
本当のロックスピリッツをもった日英米のミュージシャンが一同に介し、対等の立場でステージに立つという夢を実現させた、伝説の1975年ワールド・ロック・フェスティヴァルは全国5ヶ所、札幌・真駒内競技場(8/3)、名古屋・愛知県体育館(8/5)、京都・丸山公園野外音楽堂(8/6)、東京・後楽園球場(8/7)、仙台・菅生トレール・ランド(8/9)にて開催されました。本盤は、これまで一切出回ったことのないオリジナル・マスター・カセットより、8月5日、名古屋・愛知県体育館で開催されたフェスから、ディスク1に、当日2番手に登場したニューヨーク・ドールズのステージを約44分、ディスク2にはフェスのトリを務めたジェフ・ベックのステージを約72分、それぞれ完全収録したタイトルです。(ちなみに当日は、外道、ニューヨーク・ドールズ、クリエイション、ファー・イースト・ファミリー・バンド、ウエスト・ロード・ブルース・バンド、フェリックス・パッパラルディ&ジョー、そしてジェフ・ベックの順番で、演奏されました。)まず、ディスク1にニューヨーク・ドールズ。ドールズの1975年日本での後楽園公演以外のテイクが発掘されたのは史上初。来日直前に人気のあったギター、ベース、ドラマー(ジョニー、ジェリー、アーサー)が脱退。オリジナル・ドールズはヨハンセンとシルだけの新布陣でのライブ。(キーボードをクリス・ロベンソンが務めた時期は短く、非常にレア)まるでニューヨークのクラブ・ライブでのライヴをそのまま日本に持ち込んだかのような、生々しさむき出しのRAW & HOTなロックン・ロール・ライヴで、日本の聴衆を大いに楽しませてくれました。むき出しのロックンロール調でありながら、どことなくシアトリカルな感じのステージ。シリアスなムードの漂う他のバンドと比べると、少々毛色の違った感じの感触が魅力のニューヨーク・ドールズですが、シャウトしまくるヨハンセンのボーカルに圧倒される日本の観客のリアクションが目に浮かぶような好演奏が聴けます。Girlsのイントロ部分でカットがありますが、それ以外は完全収録されています。Frankensteinの冒頭では、日本人が登場。キーボードのSEと共に「マンハッタンのXXに何かが行ったに違いないぜ。その時、親もいない、すべの子供たちにこの歌が。彼らが歓迎したに違いないぜ。子供のころを覚えているか?お前、どんな男よりも酷くて、判ることなんか一度も無かった。でもお前はXXXするのが一番上手かった。それが気に食わなきゃ、自分のフィーリングでやり遂げなよ。そうすりゃ、皆、お前のことを、とても偉大だと呼び始めるだろう。だけど、お前は何をして良いか分からないんだろ?さぁここにおいで。そして、この大都会を征服して、安らぎを取り戻そうじゃないか」と演劇風に語るシーンは非常に貴重な一幕と言えます。ここで歌い出すヨハンセンに観客も大喝采。ラストはノリノリのTeenage Newsでエネルギッシュなステージを締めくくります。 代わってディスク2はトリのジェフ・ベック。この日の録音には鉄壁のサウンドで楽しめる「DEFINITION OF BLOW」があり、流石に音質はそちらには劣るものの、これはこれで間違いなく非常に良質な録音で、「DEFINITION OF BLOW」のボーナスディスクで聴ける同日のアナザーテイク「NAGOYA 1975 ANOTHER TAPE」よりは、良好なサウンドで収録されています。この翌日の京都公演、東京・後楽園公演を挟んでの仙台公演を風邪でキャンセルしたほどに、体調の悪かったはずのジェフですが、この日は、ジェフ研究家も驚く程の、好演を披露しています。日米英のバンドが一体となって造り上げた歴史的フェスのトリを務めると言う意味でも、ジェフも本領発揮の姿勢で挑んだのではないかと思わる熱演で、専門誌でも書かれている通り、Constipated Duck、Cause We've Ended As Loversのプレイは絶好調かと思えるほどのプレイが聴けます。細かい演奏内容を楽しむには、最高音質盤「DEFINITION OF BLOW」を聴けば良く、むしろ、この盤は、当日の空気感をディスク1のニューヨーク・ドールズと一緒に楽しむためのあるような1枚です。単発にこの日のジェフの演奏のみを聴いていた感じでは判らなかった感触であり、冒頭のこのフェスの総合プロデューサーの挨拶も含め、この日のドキュメントを楽しんで頂けたらと思います。音像は安定しており、音の鮮度も抜群で、分離感も非常に良好で、ストレス無く一気に楽しめます。冒頭のアナウンスでは「時間がなくて、(ワールド・ロック・フェスティバル・バンドの)アンコールに応えられなくて残念です。僕も歌いたかったんですけど(・・・)かなり長い時間だったけど、楽しんだかな?日本のバンドも結構やるようになったと非常に僕も痛感してますが、どうですか?上の方の人もノッテるのかな?えー、非常に、あまり世界でもないコンサートなんで、まず、スタッフの人に温かい拍手を送って下さい。それでは、温かい拍手で迎えて頂きます。聴くところは聴いて、ノルところはノッて下さい。はるばるイギリスからやってきてくれました、レディース・アンド・ジェントルメン!ジェフ・ベック!!」という日本語イントロが、これまでで最もクリアーに聴くことができます。
Live at Aichi Taiikukan, Nagoya, Japan 5th August 1975 TRULY AMAZING SOUND(from Original Masters)
Disc 1(44:02)
NEW YORK DOLLS
1. Introduction 2. Looking For A Kiss 3. Daddy Rolling Stone 4. Puss 'N' Boots 5. Trash 6. Bad Detective 7. Stranded In The Jungle 8. Unknown 9. Girls 10. Frankenstein 11. Teenage News
David Johansen – Vocals Sylvain Sylvain - Guitar Chris Robison - Keyboards Peter Jordan - Bass Tony Machine - Drums
Disc 2(72:09)
JEFF BECK
1. Introduction 2. Constipated Duck 3. She's A Woman 4. Freeway Jam 5. Definitely Maybe 6. Superstition 7. Air Blower 8. Keyboard Solo 9. 'Cause We've Ended As Lovers 10. Power 11. Got The Feeling 12. Thelonius 13. You Know What I Mean
Jeff Beck - Guitar Wilber Bascomb - Bass Bernard Purdie - Drums Max Middleton – Keyboards