
ビートルズ解散後のポールは、2枚のソロ・アルバムを経て新しいバンドであるウイングスを結成した。自前のバンドを持つという事は、即ちいつでもライブが出来るという状況を目してのものであった。その通り、70年代のポールは大規模なツアーを行なって世界を席捲した。しかし1980年初の日本での逮捕でバンドは自然消滅、年末にジョンが凶弾に倒れるに至って、一切のライブ活動を休止してしまう。 そして40代も後半になったポールは、再びステージに戻って来るのは1989年まで待たねばならなかった。ウイングス時代より幾分ふっくらとしたポールは、ニューアルバム『FLOWERS IN THE DIRT』の発表と共に大規模な9年ぶりのツアーに出たのであった。なにせ9年ぶりである。どのようなセットリストになるのか、どんな曲を演奏するのか、そしてどのようなステージになるのか。世界中の期待を背にツアー初日は1989年9月26日ノルウェーはオスロ公演を迎えた。そしてセットリストは、それ以前のウイングスとは大きく異なり、今まで演奏したことのないビートルズ・ナンバーがふんだんに盛り込まれており、非常に驚かされたものである。ワインではないが「ついに解禁」という言葉が音楽メディアに踊ったのも懐かしい想い出である。この時点でポール・マッカートニー47歳。ノエルギャラガーが2018年現在50歳である事を考えると、現在の基準からいえば若い部類だが、当時はポールより年配でロックのコンサートを行なっているアーティストは数少なく、前人未到の領域を歩んでいるという感があったものである。 しかし一般的な認識と異なり、ビートルズの曲の比率はイメージほど多くはなく、約半分にとどまる。それ以外はソロ時代の曲、ウイングス時代の曲、そしてニューアルバムの曲と、実に幅広く選曲されているのがわかる。 それでも初めて演奏するビートルズ時代の曲のインパクトは大きく、この時点で既に歴史となっていたビートルズの楽曲が本人の演奏で聴けるというのは大きな話題であった。 本作は、そんな9年ぶりツアーより、初日オスロよりわずか6公演後の、ツアー最初期の欧州ツアーより、ドイツはフランクフルト、改装された伝統ある旧オペラ座でのコンサートを高音質で完全収録している。
ALTE OPER, FRANKFURT GERMANY October 7, 1989
DISC ONE
01. Figure Of Eight 02. Jet 03. Rough Ride 04. Got To Get You Into My Life 05. Band On The Run 06. Ebony And Ivory 07. We Got Married 08. Maybe I'm Amazed 09. The Long And Winding Road 10. Fool On The Hill 11. SGT.Pepper's Lonely Hearts Club Band 12. Good Day Sunshine
13. Can't Buy Me Love 14. Put It There 15. Things We Said Today 16. Eleanor Rigby
DISC TWO
01. This One 02. My Brave Face 03. Back In The USSR 04. I Saw Her Standing There 05. Twenty Flight Rock 06. Coming Up 07. Let It Be 08. Ain't That A Shame 09. Live And Let Die 10. Hey Jude 11. Yesterda 12. Get Back 13. Golden Slumbers - Carry That Weight - The End