
「この2年半、ジミー・ペイジと活動できて本当に幸せだった」……そんなデヴィッド・カヴァデールのMCが象徴する伝説プロジェクトの最終夜「1993年12月22日:愛知県体育館」公演。その現場に立ち会える傑作映像がリリース決定です。COVERDALE/PAGEは、アルバム1枚と日本公演のみで解消した短命プロジェクトであり、私たちには数ヶ月の夢のように感じられました。しかし、当人たちには違った。カヴァデールのMCにあるように2年半の歴史があり、単なる遊びでも思いつきでもなく、1歩1歩噛みしめるように慎重に進めてきたプロジェクトだった。本作に収められているのは、その最後の1歩。すでにPAGE・PLANTの予定が決まっており、「今日が最後」で臨んだショウ。本作は、その現場を“光景”で伝えるオーディエンス・ショットです。ここで、日程で整理しておきましょう。
・12月14日:日本武道館『KNEES AND PRAY』・12月15日:日本武道館『BUDOKAN 1993 2ND NIGHT』ー1日移動&オフー ・12月17日:国立代々木競技場・12月18日:国立代々木競技場ー1日移動&オフー ・12月20日:大阪城ホール『PRIDE & JOY』・12月21日:大阪城ホール・12月22日:愛知県体育館 【本作】
このように、COVERDALE/PAGEのコンサートは全7回。彼らの代表映像としては「12月20日:大阪城」の『PRIDE & JOY』が有名ですが、本作はそれに次ぐ傑作ショット。ステージ左側(カヴァデール側)のスタンド最前列から撮影されており、アリーナ席の頭上越しにステージを遮蔽物ゼロで直視する極上光景です。しかも、安定感もバツグン。恐らく三脚を使用している(もしくは手すりを三脚代わりにしている?)らしく、手ブレがまったくと言って良いほどない。画質こそビデオ撮影らしい甘さもあるものの、「Over Now」などで一瞬画面が乱れる事はあるものの、ダビング痕やトラッキングノイズもなく発色も鮮やか。当時そのままの光景がたっぷりと味わえる傑作映像なのです。そのクオリティで広がる“伝説の最後”が猛烈に素晴らしい。通常のツアーなら7公演目と言えば、やっとバンドのエンジンが暖まる頃。本作でも練りに練られた長年のコンビネーションではありませんが、2人の呼吸がしっかりと合い、久々のツアーであるペイジも本来の調子を取り戻したかのよう。そして、それ以上に輝くのがカヴァデール。観客以上に“夢”を叶えた喜びを隠す様子もなく、大いにはしゃぎ、しゃべり、歌う。1987年からシャウティング・スタイルで歌うようになったカヴァデールは、まるで「今日のためにこの声を手に入れたんだ」と言わんばかりの熱唱。アルバムでは意図的にハスキーに歌っていたそうですが、本作では気持ちよく声を伸ばしています。そして、最終日のスペシャルは、そんなアンサンブルだけではありません。ここまでおおよそ固定セットで続けてきたCOVERDALE/PAGEですが、この日だけ「Shake My Tree」に「Whole Lotta Love」を挟み込むサプライズを披露する。ペイジがテルミンを演奏している最中に、デニー・カーマッシの合図で始まり、ほぼフルコーラスを演奏。サビではペイジがコーラスに参加するシーンも目撃できるのです。カヴァデールには“夢”であり、ペイジには“復活の狼煙”であったCOVERDALE/PAGE。短くとも両者にとって大きなターニング・ポイントのプロジェクトでした。その歩みの最後であり、到達点です。単に素晴らしいロック映像というだけでなく、単に名曲ラッシュの豪華ショウというだけでなく、輝く才能同士がぶつかって生まれる“可能性”が頂点を迎えた刹那。その現場を目撃し、体験する1本。どうぞ、この機会に存分にお楽しみください。
Live at Aichiken Taiikukan, Nagoya, Japan 22nd December 1993
1. Absolution Blues 2. Slide It In 3. Rock And Roll 4. Over Now 5. Kashmir 6. Pride And Joy 7. Take A Look At Yourself 8. Take Me For A Little While 9. In My Time Of Dying 10. Here I Go Again 11. White Summer / Black Mountain Side 12. Don't Leave Me This Way
13. Shake My Tree / Whole Lotta Love 14. Still Of The Night 15. Out On The Tiles / Black Dog 16. The Ocean / The Wanton Song / Feeling Hot
David Coverdale - Vocals Jimmy Page - Guitar Brett Tuggle - Keyboards Guy Pratt - Bass Denny Carmassi - Drums
COLOUR NTSC Approx.120min.