル『ST. WENDEL 1990』・10月21日:デュッセルドルフ 【本作】
・10月22日:オスナブリュック『OSNABRUCK 1990』 ー1日空きー・10月24日:ベルリン
これは“TYR TOUR”の全貌ではなく、ごく一部。全44公演から中核となったオーストリア/ドイツ連続13公演を抜き出したものです。おおよそ「3日間ライヴ+1日オフ」のペースだった事が分かりますますが、特に注目なのは「10月20日-22日」の3連続公演。前述の最高傑作『OSNABRUCK 1990』だけでなく、そのオスナブリュックと頂点を競い合った名作『ST. WENDEL 1990』もすぐ間近でした。前置きが長くなりましたが、本作に刻まれているのはそんな両雄に挟まれた「1990年10月21日デュッセルドルフ公演」。その傑作オーディエンス録音なのです。そんな本作もまた、絶品。頂点的2本と並んでも堂々と“3部作”と呼ぶに相応しい名録音なのです。何よりも素晴らしいのはオンで力強い芯。コージー・パウエルのドラミングは荘厳&ド迫力に捉えられ、トニー・アイオミのギターもディテールまで繊細。ニール・マーレイの流麗なベースランもクッキリと味わえる。それ以上なのがトニー・マーティンの歌声。歌詞の単語1つひとつまで分かるだけでなく、声色の表情も素晴らしくビビッドなのです。『OSNABRUCK 1990』ほど透き通ってはいないものの、力強さでは『ST. WENDEL 1990』さえも凌駕してしまうのです。 実際、この録音は以前からコアなコレクターには知られており、「A+」評価を下されてきたもの。『OSNABRUCK 1990』は「A++」級の新マスターでアップグレードしたために頂点戦争を勝ち抜いたわけですが、かつてはこのデュッセルドルフ公演も互角に渡り合っていた。実のところ「Heart Like A Wheel」中盤でテープチェンジのカットがあり、「Heaven And Hell」終盤で音が変わる(テープが終了し、別録音で補填されているようです)ので本作も“TYR TOUR”で指折りの大傑作なのです。3日連続公演だけにショウの内容は『OSNABRUCK 1990』『ST. WENDEL 1990』にも酷似。それは同時に、あの素晴らしい究極的なショウをもう1公演聴けるということでもあります。もちろん、まずは何よりも最高傑作『OSNABRUCK 1990』こそが全力のお薦め。それは微動だにしません。その上で、輝く超端正サウンドの『ST. WENDEL 1990』や、力強いダイレクト・サウンドの本作も併せることで“TYR TOUR”の真価が分かる。当時の彼らがいかにポテンシャルの高いショウをやっていたのか、そしてあの超傑作も1日だけの偶然ではなかった事が実感して頂けるでしょう。様式美ハードロックの頂点である“TYR TOUR”の、そのまた頂点だった奇跡のドイツ3日間。短いながらも“TYR TOUR”からは傑作が何本か発掘されていますが、これほど濃密で連日クオリティが高い3日間は他にありません。その全貌をつまびらかにする最後の1ピース。
Philipshalle, Dusseldorf, Germany 21st October 1990 TRULY AMAZING/PERFECT SOUND
Disc 1(44:57)
1. Ave Satani/The Gates Of Hell 2. Neon Knights 3. Iron Man 4. Children Of The Grave 5. Die Young 6. The Sabbath Stones 7. Bass Solo 8. Heart Like A Wheel 9. Guitar Solo
Disc 2(51:44)
1. Headless Cross 2. When Death Calls 3. The Law Maker 4. Anno Mundi (The Vision) 5. Black Sabbath 6. Heaven And Hell 7. Paranoid/Heaven And Hell(reprise)
Tony Iommi - Guitar Tony Martin - Vocal Neil Murray - Bass Cozy Powell - Drums Geoff Nicholls - Keyboards