
“YES Featuring Jon Anderson, Trevor Rabin, Rick Wakeman(以下「YES ft. ARW」)”の最高傑作が登場です。本作に収められているのは「2017年4月21日:あましんアルカイックホール」公演。そのオーディエンス・アルバムです。当店では、先日も東京公演の6CD『TOKYO 2017』をご紹介しておりますし、今週も名古屋公演の決定盤『NAGOYA 2017』が同時リリースされる。まずは、そのポジションを日程で整理しておきましょう。
・4月17日:オーチャードホール『TOKYO 2017』 ・4月18日:オーチャードホール『TOKYO 2017』 ・4月19日:オーチャードホール『TOKYO 2017』 ・4月21日:あましんアルカイックホール 【本作】 ・4月22日:広島クラブクアトロ ・4月24日:名古屋市民会館 『NAGOYA 2017』
このように、今回のジャパンツアーからは広島以外の全公演がライヴアルバムで登場しました。本作は、その4公演目にあたるわけですが………それどころの話じゃないのです。何が“それどころじゃない”のかと言えば、異様なほどのサウンド。冒頭で「最高傑作」と書きましたが、本作は尼崎公演の最高録音でもなければ、日本公演の頂点でもありません。2016年10月に始動したYES ft. ARWの最高傑作。すでにワールドツアーを50公演以上こなし、全世界から録音も届いておりますが、本作以上のライヴアルバムはない。それこそ、今後オフィシャル作品でもリリースされない限り、このプロジェクトの頂点に君臨するであろう凄絶な1本なのです。実際、本作のサウンドは「まるでオフィシャル」とさえ言える異様なハイクオリティ録音。生々しい手拍子や曲間の喝采にオーディエンス録音の形跡はうかがえるものの、演奏と歌声はライン録音に匹敵する極太感と細やかなディテールも鮮やかな超一級品。その上で、豊かな“鳴り”には格調の高さまで宿っている。例えば、オフィシャルのライヴアルバムは味気ないサウンドボードにエフェクトやミックスといった加工を加えて“美しい音”を作り出すわけですが、本作は本生一発の現場サウンドでその“美”を獲得している。その自然な感触は“オフィシャル以上”でさえあるのです。その最高傑作サウンドで描かれるショウも素晴らしい。まず、何と言ってもショウが長い。最後の広島公演・名古屋公演はセットが短縮されましたが、尼崎公演は東京都同じフルセットでした。その内容も最高傑作サウンドで一層眩しく輝く。オリジネイター:ジョン・アンダーソンの歌声、1音1音がキラキラと光るリック・ウェイクマン、どこまでも鋭く切り込むトレヴァー・ラビン。リックとラビンは幾度もYESへ加入と脱退を繰り返してきたわけですが、この2人が揃うのは『UNION』時代以来。しかも、今回は8人の大所帯とは違って2人の個性が全面に押し出されているわけで、2人のソロ/オブリガードが鮮烈。YES歴代メンバーでも引き出しの多さ、音楽的な素養の高さでは追随を許さない天才フレーズの乱舞なのです。どこを切り取っても懐かしい“YESらしさ”で満たされていながら、聴いたことのないアレンジ/フレーズだらけという理想のショウ。これまでのライヴアルバムでも十二分に分かっていたつもりでしたが、本作の超ハイクオリティ・サウンドで描かれると説得力が違う。ここまで美しかったのかと改めて惚れ惚れします。そんな鉄壁アンサンブルが乱れるのが「Heart Of The Sunrise」。ギターが構成を間違えて演奏が混乱してしまう。もちろん、すぐに立て直すわけですが、それこそ公式作品ではあり得ないシーンがオフィシャル級サウンドで聴けてしまうわけです。世界からも極上録音の名産地として知られる日本。その名声を一層高めてしまうであろう、世界一のライヴアルバムです。今後YES ft. ARWが公式作品を残すかどうか分かりませんが、もし叶わなかったとしても本作がある。それほどまでに頂点的な超絶サウンドの大決定盤。新たなるYESミュージックの極北を、どうぞ。
Live at Amashin Archaic Hall, Amagasaki, Japan 21st April 2017 ULTIMATE SOUND
Disc 1 (68:10)
1. Symphonic Music (Perpetual Change Theme) 2. Cinema 3. Perpetual Change 4. Hold On 5. I've Seen All Good People 6. Drum Solo 7. Lift Me Up 8. And You and I 9. Rhythm Of Love 10. Heart Of The Sunrise
Disc 2 (60:17)
1. Changes 2. The Meeting 3. Awaken 4. Make It Easy 5. Owner Of A Lonely Heart (incl. Sunshine Of Your Love, Crossroads) 6. Roundabout